こーゆーのが観たかったです!!舞台ヒプノシスマイクtrack2感想【ヒプステ】

記憶薄れかけですが、10月にtrack3も始まるということで簡単に感想を書いておきます。ライビュで観ました!

 

舞台『ヒプマイ』第二弾、公演の模様をおさめたBlu-ray&DVDとビジュアルブックの発売が決定 主題歌の配信も | Musicman

 

私ごとですがこのキービジュアルが出た時点で「もうこの夢野のビジュアルを見れただけで元はとった、中身どんだけつまらなくても文句言いません」と神に感謝したものですが、結論から言うと中身もめっちゃおもしろかったです!

刀ステで前ちゃんの鶯丸にお世話になっていたのでもう前ちゃんの夢野は「あっぱれ!!!」の一言でしたが、MVPは乱数かなー!って思えたり、他の人もみんな平均的にうまくて楽しかった。元々私は、ヒプマイに関しては、声優さんのLIVEが本物で2.5はパラレルワールドって気持ちで観てる派なんですが(どっちも好きなのは大前提として)、やっぱり「見た目がキャラにそっくりな人たち」が動き回るを見れるって本当に贅沢なエンタメだなーって思いました。

 


『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage -track.2- ダイジェスト

 

🍭飴村乱数/世古口凌

 

本当にめちゃくちゃ可愛かった!!透明感のあるお人形のようなお顔立ち、ガリガリの少年体型、裏表のある性格などなど、「うわー乱数ってこんな感じなんだ!!」と何度も思わされた。個人的MVP!彼の演じる乱数を見ながら、生まれて初めてしらいむは別に見た目全然乱数に似てないってことに気付きましたwwwww(これがヒプマイのすごいとこだと思っていて、LIVE中、声優さんが本当にキャラに見える魔法がかかっているのだ!!)

乱数は寂雷のことをマジで嫌いなわけですが、幻太郎と帝統のことは友達として大事に思ってるのがびしばし伝わってきてよかった。2人に甘える乱数かわいい…。

私はヒプマイについて、一郎が主人公、左馬刻が準主人公だと思ってるんですけど、乱数が真ん中に立つと途端に乱数の物語になるんだなぁと気づかされました。1人だけ違うレイヤーでこの物語を見てる男の子。もう一人の主人公だよなーと思います。

最後の挨拶、「マスクないから、後ろ向きでごめんねっ!!」と言って観客に背を向けて挨拶してくれたんですけど、コロナ対策上の演出とはいえ、我々に顔を見せずに別れの挨拶をする乱数というのがどうしても本編での乱数の立ち位置を思い出してしまってなんとも切なかったです。ポッセみんなで幸せになろう…

 

📚夢野幻太郎/前山剛久

 

 

似すぎを超えて本物、そして圧倒的に美人!!!彼の鶯丸(刀ステ)を観ていたので絶対ハマり役だろうという確信はあったのですが、その予感を超えてきました。前ちゃん、こういう、お姉さんみたいなお兄さんの役(なんだそれは)がガチでうますぎてすごい。なんか、こういう役で今後もっと大きい役当てていってほしい。こんなに美しいのに、大阪出身なの良いギャップすぎる。普段は関西弁なのだろうか…(挨拶くらいだとあんまり方言感じたことない)

一緒に配信を観た友達が「鶯丸のときも思ったんだけど、前ちゃんって首かしげながら喋る所作を要所要所で入れてくる、そんでそれがたまらなくキマってる」と言っていて、うわー!たしかにー!と思いました。てか鶯丸のときは「細かいことは気にするな」というゲーム上のセリフを言うときに首かしげてて大興奮した記憶があるんですけど、幻太郎にいたってはナチュラルすぎて全然気づかなかったです。指先まで美しく、というか「喋るときに指先まで美しい幻太郎」なんて一度も見たことがないのに、「わかるー!幻太郎ってこういう喋り方しそう!!!」と思えるのがもうすごい。2.5の醍醐味だと思うし、前ちゃんのキャラの掴み方のうまさだなぁと思います。

あと、こんなに踊れるの知らなかった。。かっこよすぎる!流れるようにウインクするので一撃で気絶。

 

 

🎲有栖川帝統/滝澤諒

 

キービジュアル出たときから「子どもだなあー!」と思っていたのですが、舞台を見ても印象変わらず。役者さん、22歳とのことで、とにかく「若い!!」というのが第一印象です。

というか原作帝統って20歳という設定のわりに、かなり大人っぽい性格なんだなーと気づかされました。20歳前後の生身の男の子なんてこんな感じだよな、と舞台を観ながら思いつつも、原作帝統に思いを馳せる。見た目もですけど、中身もわりと弟キャラに全振りされているステの帝統は新鮮でとても可愛かったです。

役者さんはなんとライオンキングのヤングシンバ出身!!どおりでダンスがとても上手で、「帝統役がダンス上手いの正解だな…」と思いました。うまく説明できないですけど、なんとなく、帝統2.5でやるなら踊りが上手くないとカッコつかないと思うので…。

原作で「ガチャーン!ドゥルーン!チリンチリンチリン!!」という特徴的すぎるリリックをもらっている帝統が、ステで「ブンシャカラカブンシャカラカブーン!」の言葉をもらってるのはめちゃ納得感あって大好きでした!帝統のテイストってこんな感じだよねというか。最後が「にゃあ〜?」で終わるのも超帝統で、中の人もこのリリック&振りのおかげで演じやすかったんじゃないかな?と思うほど。カテコでもにゃ〜!のポーズしてくれるの、ファンサありがとうでした。

100万円を乱数・幻太郎から借りようとする帝統っていう、ファンが見たかった帝統を見せてくれてありがとうと思いました。笑 帝統ってクズなんじゃなくておばかさんなんだよなーと私は思ってて、そのギリギリの愛嬌を見せてくれて大満足です!

 

ぽっせ3人の「幻太郎は乱数が何か隠してると思ってる」「乱数は幻太郎の方こそ嘘ついてるでしょ?と思ってる」「何も言わない帝統は嘘はついてないけど本当のことも言ってない」という、ビジネスライク感もありつつ、意外と気があっちゃった感じがよく出ててとてもかわいかった。あめゆめがお兄ちゃんで帝統が弟ポジなぽっせ、好きですね…

 

 

💉神宮寺寂雷/鮎川太陽

 

キービ出たときは、見た目あんまり似てないかなって思ったんですけど、動いてるの見たら全然そんなことなかった。背が高いって才能だよなーと思うし、太陽くんの場合は声が寂雷先生なのがすごかった!地声を知らないけど、速水さんに寄せて喋ってるとしたらすごすぎる。

酔うと豹変する寂雷先生まで見れて楽しかった!

基本的に穏やかで誰にでも人当たりのいい寂雷先生が、乱数にだけ辛辣っていうのがキモだよなぁと思うんですけど、今回思ったのが、寂雷先生の名前に「神」の文字を入れたのパンチきいてるなあと(なんなら、伊奘冉も観音も”神”の類語だし)。医者で殺し屋と、人の命を左右する仕事にばかり従事している寂雷先生は文字通り「神」の領域に抵触してしまってるのだと思うし、”命は使い捨て”のクローン人間である乱数にとって寂雷のことがマジでムカつく存在なのもわかってしまう。この2人の敵対関係がよく描かれてたので、最後にマイクを持ってガッ!!て向かい合って終わる演出すごくかっこよかったです。

 

🥂伊奘冉一二三/荒木宏文

 

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「仕上げてくんなーーーーー!!!」と思った。あらやんさん、さすがすぎる……!!

一二三の顔って原作によると「宝石に例えられるほどの美形」という設定なので、顔は全然似てないんですけど、立ち方やスーツの捌き方など所作がもう本当にめちゃくちゃかっこよくて、さすが荒木さん!と何度も思った。「立ち姿がかっこいい」って2.5でかなり重要な要素だと私は思います。手足が細くて長くてほんとに一二三に見えた。

きじまさんのこのコメントが良すぎる。注目ポイントのひとつが「ネガティブモードなの聴いてる時の顔」なのがめちゃくちゃ一二三だなぁと思うし、このツイートの中に一二三・独歩の名前もステの文字も出してないのがなんともエモいというか。

 

客席を見て「おんなのこぉぉぉ…」って逃げ出す演出超よかった。一二三の普段の陽キャな喋り方(かわいい)も、ホストモードの喋り方もどっちも最高。

あと個人的に大事件だと思ったのが、最後の一二三と独歩の会話、

 

「どっぽちんが俺以外の人と話そうとするの珍しいじゃん!」

「俺だってたまにはお前以外の人と話したいって思ったりする…」

「あ〜!どっぽちんが人として成長してる〜〜!!ウケる。」

 

ここ、脚本家ありがとう、解釈一致です……。

一二三は独歩が自分以外の人と仲良くしても平気なんだなというか、それに対する感情が「ウケる」の一言でなのすんごいわかりみ。シンジュク幼なじみは、なんで仲良いのかマジでわからんけど親友なのは見ていてわかるという絶妙なラインがよいとこだと思ってて、ステの2人からもそれを感じられてとてもかわいかったです。あと、独歩が「たまには」一二三以外の人と喋りたいと思ったりするという感情も、どんな気持ちで言うとんねんと考えさせられますね。

ただ、話の流れ上仕方ないことなんですけど今回は乱数寂雷が主役だったので、欲を言えばもっと一二三と独歩の絡みが見たかったな!!あらやんの一二三がお見事すぎたため、彼の一二三でもっと独歩と喋ってるところ見てみたいです。

 

👔観音坂独歩/宮城紘大

 

たたずまいがすごく独歩なので、バクステコメントのとき中の人が陽キャすぎておもしろかったwww

ステを見て思ったのが、独歩ってネガティブ超えて卑屈なんだな…ってことです、土下座ってされた側が気まずいから安い土下座をするのはやめよう!

友達が1人しかいなくて、その唯一の友達が、イケメンで優しくて有名で非がなくてユーモアも身長も器用さも持って生まれたナンバーワンホストなの、おもしろすぎる。つくづくシンジュク幼なじみって、設定がもう勝ちだよなー!!って思います。性格真逆な男の子たちが仲良いのは最高なので…。

 

アサクサディビジョンの使い方も、track1のアカバネディビジョンの使い方より私は好きでした。trask1のときも思ったけど、見ず知らずのキャラたちに私は全然愛着を持たないほうなんですが、ラップがかっこよすぎて一発で彼らに魅力を感じてしまったので、つくづく、ヒプマイって楽曲の力が強いよな…って思います。

 

 

track2が全体的に完成度が高かったので、track1本当に予算なかったんか?という気持ちにもなるんですが(上手い下手の前に、とにかく、見た目が似ているキャストが少なすぎて動揺した)、はてさてtrack3はどうなるか…。今のところ、私の再推しキャラである簓を、泣く子も黙る2.5次元舞台のスター・荒牧くんが演じるということで情緒かき乱されまくりです。ビジュアル出ましたけど、私また、「もうこのビジュアル見れただけで満足です」って叫びました。語彙力のないオタクゆえ…。

 

 

 

 

 

 

  

簓って糸目だし頭も切れるんですが、口調や性格も含めて「かわいい」のが最大の特徴だと思っているので、あらまきくんの簓めちゃくちゃ楽しみにしてます…!

 


『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage -track.3- スポット

 

このティザー、確実にあらまきくんなのに要素に簓がきちんと押さえられてて情緒がメチャクチャになりました。あ〜たのしみ!!

 

 

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これがエンタメ大国韓国×Netflixが本気で描く”運命の恋”。今世紀最強ドラマ『愛の不時着』感想

はーーーーーー観終わった。

『愛の不時着』を観終わったーーー!!!!!

 

愛の不時着 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

 

もう長すぎて本当に一生観終わらんかと思った(私はドラマを1日に15分しか見れない体質です)。

などといきなり文句を垂れていますが普通に総量10リットル泣きました。まだ観てない友達に、愛の不時着どうだった?と聞かれたら「もう今世紀1位のドラマ。向こう100年こんなに面白いドラマは出てこない」と大袈裟感想を言いふらしているほど良かったので、感想です。そもそもNetflixにずーっとずーっと入ってなくて、入るかどうか3年くらいうじうじしていたのですが(映像サブスクに既に5個も入っているサブスクバカなので、これ以上増やすことが怖かったのである)あまりにも周りの友達が愛の不時着を観たかと聞いてくるので、気になりすぎてついに登録したほど!!これだけ話題になるのはだてじゃなかった。

ドラマ見終わった友達とあーだこーだ話してたとき、私が「マッチングアプリしてても中隊長おらんかなって探してしまうわ」と言ったら「北朝鮮はアプリ禁止やろな~」って返されてウケました。

 

もう、中隊長がかっこよすぎるとか、みんないいキャラだなとか、韓国旅行行きてーとか、北朝鮮ってどんな国なんだろとか、いろいろ感想はあるんですけど、まず1番に言いたいのは「韓国のドラマ産業まじですごくない?」ってことです。なんかもう、脚本が濃すぎる。世界観の作り込みが凄すぎる。映画パラサイトのときも感じた、「作り手が本気」+「見る側も目が肥えてる」っていうのをビシバシ感じて圧倒されました。日本でここまでのドラマ観たことなくない?…と自国エンタメdisりをしてしまうが、なんか本当にそう感じてしまうんだもん…。

本当にすごい国だなあ、韓国は…と思いました。ここまでの脚本を書けるひとがいること、それを形にできる俳優陣の層の厚さ、世界観を再現できるロケ地やセットづくり、北朝鮮の描写考証、それでいて超王道少女漫画みたいなロマンティックコメディという、なんていうか…作り手の力量がすごすぎてただただ呑み込まれました。確かにめっちゃ長いんですけど、一瞬もダレるシーンがなく、全16話って知りながら観ているにも関わらず、「ここクライマックス!?」みたいなシーンがありすぎて、6回くらい「次で最終話か!?!?!」と思いました。1つの作品の中でそんな盛り上がりを何回も作れるというのがすごいし、展開は読めないし、次のクライマックスはさらに上をいくしで、もうずーーーっと面白かったです。

 

 

※超ネタバレあり

 

 

ヒョンビン最大の当たり役!!リ中隊長を好きじゃない女はこの世におらん

10年前からヒョンビンを好きという友人いわく、「ヒョンビンは昔からずっとかっこいいけど、リ中隊長はキャリアの中でも最大の当たり役だと思う」とのことで。

ドラマを観る前、Podcastバイリンガルニュース』を聞いていたら、MCのひとりであるMamiちゃんが愛の不時着を観たという話をしていて「うまく説明できないんだけど、リ中隊長を好きじゃない女性はいないと思う」「中学生くらいのときって恋に恋してたじゃん?でもだんだん大人になるにつれて現実が見えてきて、まあこんなもんかってなるじゃん。愛の不時着はそういう、現実を知る前の、恋に恋して妄想してたときの気持ちを思い出させてくれる」みたいなことを言っていたので気になっていました。Mamiちゃんみたいな、オタク属性0の六本木女子!みたいな女の子まで魅了するなんで、一体何事!?と思って…

もうさあ〜、本当にそうなんですよね。

中隊長を好きじゃない女子なんてこの世にいないんですよね。

普段ならこんなでかい主語で物事を語るのははばかられますが、でも言っちゃう。言いたくなっちゃう。これは…私が人生の中で出会ったスパダリの中でも頂点のスパダリ!!!!!

ヒョンビン本人も真面目で謙虚で、兵役時代は最も過酷といわれる海兵隊に自ら志願して赴いたというヒョンビン。こりゃ20時間ほふく前進できるわ…。ハマり役で当たり役。最高だな!

 

 

自分より相手を想うという愛(リ・ジョンヒョク×セリカップル)

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中隊長は「何があっても絶対に守ってくれる男」という驚異のスパダリなんですけど、私がすきだなあと思ったのは、セリにも自分の人生や命を懸ける瞬間が何回もあることです。しかも、「頭で考えるより先に体が動いてしまう」というのが多くて、例えば、飛行機に乗れば韓国に帰れるのに、撃たれた中隊長を病院まで連れていき輸血のために飛行機を乗り逃すシーン、ク・スンジュンと一緒にいれば韓国に帰れるのに、寒い中歩いて帰る中隊長を放っておけず車で家を脱走するシーン、撃たれそうになる中隊長を守るために車を前進させて自分が撃たれるシーン、などなど。

そもそもなんですけど、身ぐるみひとつで北朝鮮に降り立つっていうのはいくら言葉が通じる韓国人のセリであってもめちゃくちゃ怖いことだと想像できるので、私だったら北朝鮮で一瞬会っただけの人など振り切って無理やりにでも帰りたくなっちゃうと思うのですが、セリが何度か選択する「中隊長を見捨てることができたら韓国に帰れるという場面で、中隊長を守る道を選ぶ」というのは、それはもう、愛だなあ…と思うのであった。

自分のことより他人のことを大事に想う気持ち。言葉ではなく行動で、彼女たちが相手を愛するようになる姿を観れたのはとても感動的でした。本当に愛しているときって、行動に出るんだなあ…。

15話終盤、もし時間を戻せるなら…とお互いが回想するシーンで、リ中隊長は「君が僕と出会わずに穏やかな人生を遅れる道を選ぶ」、セリは「結末を知っていてもあなたと出会う人生を選ぶ」と思うのは、まったく逆だけど、同じ愛の形をしていて、すごいね。

 

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交際説出まくりらしいけどお似合いすぎて願いたくなるのもわかる…!にしても、2人とも大人の対応。笑

 

他者と交わることで自分が変わっていくという愛(ク・スンジュン×ダンさんカップル)

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ダンさんを好きじゃない女おるか?!?!?(またクソデカ主語)

も~準ヒロインにふさわしい、美しくて超クールで恋愛には不器用なダンさん。彼女を愛しく思う女の子は本当に多いだろうなと思いましたし、私もそのひとりです!リ・ジョンヒョクへの片想いが上手くいかずにくるしむ姿も、ク・スンジュンの前ではありのままの自分をさらけ出す奔放さも、全部魅力的でした。私はこのカップルの愛は、「互いに影響し合って自分が変わっていくこと」だなぁと思っていて、ダンさんは繕った仮面を剥がし本音を丸出しにしていくこと、ク・スンジュンは悪い生き方を改めて真っ直ぐ生きようと決意することなど、お互いに出会ったからこそ良い方向に自分を変えられた、その事実こそが愛だなぁと思います。相手を好きだからこそ、真っ当に生きると思えたこと、そしてその決意が、幼いころ孤独と貧困に苦しんだク・スンジュンの心を救ったこと。だから韓国に帰ると思えたこと。…そして、ここもセリと同じで、「相手を見捨てることができれば韓国に戻れる」という場面で、航空券を破れたこと。

最初はクールで不機嫌な無表情を貫いていたダンさんが、ク・スンジュンの告白から別れのシーンでボロボロ泣くところ、何度も泣いてしまった… リ中隊長×セリカップルが「運命の恋」なら、ク・スンジュン×ダンカップルは「生涯で一度きりの恋」だと思いました。

北朝鮮ストリートチルドレンの兄妹が15話で再登場し、ク・スンジュンの生い立ちと重ねるなんて本当に構成がうますぎる…。

それにしてもク・スンジュンの役者さんは、ニヤケ顔の嫌味ったらしい悪役にも見えるし、キザでハンサムなイギリス育ちの優しい青年実業家にも見えるのがすごい。お芝居の力でしょうか。どっちにも見えるお顔立ちのキャステイングが絶妙。

 

 

みんな大好き 個性豊かな第5部隊員4人組+耳野郎

この4人が出てくるシーン全部楽しかった!アイドルグループばりのキャラ立ち。

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中でもピョ・チスは凄かったですね~。北朝鮮出身の人から見て、1番北朝鮮の方言が上手かったのピョ・チスらしい(笑)なんかほんとにいそうな北朝鮮の軍人で、セリにずーっとかわいい嫌味を吐き続けるくせに、どこか憎めない三枚目。随所に挟まれる、セリや部隊員を思う姿も魅力的でした。韓国で靴を履き忘れたウンドンを叱りながらも、自分の靴を差し出すとこなんて泣いちゃった。。いいやつ!

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中の人はなんとミュージカル畑出身!歌うまいのおもしろい…笑(後ろでチョ・チョルガン役の人が優しい顔で見守ってるのもおもしろい)

 

韓流ラブのジュモクもいいキャラだったな~、ひとり韓国に詳しい子がいることで話の進みもテンポがよかったし、愛の不時着の随所に挟まれる、過去の韓国ドラマへのオマージュも彼のおかげですごくドラマチックな演出になったと思う。チェ・ジウが本人役で出てきたとこまじで大興奮しました!!韓国のドラマ文化の豊かさを感じたなぁ。若い頃のキャリアが何年後かの自分に宝物みたいな仕事を授けてくれる瞬間を見れて、視聴者もうれしい。ジウ姫、45歳…!!!

ジュモク役の俳優さんが本当にチェ・ジウのファンで、このシーンのときすごい嬉しそうだったって裏話かわいすぎる!!

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クールなイケメン、グァンボムはいるだけで目を引く男前。韓国編では芸能事務所にスカウトされるなど、イケメンポジ扱いめっちゃよかった。左右で目の形が違う、切れ長の雌雄目がセクシー。

マンネポジもしっかり作ってるのが韓国だなーって思ったり。ウンドンは本当にセリを姉のように慕っててかわいかった。中隊長とはまったく別の意味で、別れが悲しかったー…!

 

そして13話でセリの車を襲いに来た集団をこの4人がキメキメスーツ姿でぶちのめすのサイコーすぎた!!ジュモクの「こう見えても特殊部隊員です」ってセリフ、かっこいいー!普段はボケキャラな人たちがここぞという場面で戦闘能力激高なことを露わにするのは、約束されし胸熱展開なのであった。*1

中隊長はセリにとって王子様だけど、この第5部隊員は姫を守る騎士たちだよねぇ。

 

前半では「耳野郎」と呼ばれる盗聴の仕事の辛さをえぐるように描いていたので、後半でマンボクの盗聴技術がセリとお母さんの和解の手助けになったり、次兄夫妻の悪事の証拠になったりする展開はカタルシスだなー!って思いました。そして彼がリ中隊長を信頼し、勇気を出してチョ・チョルガンの言いなりにならずに済んだのは救いがあってとてもよかった。この家族は幸せになってほしい…!(マンボク、中盤あたりで死ぬのではないかとハラハラしていたw)

crea.bunshun.jp

 このインタビューとっても読み応えあった!

 

一番泣いた 村の嫁集団プッベンジャーズ

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「プッペンジャーズ(北のアベンジャーズ)」という愛称で呼ばれていたらしいw

 

私、愛の不時着で一番泣いたシーンはどこか?と聞かれて、「12話で村の嫁集団が夜中にこっそりヨンエさんの家に来るところ」と答えて、友達全員に「そこ!?!?!?!?!?!?!」と言われました。

私はシスターフッドに弱く…。

最初は、集落の噂好きのおばさんたちの詮索をかわしたり、逆に利用してやろうとするセリのしたたかさを楽しんでいたのに、このドラマのすごいところは、こういう脇役にもしっかり人生があって、彼女たちの物語もしっかり本筋に絡めて描ききっているところ。 ミョンスンさんとウピルが連れ去られそうになったときにどうにか追い払おうとするシーンも感動しました。このドラマの素晴らしいところは、リ中隊長は確かに戦闘能力に優れたスーパー戦士なんですけど、村の嫁集団のような「普通の人たち」も、自分たちにできる範囲で勇気を出し、隣人を助けるために力を尽くす姿を何回も描いていたことだと思います。私もそういう人でありたいです。

そしてセリが、村の嫁集団への恩返しとして、彼女たちをイメージした自社製品を出すなんて本当にオシャレすぎる!もう多分会えないひとたち、ほんの数ヶ月間だけ交わった人たちだけど、確かにセリにとって一生忘れられない出会いだったと思うので、そしてそれをファッションの会社の代表であるセリにしかできない方法で恩を示すなんて、粋だなあ〜…と感動しっぱなしでした。セリはこの商品が確実に彼女たちに届く確証はなかったけど、市場に自社製品があったことを覚えていて可能性に賭けたんだろうね。あるいは、届かなくても自分なりの誠意だったんだと思う。ダンのお母さんが外国に行き来できる身分だから、嫁集団に渡すことができたというのも、設定的に無理がなくてすごくよかった。本当、どこまでよく練られているんだこのドラマは…。

北朝鮮のオンマたちなんて見たこともないのに「こういう村のおばさんいそう!!」ってなるの本当すごい!!なんなんだあれは。

 

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強烈すぎる人民班長・ウォルスクさんを演じた女優さんは、なんとこの役で、百想芸術大賞(韓国のゴールデングローブ賞ともいわれる)女性助演賞受賞!!これすごすぎない?!名脇役だった女性陣たくさんいたし、他にも面白いドラマがたくさんノミネートされている中で、ウォルスクさん役で受賞。よっぽどうまかったんだな…。

 

母の愛は偉大だね

セリの継母、ダンの母親、そしてリ中隊長の母親。みんな性格もバラバラで子供との関係も様々なのに、我が子を思う気持ちの強さが共通していて、お母さんって偉大だな…と思いました。”親が子を思う気持ちに国の差はない”みたいなこともテーマのひとつだったのかな。

特にセリとお母さんの和解のシーンは涙なしには観れなかったです。このドラマ、セリのお母さんもなんだけど、ク・スンジュンやセリの長兄のような、「序盤悪役として出てきてた人たちが、無理ない範囲で方向転換して良い人になってくる」までの描写が丁寧ですごい。セリの継母は、セリに酷い言葉をぶつける一方で、娘に対して複雑な気持ちを持っていそうなことは序盤から伏線を張られていたので、耳野郎の盗聴によって、あの日海で本当は何があったか、なぜずっと傷つけてきたかが明かされる演出は本当に泣いてしまった…。リ中隊長と2人でカフェに行って話すシーンなんて、もうちゃんと母親じゃんと思うのであった。ずっと孤独だったセリの寂しさに寄り添ってくれるお母さんがいることはセリの今後の人生にとってもすごく心強いことだと思うので、この2人が歩み寄れてよかった!

ダンのお母さん(パラサイトのお母さん!流石の存在感)はずっとコメディエンヌとして北朝鮮パートを盛り上げてくれていたんだけど、随所に、娘を思う気持ちが見えて素敵だった。「母親として言うべきことは言うけど、でも言うことを聞きすぎる必要はないのよ」って言ってくれるお母さんが側にいてくれるの、うれしいよな。「あなたと一緒に泣いてあげられる。話も聞いてあげられるし、一緒に乗り越えてあげられる」の台詞と、「命より大事だと言われたら反対できません」の台詞のとこは名シーン!!

リ・ジョンヒョクのお母さんも一度息子を失っていることから、命を賭けて息子を思うという愛がすごかった。本作の主人公たちはみんな35歳くらいでまあまあ大人だと思うんですけど、それでも、親が子供を思う気持ちに国境差はないよねーって思えるつくりで素敵でした!

 

北朝鮮という謎めいた国。マジで読めない展開と結末

このドラマって、本当に「韓国にしか作れない脚本」だなあと思いました。韓国と北朝鮮という、「国境が隣り合ってるから不時着の可能性がある」+「言葉が(大体)同じ」+「通常の連絡手段と交通手段が使えない」などの条件が揃うなんて他の国や地域ではほぼ起こり得ないことだと思うからです。

韓国の人でさえほぼ見たことないであろう北朝鮮の風景を、日本人の私が「へぇー北朝鮮ってこんなかんじなのか」と思ってしまうロケ地やセットがすごかったし、ファッションや言葉などもよく作られてるなー!!と思いました。このドラマ、大筋としてはロマンティックコメディなんですけど、「北朝鮮ってどんな国なんだろう…?韓国とどういう関係なんだろう…!」と、異国の歴史や文化にまで思いを馳せたくなるのがすごい作りだと思う。

第5部隊員4人組+マンボクが韓国に入国した時点で、彼らが脱北する展開もありそう…と考えたけど、全員帰還を望む脚本にしたのは製作陣の誠意だと思った。どちらの国のことも極端に美化しない、そこで生まれ育った人にはそこでの生活があって、そこに家族や愛情があることはどちらも同じであるという姿勢。韓国の人たちが北朝鮮という国に対して抱いている複雑な気持ちもよく伝わってくるような内容だったと思います。

 

最後のICみたいな38度線なんて、存在すら知らなかった。「こんな場所で引き渡ししてるんだー?!」とドキドキ。あの線を越えて恋人の元に駆け出す…なんて、ありえないと頭ではわかってても、文字通り「38度線越しの恋」を象徴するすさまじいシーンだなぁと思いました。10話でもリ・ジョンヒョクは一度だけならと38度線を超えたことがあり、そのシーンもフラッシュバックするようなすごい場面。視聴者の私はもうここで「統一してくれ………涙」という気持ちでいっぱいでした。隣の国とはいえ、他国同士の戦争状態にここまで思い入れができてしまうのが本当にすごい。もし、何年か後、現実世界で韓国と北朝鮮が統一するときがきたら、真っ先に私はセリと中隊長再会できたかなぁ~…と思いを馳せてしまうと思う。トンデモ設定なのに、ちゃんと現実社会と地続きだと思えるのがすごいな。

 

北朝鮮のことをもっと知りたくて、こういう記事読み漁りました!脱北者の意見をかなり取り入れて作ったらしい。それにしても、脱北Youtuberなんてジャンルがあるのか…令和だなあ。

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このドラマ、最初っから「一緒になる未来はないのでは…」という前提を視聴者もわかりながら観ているので、本当に結末が読めなかったです。どちらかがどちらかの国に住むにしても、不法侵入しているから安泰がないし…。片方死ぬんじゃないかなあという気持ちで観ていたときもありました(そしてその予想はク・スンジュンの方で当たってしまって悲しみ…死なない未来もあったくない?どうなんですか?)。

最終話は、私としては、この設定から導き出せる選択肢の中では超スーパーウルトラミラクルハッピーエンドだと思いました!というか、「その手があったかーーー!!!www」って感じ。何せ「運命の恋」だもの。友達とも話したのですが「これだけ愛されて大切にされていると実感できていたら、1年に2週間しか会えなくてもその2週間を励みに残りの11ヶ月半なんでもがんばれるよな」としみじみ。

婚活中の友人は「愛の不時着観ながら婚活してたんだけど、ああいうのが愛だと思うとマジで婚活が進まん。あれはSFやと思わんとやってられん」と愚痴ってておもしろかったです。

 

 

パラサイトのリスペクトおじさんがまともでお茶目な役で出ていたり、セリの会社の部下、国家情報院のキム課長など、枝葉の脇役にいたるまで本当に魅力的な人ばかりで面白かった!!サントラも素晴らしいものばかりで(Spotifyでずっと聴いてる)、中でも私が1番好きなのは「Time of JungHyoku for Seri」かなぁー。運命の分岐点みたいなシーンでかかる曲なので、思い入れもひとしお…

 

 

「結末がわからないからときめくんだよ」って、ク・スンジュンの恋バナ、ほんとにいいセリフだったな。そういうドラマだった。

 

 

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ラップアップパーティーの入り待ち映像めちゃめちゃ楽しいから置いておきます!ピョ・チスの役者さんへの黄色い悲鳴www

 

そしてめちゃくちゃ韓国チキンが食べたくなるドラマでもあり、わざわざ大鳥居まで行ってbbqチキンを食べました。せめて新大久保に店舗作ってくれませんか?

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コロナ明けたらロケ地巡りの旅に出かけたいです!!

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*1:黒執事の使用人回を思い出した

【iHerb購入品】念願のハンドソープとリピ買いプロテインバーと洗剤

こんにちは。私にしては短期スパンでiHerbでお買い物しました。前回は7月だったようです。 

aonticxx.hateblo.jp

 

今回買ったものはこちらです!

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まず、よくiHerbおすすめブログで見かける気がする、缶のレトロさが可愛い洗剤。

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蓋もかわいい。裏にもアメコミみたいなイラストが入っててかわいい。

 

ただ、いきなりなんですけど私は注文を間違えました。本当はこっちを買いたかったのです。

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洗剤がボールになってるやつ。

私が買ったものは、一回一回軽量カップですくう一手間がやや面倒くさい。次はボールの方を買うと思います。洗剤の機能については、よくわかりませんw 悪くはないと思うけど、特に劇的に汚れが落ちる!とかもない。

パケ買いだからいいのです。

ネリーズは他の商品もパケがとても可愛いからいろいろ見てみたい。

 

我が家のランドリーコーナーが、(たまたま)寒色でそろってすっきりかわいくなりました。

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お次はリピ買いのプロテインバーです。

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普通においしいのと、腹持ちがいいのと、食べたあと眠くならないのとで、仕事のある平日のお昼ごはんとして重宝しています。

自粛期間開始当初は食生活をやたら気にしたり真剣にダイエットしてみたりいろいろしていたのですが、先月くらいからすべての体重管理を放棄し、「趣味・暴飲暴食」と言っても差し支えないほどメチャクチャな生活をしております。

なので平日昼くらいはせめて軽くしよう…という気持ちがあるのと、あと、昼ごはんを食べたあと午後眠くなってパフォーマンスが落ちるのがめちゃくちゃ嫌なので、平日は極力お昼を食べたくないのです。反動として16時くらいからもう何をやっても集中できない地獄に落ちます。何かいいアイデアがありましたら教えてください。

 

最後にハンドソープ。

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コロナの影響なのか、iHerbでずーっとハンドソープが全商品売り切れまくりで、ここ2〜3ヶ月ずっとねらっていたのでした。この商品が欲しかったというよりは、ボトルがかわいいハンドソープをキッチンに置きたくて、日本のドラッグストアでなかなか見つけられなかったのでiHerbで探していたという感じです。

入荷したタイミングで、えいやー!と買いました。テクスチャーがそこまでこってりでなく、いい感じです!ホワイトティーってなんのこっちゃよくわからないけど、なんか綺麗な響きでよさげじゃないですか。今見たらほぼ在庫切れだけどこの香りは在庫があるようです。

 

こんなかんじでキッチンに置いています。

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私のクーポンコードはASB1914ですー。

 

ではでは。

 

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忍たまに入門して1週間が経ちました

令和2年になんでそれにハマっとんねんシリーズ、今回は忍たま乱太郎です。

 

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自粛期間、人生に進捗がないためか、友達と会って話す内容の5割が「過去のジャンル経歴&今の推しとの共通点」になってるんですけど、なんか大体どのジャンルの話になっても「実質忍たまってこと?」で会話まとまりがち。というオチに気づき…

大人数男の子わちゃわちゃ萌えジャンル(ジャニーズ、部活系少年ジャンプ、学園ものソシャゲ、etc…)を通ってる人なら大体忍たま好き、というのはなんとなく想像できていて、ここ十何年のうち何回か忍たまに興味を持つタイミングはあったのですが(4年前に「土井先生ときり丸の段」の放送があると話題になったときはその回だけ観てその後何週間かうなされた)、深く興味を持つことなく今日の日まできてしまっていた。

コナンみたいな感じで、子ども向けアニメだけど根強いお姉さんファンがいるということももちろん知っていたし、私たち世代のインターネット女子なら大方知ってるインターネットミーム「初恋は土井先生」も知っていて、ずっと興味はあったのです。なので、この際にちょっと学んでみようかと深淵をのぞいてから1週間。あっという間に深淵にものぞかれ、マジで毎日夢に忍たまが出てきています。昨日、善法寺伊作先輩に告白しようとしたら伊作先輩が他の人に告白しに行って失恋する夢までみたもん。展開が早すぎる。

 

ちなみに、1週間前までの私の忍たまに関する知識はこんな感じでした。

  • 1年は組にいるのは乱太郎(主人公)・きり丸(ドケチな戦災孤児)・しんべヱ(食いしん坊?とかだっけ…)、喜三太(なめくじ大好き)庄左ヱ門(学級委員長)
  • 1年の他クラス、2年生以上で知ってるキャラは滝夜叉丸のみ(なんかケバケバしい人?だっけ…)
  • 1年は組は土井先生(きり丸と住んでる)、山田先生(よく女装する)
  • 土井先生と一緒によく初恋で名前のあがる「利吉さん」って人がいるのは知ってるけどこれは誰だ?
  • くのいちの女の子が3人いて、主人公3人になんとなく似てる
  • なんとなく名前聞いたことあるかなくらいの人→ひえたはっぽうさい、だいさんきょうえいまるさん

 

こんなもんでした。

小学生のころ、朝日小学生新聞をとっていたので、落第忍者乱太郎を読んでいたはずなんだけどな〜〜〜

 

忍たまって何から入門すればいいの?

幸運なことに周りに3人くらい過去に忍たまを通った友人がいたのですが、みんな「とりあえず予算会議を見よう!」というので観てみました。厳密に言うと多分過去にも忍たま入門しかけたときにも何回か”予算会議”というワードは聞いたことがあって、多分見たことあった気がするんですけど、登場する人が多過ぎて挫折。

 

 

今回は、知ってるキャラとつながりのある人から覚えよう!!と思い、「私が好きなきり丸の委員会の6年生は…図書だから…無口な感じなのか」「乱太郎は…優しい感じだから…保健なのか…所属してる生徒みんな優しい感じなのか…??」みたいな感じで少しずつ学んでゆく。

見てると、「基本的に委員会の雰囲気は委員長の性格を反映している」ということがわかってきて、なんとなーーーーく6年生の輪郭が見えてきた。とはいえ、潮江先輩と食満先輩似てるな…て思ったり、「わかってきた。ギンギンは七松先輩だね?」「いやその人はドンドン」みたいなニアミスも繰り返し…

 

  

という話を、前世同じ戦場で死んだ?というくらい萌えツボが被ってる友達にしてたら、「あんた多分4年生が好きやと思う」という予言をされました。

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戦友(とも)の予言

で、4年生もいろいろいるのか…と思いながら、いろいろ見てたら、

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予言から2日後の会話

すごい好きな子を見つけてしまい…

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忍たまにCV石田彰さんがいるんですか!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

あー、私、こういう、ひょうひょうとした性格の美少年、昔からどタイプなんだよなー……と思って、その後数日間いろいろ見たけどやっぱ綾部先輩がいちばんすきかも、となりました。私は推しを見つけると急に作品の解像度があがりがちなんですけど、おかげさまで4年生を覚え、作法委員会委員長を覚え、連鎖的に6年生も覚え…

 

忍たま、楽しすぎ!!!!!!

こんなん、大人数男の子萌えの原点やん!!!!!

 

となりました。ハッピー!!学年、クラス、同室、委員会と、「縦横にいろいろなくくりがある大人数男の子ジャンル」、楽しいに決まってるよねー。

 

 

ちなみに、推しは綾部先輩でほぼ確定なんですけど、まったくの別角度でタカ丸さんのことが好きすぎて困っている。なんなんですか、あの謎の色気は……!?!?!画面に写るとこっちが緊張してしまう。金髪で女の子にモテる(それを自分でも知ってる)、同学年より年上のお兄さんで、中身はおっとり系というギャップすごくない?忍たまにはこんな隠し球がいたのか…と毎日どきどきしている。忍たま好きの後輩としゃべってたら、「先輩隙あらばタカ丸さんの話してきますね」と言われたので、多分ほんとに普通に恋なんだと思います、これは。

ただ、その後輩にはタカ丸さんがほぼ喜三太に見えているらしい(まあ言いたいことはわかる)

 

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キャラがなんとなくわかってきたら映画を観るといいらしいよ

忍たま、劇場版アニメがあるらしく、子ども向けと思えん完成度でおもしろいよ〜と言われたので観てみました。Amazon primeでもNetflixでも観れるよ。

 

劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段

劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

おもしろすぎた!!別で感想書きたい。

こんなん、どのキャラを好きでも成仏できるやん!と思うほどのオールスター感謝祭で、下級生をメインにおきつつ、上級生と先生が大活躍するかっこよさと、あーーーだから乱太郎は保健委員で主人公なのか…と思ってしまう、作品に関わる大人たちの、子どもに対する真摯な眼差しを感じてすごかった。感動してしまった。

ただ、ここで、「ざっとこんなもんさんは何者??????」となる。

誰なんですか?彼は…?敵なんですか?味方なんですか?誰か教えて…あと伊作先輩とはどういう関係なんですか……

filmarks.com

 

そして結局、「土井先生ってなんでこんな『好き』という感情を喚起させるの?????」となる。初恋泥棒の名は伊達じゃなさすぎる。なんだろう。なんでなんだろう???どれだけ上級生キャラのことを覚えて好きになってきても、土井先生のことはもう別次元で好きだ。この人を好きにならない日本の女の子おる?ってなる(クソデカ主語は、やめよう)。でもほんとに…なに…なんなの…この感情は…

 

 

 

 

 

 

そんで、この人格者で練り物が食べられない(なんだそのかわいい設定は)土井先生が、長期休暇のときはきり丸を家に泊めているという設定、これ私が子どものときからあった設定なんだろうか?考えれば考えるほどすごい設定だなーと思うし、これについてぐるぐる考えると心臓痛くなってくるので、つらい。なんでやねん。

 

 

 

 

 

土井先生ときり丸のことはそれぞれ単体でも好きだし、コンビでも好きです。一生一緒にいてくれや…と私の中の三木道三が熱唱していますが、一方で、乱きりしんの声優さんたちのインタビュー(3人の未来はどうなると思うか?)を読んでいたら、「きっときり丸は家庭を持っていると思う」「絶対そうだね!」と話していらっしゃって、ウワーーーーーーッッッ確かにーーーー!!!と思う自分がいて、決着つかない。きりちゃん、家族、ほしいだろうな…私もあげたいよきりちゃんに家族を…(?)。あー、忍たまサザエさん時空でよかった…。

www6.nhk.or.jp

 

そんなかんじで自縄自縛になったりもしていますが、マジで毎日忍たまのことを考えているので毎日とても楽しいです。けどまだ多分キャラクター半分も覚えてないんじゃないか?って思う。声優さんたち同士でも「とにかく忍たまは登場人物が多いので、現場行って『お前も忍たま出てたの!?』『どのキャラクター!?』ってことがめっちゃある」と話してておもしろかった。そこまで声優さんに詳しくないですが、映画のクレジット見てたら知ってる名前ばっかり出てきてたまげました。

 

 

今の時点でのキャラへのコメント。将来見返したらおもしろいかもしれないから…

 

■6年生

全員かっこいいし6人が仲良さそうでいい!あと部屋割り知ったとき、神か?と思った。どの部屋の2人組も絶対仲良いやん、2人でずーっと喋ってそう…(幻覚)。あと、映画やいろいろな話の中で、5年生が6年生にびびってたり、先生が6年生をほぼ大人と同等の戦力として扱っていたりするの、最長学年のかっこよさを感じます。10代にとって、先輩って、大きな背中ですよね。

潮江文次郎:すごい鍛えてるのに会計委員長というギャップ。ものすごい努力家なんだろうなー。い組だし。最近、自宅勤務でサボりそうになったら「私は今この姿を潮江文次郎先輩の前で見せられるか!?」と自問しています。

立花仙蔵:仙蔵と綾部がいる作法は美人が多くてときめく。サラサラストレートヘアー…。クールなたたずまいがすてきで、目がいく。文次郎と普段何喋ってるのか教えてください。

中在家長次:この人がきり丸の先輩なのかー…!というときめきがある。そして、七松先輩と絶対仲良いだろうなーって思えるこの感じなんなんでしょうね。

七松小平太:バレー部の先輩にいたら絶対好きになっちゃう。このキャラで一人称が「私」なのと、6年生の中で一番小柄だとか、末っ子キャラっぽいとことか、それでいて優秀さを見せてくるとことか、後輩の面倒見がよさそうなとことか、いちいちときめく。

食満留三郎:難読!イケメンだし、文次郎と喧嘩仲間なとこも、伊作への思いやりも、全部好きだ。

善法寺伊作:映画のクレジット最後で感動した。乱太郎の将来みたいな感じなのかなぁ。。声も色っぽいし、後輩に優しいところが好き。

 

■5年生

まだ完璧に把握していない!!!!!同じ顔の人たちは、どういう理由で変装をしているんですか?素顔を見せられない理由があるんですか?なぜクラスメートの顔をずっと真似しているんですか??

久々知兵助:豆腐が大好きなイケメン。タカ丸さんが「久々知くぅん」っていうの緊張する。

尾浜勘右衛門:毛先が丸い。

不破雷蔵顔を真似されているほう。顔を真似されていることについては平気なんですか?

はちや三郎:顔を真似しているほう。こんなやばいやつが学級委員長なのやばすぎ。

竹谷八左ヱ門:虫が好き。

 

■4年生

初期からいる3人が全員他人に興味皆無って感じなので、タカ丸さんと浜くんが入ってからちょっとだけ仲良くなってるのめちゃかわいすぎる。全員かわいいのがすごい。

平滝夜叉丸:なんでこの人のことだけやたら記憶にあったんだろう…?「忍術学園のスーパースター」と言っているわりに友達1人もいなさそうで気になるけど、綾部が同室なのはかなり萌え。体育委員なの意外。

綾部喜八郎:よくよく考えたら名前「喜八郎」なのに、漢字の「綾」のイメージ強い。グレーのふわふわヘアに気怠い喋り方というエキセントリックなキャラなのに、い組なのが良いギャップ!大好き。

田村三木ヱ門:なんでもできると豪語するわりにろ組なんだね萌え。この子も友達1人もいなさそうなので、浜くんと馬があいそうすぎてよかった。

浜守一郎:ゲラすぎることをのぞけば真っ当ないい子だよなと思う。みきえもんをよろしくお願いします。

斉藤タカ丸:かわいくて色っぽくて掴みどころのない人。おっとりしてるけど、4年生の中にいるとお兄さんだなあと思うし、自由で極端な4年生たちもなんとなくタカ丸さんには甘えてる気がして(幻覚?)かわいい。ヘタリアと同じ声なのわかりすぎる。

 

3年〜2年はまだよくわかってません…

 

■1年生

乱太郎:足が早い、って設定、あったなぁそういえばと思った。高山みなみさんの声って本当にかわいい。

きり丸:3人組の中で1番背が高いのかわいいな~。こんなに銭が好きなのに会計委員じゃないんだー!!と思った。

しんべヱ:ドジっ子。

喜三太:こんなにかわいかったっけ!?って一番思った子。声と喋り方がかわいすぎてびっくりした。気になる。

庄左ヱ門:この子も、こんなにかわいかったっけ!?ってなる。顔もかわいいし、しっかり者なとこもかわいい。頭いいのに、なんでは組なん?って思うけど、は組に庄左ヱ門いなかったらほんとにぐちゃぐちゃすぎたと思うから、庄左ヱ門がいてくれて本当によかったね。

団蔵:忍たまの美醜の基準だとイケメン枠に入ると友達が力説していたものの、まだあまりよくわかっていない。目が点。

金吾:私的には金吾の方が団蔵よりイケメンでは?と(今のところ)思っている。前髪がオシャレだからかな… 喜三太と同室だからナメクジを可愛がってるという設定には驚いた。これ最初からそうだったっけ?

伊助:綺麗好き。庄左ヱ門の相方てきなかんじ?

虎若:鍛えている。照星さんは何の人ですか?

 

さんじろう、へいだゆうが未だにおぼろげ…い組ろ組も…

伏木蔵くんとざっとこんなもんさんはマジでどういう関係なんでしょうか??

 

 

忍たまを好きになると、平日18時10分から毎日楽しいことがあるのがすごくうれしい。夕方にさしかかると、あーあとちょっとで忍たまだから頑張ろう…ってなるのが精神的にすごくいい。原作漫画も読みたいし、忍ミュも気になってる。もっともっといろんなこと観たいな、楽しみ!

あと、土井先生ときり丸が好きなら絶対読んだほうがいいと各所で目にするこの小説版も超気になっている…

小説・落第忍者乱太郎ドクタケ忍者隊最強の軍師

小説・落第忍者乱太郎ドクタケ忍者隊最強の軍師

  • 作者:阪口 和久
  • 発売日: 2013/06/28
  • メディア: 単行本
 

 

自粛期間、友達から布教されたものにあれこれ手をだしてて時間がたりません。でもブログに感想は軽く書いておきたくて、日々が時間との戦い…。でも、自分が好きなものの傾向を分析できて楽しい作業だし、大体のものにハマれるミーハーな性格でよかったなー!と思う日々です。

 

 

自粛期間にいまさら入門シリーズ、過去エントリはこちら。

aonticxx.hateblo.jp 

aonticxx.hateblo.jp

 

全然どうでもいいんだけど、私初めてヘタミュ見たときもアメリカさんが夢に出てきたし、純黒の悪夢を見たあとも赤井さんに歯を抜かれる夢見たな。で、今は伊作先輩に失恋する夢見てるし、恋した男が如実に夢に出てくる単純な脳でハッピー野郎すぎる。

 

 

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杉元、月島、鯉登…男たちの覚悟と狂気はどこへ行く/ゴールデンカムイ18〜22巻感想

しばらくコミックスを追えてなかったゴールデンカムイの18〜22巻を一気に読んだのでざーっと感想を書きます。「尾形がヤバい!」って噂は1〜2年前から漏れ聞こえていたんですが、直近だと「鯉登…何…?????」とうなされているフォロワーさんがいたので気になってしまった。

 

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※ネタバレありまくり感想です

 

18巻

門倉ーー!!絶体絶命ーー!!と思ったらまさかまさかの。ものぐさでダラッとしてる印象だったけどこんな”凶運”キャラとは。土方さんが「若い頃に薬売りをしていた経験が役に立つとは」というセリフでピンチを脱するの、これは新撰組ファン泣かせのすごい演出…と思いました(石田散薬…!!)。野田先生、こういう細かい史実ネタ織り交ぜるのが本当に上手い。同じ手段で無毒化に成功した2人ですが、門倉が生き延びたのは運で土方が切り抜けたのは度胸と経験。はー、すごいな…。

 

キロちゃん・ウィルク・ソフィア過去編、圧巻でした。もう本当に野田先生の構成力すごすぎる…。まず、穏やかそうな写真館の主人が実は日本軍のスパイだった、ってだけでも怖いのに、その後さらなる驚きを用意しているなんて!!長谷川幸一として初登場した写真館の主人のときは何も気づかなかったけど、息絶える瞬間の妻に自分の本名を明かすときの顔、う…うわ…うわーーー!!そういうことーーー!?!って超どきどきした。これってあの…あのお方…ですよね?下の名前公開されてたっけ、どうなんだろ…

つくづく金カムは見開き大ゴマの使い方がうますぎて、だから紙の本で読みたくなるんだよな。

日本語レッスン中のキロちゃんの「ワタシ…デブ女…好き…デース」がまさかフラグとは…面白すぎる笑(これ、ソフィアの過去と現在のビジュアルがかなり違うということを読者には結構ギャグっぽく見せてたのもフリが効いててすごい!と思った)

 

さらりと描かれてましたが鶴見には妻と子供がいたことがあり、顔色ひとつ変えず遺体を燃やしたことがある、というのは今後の彼を見ていく上でも気にしていたいなーと思います。なぜなら第七師団において彼はかなり”父親”的役目を担っている気がするからです。

 

19巻 

運命はここに廻り来たる。絶滅したエゾオオカミと生きていた少女の父親が持つ名前…レタラ登場が2巻だったことを考えると本当にすごい構成だ。

猛吹雪の中、杉元と白石の再会、尾形と杉元の狙い合い、キロランケと谷垣の対峙…様々な関係性の男たちが一気に再集結。その最中、尾形とアシリパの問答の緊張感すごかったです。尾形は信用しちゃだめー!アシリパさーん…!と手に汗握りながらページをめくった。尾形の狂気が剥き出しになっていくのが怖すぎる。尾形が勇作に抱いている複雑な気持ちは前々から描写されていましたが、それをアシリパさんに重ねてアシリパさんに対しても病んでいくの怖!!なるほど彼の強烈な闇は、親に対してというより弟に対して向けられていたものなんですね…。

尾形の目的は一体なんなんでしょう。

尾形は金カムの中でも割と色男側の人間として描かれていたと思うんですが(かんばせというよりは、所作が)、ためらいなく瞳を射抜く野田先生の力よ…。

アシリパさんと杉元の再会シーン、見開き大ゴマ…!うるっとしました。なのにその数ページ後には白石のオシッコでまた見開き大ゴマを使うのが野田先生の独自のセンス。

 

仕掛け爆弾に人より早く気づき鯉登をかばって怪我する月島軍曹は、さすがの一言。自らを顧みず、与えられた仕事を淡々とこなす実直な男。…と思っていたら、その後の鯉登少尉がすごかった!彼は若くて変人なボンボンだけど、とにかく組織の上に立つ器ではあること、そして腕が立つ薩摩隼人ってことがビシバシ伝わってくる。

ゴールデンカムイの面白いところは、基本的には利害関係で組むか組まないかを判断しており、それまで一緒に旅していたキロランケも敵側になった瞬間に迷わず撃つ、その緊張感よ…。キロちゃん、結局谷垣と月島がとどめさした形になるんですね。

私はここのソフィアの行動(氷を空中に投げて自分が海の中に顔をつっこむ)がよくわからなくて、自殺しようとしてるんか?と思ったら次巻で生きていたし…どういうことなんだろう。

キロちゃんがここで死ぬとは思わなかった、悲しい…悲しい……。でも死ぬ前の走馬灯に「この旅は無駄ではなかった…いや結構無駄なことしたな」ってコマを入れてくるのほんとシュールすぎてずるい!!笑 このシリアスとギャグのバランスよ。

 

20巻

キロランケの死を唯一悼んでいそうな白石は作中最も「普通の感覚を持っている男」だとしみじみ。白石とキロランケ、仲良さそうだったもんな…。他の男たち(杉元谷垣鯉登月島)の顔つきの違いよ。白石だけこいつらと違って軍人じゃない、というのが活きている。

しかしキロランケは多くの謎を残して死んでしまいました。尾形とどうやって組んだの?ウイルクを殺したのは誰?そもそもインカラマッのこともどうなっている??…いろんなひとの視点から物語は進むのに、謎は深まるばかり…おもしろ…。

 

初登場、菊田特務曹長と有古一等卒。最初なぜだか2人のポジションがよくわからんくて何回か読み返した…。さらっと出てくる史実シリーズ、「有古はな…あの八甲田山での捜索隊のひとりだぞ」という台詞、力作Wikipediaとして有名なあの八甲田山…!と思った。このWiki読んでしまって怖すぎて私は今も山が怖いため、実感をもって有古の身体的な屈強さを理解。

あんまり貼りたくないけど貼っておこう…。

ja.wikipedia.org

アシリパさんの心を守るために尾形の命を救おうとする杉元。姫と騎士って例えが適切なのかはわからないけど、杉元のアシリパさんに対する誠実さって絶対に揺らがないから良い。

 

鯉登少尉過去編。ついに明かされる鯉登の過去、鯉登はなぜこんなに鶴見中尉を好きなのかが判明します。鶴見中尉はロシア語が堪能(スパイだったし…)、月島もロシア語を話せる(勉強させられたからね)。そして尾形も話せるっぽい…これいかに??鯉登父の無表情なのに面白すぎる三輪車爆走(到着した瞬間のフレディ・マーキュリーポーズなんなんwww)からの、かっこいい救出劇、ゆるーい「月寒あんぱんが私達を引き合わせたのかな?」「もすッ」あはは… の、次ページをめくった瞬間の第七師団たちよ!!顔怖ーーーーー!!!!!

伏線はあって、日本語がわからないロシア人のはずの誘拐犯が「兄さんのような息子になれず申し訳ありません」と真っ直ぐに頭を下げる音之進を見て一瞬手が止まること、国のために死ねと言っておきながら無我夢中で息子を助けに駆けつけた鯉登父を見て舌打ちし「ボンボンが」と吐き捨てること。ああ、全部、尾形が欲しくてたまらなかったものなんだ、と思った。尾形が一番欲しかったものを鯉登は全部持っている。

 

21巻 

何回読んでも泣いてしまう21巻。。

 

鯉登はロシア語がわからなくて、だからこそ人生で命の危機を感じた瞬間に二度も聞かされた「バルチョーナク」という単語を鮮明に覚えていた。そしてそれを月島に聞く関係性になんだかグッときてしまったよ…。

再登場の頭巾ちゃん。名前も素性もわからないわけですが「尾形を殺したい」という目的があるっぽくてしれっと一味に合流。今後本筋にどうやって絡んでいくか気になる…。

別行動で動いているソフィアは、岩息・スヴェトラーナと動くようなのですがここの動きも今後本筋に関わってくるんだろうなあ(だって岩息の出番はもう終了かと思ってたらまた出てきたんだもん、絶対何か意味ある)。

 

唐突に挟みこまれた「活動写真」のシーンですが、アシリパさんがアイヌの文化を残したいと思っているから…という意図から始まったものの、「アシリパが赤ちゃんだった頃の両親の姿がわかる」っていうのと、その後の谷垣チカパシ別れのシーンの伏線まで組み込まれていておもしろかったー!白石がアシリパ母を見たときの「素敵な感じのひとだなあ」っていう素朴なコメント、めっちゃ白石ってかんじする。いいやつだなあ。アシリパの目はお父さん譲りと何回も描写されてきましたが、顔のつくりはお母さん似なんですね(ハリー・ポッターと逆じゃん… 運命の親子あるあるなのかこれは)。

 

杉元がアシリパに対して「金塊争奪戦から降りて欲しい」と思っていること。ゴールデンカムイを好きな人なら100万回聞いたことがある評論だと思うんですが、ゴールデンカムイの本当にすごいところは「杉元が、『和人−アイヌ』『大人−子供』『男−女』とすべての関係性において”立場が弱い側”であるアシリパのことを「さん」付けして呼び敬意をもって接していること」「その上で杉元はアシリパのことを”子供(保護される側)”として扱っていること」が徹底されている点であって、これは日本のエンタメ作品、特に少年漫画ジャンルでは非常に珍しいことなので、ほんとーーにすごいことだといつも感動しているのですが、徹底的にそのような倫理観の持ち主として杉元を描いた上で、ここにきてアシリパや白石が問う「杉元お前は…!!私のためじゃなくて自分を救いたいんじゃないのか?私の中に干し柿を食べていた頃のような自分を見ているだけじゃないのか?」「彼女はもういろんなものをこの島で学んで成長したんだ。もうお前が出会った頃のアシリパちゃんじゃねえんだよ!!」といった言葉が鋭利なナイフのように私の心をえぐりました。そうくるかーー!そうくるのかーー…!!

これははっきりいってどっちの主張も正しいわけで、最初からアシリパさんは自分のことを「新しいアイヌの女」と称し、狩りもできて少女にしては戦闘力も高い。ではあるがまだ少女なので、杉元や周囲の大人たちが意図的にアシリパに見せないように努めていたことも確かにあるのを私たち読者は知っているわけです(死や性のこと、危険なことなど)。子供は子供として扱わなければならない、という倫理観は確かに正しいのですが、それは「彼女を対等な1人の人間として扱っていない」のとニアリーイコール…なの、かも、しれない。白石の主張も間違ってないし、アシリパの年齢設定が活きてくるなぁと思いました。作中でどれくらい年月が経っているのか不明ですが、出会った頃と今の年齢が明記されていないので、今後の杉元のアシリパとの向き合い方が気になる…。

アシリパは「運命の女の子」ではあるんですけど、意思がある一人の女性でもある。キャラクターや関係性が単純じゃないところがこの作品の厚みだなぁと思うのでした。

 

江渡貝くん(大好きだったキャラクター!!久々に名前出てきてうれしい。思えば彼も”親殺し”して鶴見になついたひとりだね)が作った刺青人皮、ここにきて出番が。めっちゃ混乱するんじゃないかと思ってたらあっさり土方が「これは偽物」と判断できていて拍子抜け…今後も使われていくアイテムになるんでしょうか。どきどき。

 

谷垣とチカパシの別れ、何回読んでも泣いてしまう…(だから今回谷垣表紙なのかなぁ)。活動写真のシーンと対になるように、今度のチカパシの顔を濡らすのは谷垣の涙。谷垣の別れの言葉、本当に全部よくて何回読んでも涙がぼろぼろ溢れて止まらなかった。旅するために偽装家族として行動していて、いつしか本当の親子や兄弟のような関係になっていたチカパシに、二瓶から託された銃を今度は自分が託す。二瓶が谷垣に伝えた、男が一人で奮い立つこと。チカパシにはちゃんと伝わっていた。血はつながってなくても、命はめぐるね。

 

鯉登が鶴見の真意を知る瞬間。キャラクターの年齢については明言されていませんが、「誰と誰ならどっちが上」みたいなとこまでは決まっているらしい金カム(いいよねえーこの感じ)。この質問箱によると鯉登少尉は出てくる日本軍出身キャラの中でも最年少であるわけです。

 

youngjump.jp

若くて華があり腕が立つが、ものすごいおぼっちゃま育ちのボンボンっていう極端な設定が鯉登の魅力なわけですが、「年が若い」「金持ちの家の子」なのに加え、他キャラと一番違うところは「父親との関係が良好」ってとこではないでしょうか。もっというと、「父親殺しをしていない」というところが鯉登の特別性だと思います。

鶴見は自分の部下たち(月島や尾形)には父親殺しをさせておいて、そこに甘い嘘を塗りたくり自分が擬似父親ポジションになることで、第七師団という”彼のためなら命を投げ出し汚れ仕事も進んでやる兵隊を作るため”の組織を作り上げている。月島が全部気づいた上で鶴見の下についているのは、もういろいろ諦めた人で、この人も狂気の持ち主なんだな…とじわじわわかって怖かった。全部知った上で「鶴見中尉殿スゴ〜〜〜イ!!」な鯉登も狂っとる。第七師団には狂人しかおらん。おもしろすぎます。

宇佐美の過去もこれから明かされるのかなぁ。

 

 22巻

ここまで一緒に行動していた月島・鯉登もするっと敵側へ。ここがゴールデンカムイのおもしろいところー!!そしてアシリパさんのためにためらいなく鯉登をぶっ刺す杉元…不死身の杉元、本当にかっこいい。みんな行動原理がマジで兵士で痺れる。

ここで谷垣と別れるとは…!「悪いな谷垣この馬は四人乗りなんだ」という小ネタに笑う。いろいろな経験を通して谷垣はマタギとしての自分を取り戻し、もう兵士ではないと覚悟が決まったようだ。別行動になった谷垣は今後どうなるの…?そしてインカラマッ今何してんのかな(本当に生きているんだろうか…)。

 

アシリパちゃんの覚悟。「暗号を解く鍵を知っているのはアシリパだけ」というのが杉元・白石陣営にも鶴見陣営にも共有されているので、アシリパのことはまだ誰も殺すことができないという強み。同時に一番存在を狙われているのもアシリパさんではあるのだが、アシリパは自分の立場を深く理解していて、杉元を守れるのは私だけという覚悟を決める。これは結構どす黒い決断だなぁと思います。お互いに「彼/彼女を守れるのは自分だけ」という覚悟をひっそりと胸に秘め、それを相棒という言葉に置き換える2人。

 

平太師匠篇、怖かったー!! 江渡貝くんのときの恐怖がよみがえった!!笑 言葉を話せない頭巾ちゃんの絵で真相が一気に明るみになる瞬間!!鳥肌たちました。

杉元たちの面白いところ、相手がどんなやばい人間であろうと「姉畑先生」「平太師匠」などいちいち敬称をつけて呼ぶシュールさ。登場人物たち全員に真面目なところと狂ってるところがあるのがゴールデンカムイにしかない世界観…。

 

 

 

そんなかんじで、一気に読んでしまうし何回も読んでしまうゴールデンカムイ。おもしろいよー!おもしろいよー!!って叫びたくなる。ほぼ唯一集めている漫画。こういう話が私は好きなんだなあ…って思う。

9月には23巻、10月からはアニメ3期も始まるし、楽しみ楽しみー!!

 

 

 

 

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令和に初めてヘタミュを観てしまったので感想を書きます!

生まれて初めてミュージカルヘタリア、通称ヘタミュを観ましたので感想です。一説によると、過去作品の初見の感想は処女の生き血と同程度の価値があるらしいので…

 

 

 

元々私はヘタリアの存在は知っていたもののほぼ通ったことがなく、「国を擬人化した漫画で、イタリアがへたれだからヘタリアなんだよね…」くらいしか知らない状態でした。

自粛期間に友達と話してたら、話題が展開に展開して「ヘタミュ観よう」となり、急に履修。1作目を観終わった時点では「この髪が長くて髭の人がイギリスですよね?」「それはフランスです」レベルのうろ覚えだったのですが、なんか最終的に感動して泣いたので、残り2作品とFINAL LIVEも一気見(並行してキタユメとアニメもざーっと履修)。

 

いやーーーこれリアルタイムで『キタユメ。』サイト追ってて、リアルタイムでヘタミュも観てたファンの人、超うらやましい!!!!!笑

というのが一言感想です。

FINAL LIVEなんてこんなもん見せられたらもう成仏するしかないやろ…… と思わざるを得ない世界観だったので、この感動を書いておこうかと思います。

 

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このキービジュアル凄すぎ!原作ファン泣かせだなぁ

 

キャラ&キャスト感想

 

🇮🇹 イタリア/長江 崚行

 

似すぎ!!笑

よくこんな子おったなぁと思う顔。子役出身とのことで、芝居も踊りもなんでも安定してうまく、1作目のときなんと17歳と知ってたまげました。ヘタミュという作品自身が彼の人生の青春時代の思い出になると思うとまぶしいな~

原作絵のイタリアの目(なんていうの?あの、横線がたくさん引いてある感じ)をしていてすごい。

イタリアの可愛さを嫌味なく表現できる3次元の男の人ってすごいな~、彼のルックスも年齢もちょうどよすぎたんだろうなぁと思います。にへーって笑うときの八重歯がキュート。役者本人はそこまで可愛い弟キャラじゃなく、超しっかり者で負けず嫌いな関西人っていうの良いギャップ!

 

🇩🇪 ドイツ/上田悠介

 ツイートびっくり!原作者さん観にきてたのかあ。。涙

 

あだ名が「ゴリラ」なの面白すぎる。彼だけキャス変があり、しかも1代目役者と友達っていう珍しい采配で、「2人で作り上げたドイツかなぁと思います」っていう挨拶は、“キャス変”ってそういう捉え方もできるのか!と感動しました(良くも悪くもキャス変はセンシティブな話題だとおもうので…)

ドイツの顔で関西弁になるとききゅーんとしちゃうね。

3作目ではドイツの役者さんが神聖ローマもやったの大正解だと思います、顔が一緒なんだね…

 

🇯🇵 日本/植田圭輔

 

 

う…うえちゃんさんだ!!!(植田さんの出てる舞台ひとつも観たことないけど、存在は前から知ってた。個人的に刀ステの山姥切長義で来てくんないかなと予想してた人)

顔がかわいく小柄で声が低い、と、何かと日本っぽい要素が強い。3作目でアメリカロシアコンビが「カンパニーで1番怖い」というイジりをするまで、中身がSキャラってことにまったく気づかなかった。それくらい小動物系の見た目でかわいいお顔。

FINAL LIVEの挨拶が本音すぎて、うわ~~~焚きつけるタイプの人か~~~!!!と思って…思った。いっしょに働くのちょっと緊張するだろうな、けどプロ意識があるってこと。

カンパニーに長身の人が多いので、何人かで固まって立ってるとひとりだけちっこかったりする並びが本当にかわいくて、なのに一番オラオラで堂々としてるのがおもしろいなって思う。

 

🇺🇸 アメリカ/磯貝龍虎

 に 似すぎて怖

そしてガチ恋すぎん!?!?!?!?!?!?爆笑

 もうダメだ 個人的超超超超超MVP!!!!!そもそもなんだけどルックスが「似てる」の域を超えてて「本物連れてきた?」ってレベルの異次元ビジュアルで気絶した。ムリ!!!泣いちゃう。あんまりにもアメリカに似すぎかつ立ち居振る舞いがガチ恋すぎて、なんかその日の夢に出てきました(これは恋ですか?)。個人的に超よかったのが、アメリカって「背が高い」だけじゃなくて「大柄(気を抜くとすぐ太る)」っていう、”ビッグサイズ感”が肝だと思ってて、磯貝さんのアメリカはほんとそのサイズ感が超超超いい!!って思いました。体が重そうなところがいい!!自分を親指で指さしたり空中を人差し指で指さしたりする、アメリカポースする瞬間、そのまま絵になるんじゃないかってくらい似てた。うう、恋。

役者さん本人は基本的にふざけるのが大好きなんだろうなーって感じのタイプで、みんながしんみりした空気の中百発百中でおもしろいこと言えちゃう男の子に私は本当に弱いので、磯貝さんのアメリカ、まじでまじでまじでどタイプ。

中の人の性格もあってギャグパートのメイン張ることも多いし、基本はTHEアメリカ人って感じのイケイケどんどんな陽キャなので、倉庫掃除などのシリアスパートでいきなり目の色が変わる瞬間、本当にぞくぞくした。FINAL LIVE幕張の世界会議で、アメリカだけ下から出てくるのがまさに”玉座に座る男”で超かっこよかった…

アメリカでは夢は見るものではなく叶えるものだ」「また会いましょう、See you again, bye」などなど、カテコ挨拶がアメリカそのもので泣いた。

あとFINAL LIVEのまるかいて地球で人差し指キスしたの爆死!!!!!!(そういうことしないタイプの人かと思ってたから油断してたってのと、でもアメリカはこーゆーこと…する…!!っていうどハマり感)

 

🇬🇧 イギリス/廣瀬大介

ひろせくんツイート少なっ!笑 刀ステの頃も拝見してたけど、アイコンまだ卵なのぶれないwww 

ひろせくん、刀ステの一期一振(真面目なロイヤルお兄ちゃんキャラ)でしかお目にかかったことがなかったので、こんなオラオラな性格なんだ〜!!って思った。笑 アメリカと対照的なガリガリの体型が映えますね!顔や髪型はヘアメイクで作り込めるけど、「骨格がもうイギリス」って思えるのは本当にすごいことだ。チャームポイントのへんてこ眉毛も似合ってる。ガリガリ体型+眉毛+UKロックなので、oasis兄弟がなんとなく頭をよぎる…笑

このあと俳優業をやめることを知りながら観ているので、FINAL LIVEの挨拶もうえちゃんのコメントもガチすぎてヒリヒリ。

 

🇫🇷 フランス/寿里

 

 

 

いっちばんナチュラルにキャラそのものだったじゅりさん。年齢知ってたまげました。背が高くてロイヤルでお兄さんでおおらかでふざけててキザで、なんといっても声がアニメの声優さんと同じ!若い子も多いカンパニーの中で、感情が常に一定な大人なとこがいいな〜って思いました。芸能の仕事をする覚悟を決めてる人の安定感 っていうのかなぁ。若い子たちを見守ってるおおらかさみたいなものがあってリアルお兄さんでした。

「人生という良い旅を、Bon voyage!」って挨拶、おしゃれすぎるう…

 

ジェーは泣き虫だなぁ。熱いなぁ。
学ちゃん面白いなぁ。
おっきーは優しいなぁ。
ROUちゃんと歌うの楽しいなぁ。
大介は感情隠さないなぁ。
悠介はブレないなぁ。
大志は負けず嫌いだなぁ。
圭輔は変わらないなぁ。
龍虎バカだなぁ。
りょーき頑張ったなぁ。

 

龍虎バカだなぁwww

 

🇷🇺 ロシア/山沖勇輝  

 

 こ…これは…2.5見てるとたまに現れる、「原作絵よりかっこいい」パターンの人……!!!!!!笑 *1

ロシアくんって見た目は田舎の素朴な青年っぽい、が元々の設定だと思うんですけど、山沖さんのロシア、色白で端正なお顔立ちですごいかっこよくてびっくり。華やかな見た目のひとですね!ダンスが好きなんだろうなーって見てて伝わってくる、きれいな踊り方でつい目で追っちゃう。中の人の天然キャラな感じがロシアの「素朴で怖い」感じにすごくよくハマってるなぁと思いました。

アメリカと並んでると、色素薄いでかい男の子2人の並び、目立つ〜!すき〜!ロシアみたいなデカくて素朴で怖い男の子の一人称が「僕」で二人称が「○○くん」なの、萌えでしかないですよね〜

 

🇨🇳 中国/杉江大志

 中国って結構難しい役だったんじゃないかなと思います。日本という国と近いゆえに、他の国と比べて、実感として近いというか、過去の歴史上日本とどういう関係だったかを日本人である我々は結構知ってるわけで…

そんな中大志くんの中国のチャーミングさ、かわいさ、一生懸命さ、誇り、などなど、ほんといい塩梅だったなーって思う。FINAL LIVEでもう終盤大志くんがずっと泣くのでなんか私もめっちゃ泣きましたw あの場にいた人みんなもらい泣きしてそう。大志くんのまっすぐな涙にお兄さんたちもぐっときてるのが伝わってきて、よかった。

 

🇦🇹 オーストリア/ROU(菊池卓也)

 

 

 

似てるぅ〜。クールな雰囲気と音楽が好きっぽいとこ、ハマってた。

 

プロイセン/ 高本学 

 一体どうやってオーディションに受かったんやと思わせる特異点w 役者さん本人も、何言われても平気な図太いタイプじゃなさそうで、結構つらかったんじゃないかなぁとか想像してしまうんだけど、アドリブパートやカテコから伝わってくる、いい子なんだろうなぁ感がほんわか。2.5次元見てると、歌や踊りのスキルはなくても役者本人の性格がキャラクターと近い、などではまり役になってしまうパターンに結構出会うことがあって、私はそれも2.5の醍醐味だと思ってるんですけど、多分このひとはキャラがプロイセンっぽいってわけでもないんだけど、なんか、受け入れられちゃうタイプだっただろうなぁと思いました。お顔は本当にものすごくかっこいい。

 

🇪🇸 スペイン/山田ジェームス武

 

イケメン!そして役者さんのバックグラウンドにスペインルーツがあるのもいいな。

幕張のサプライズすごかったね!ほんとにびっくりした、現場におったら絶対大号泣したと思うwww あの場に立ち会った人うらやましい〜

 

 

 

ストーリー感想(まるかいて地球中心)

1〜3作の感想もざっと書きます。まるかいて地球の感想は全部書きます。私は元々「ミュージカルのフィナーレで全員で歌うの萌え」があり、ついでにいうと宝塚やみたいに「フィナーレで各キャラクターが代表ソングと共に挨拶する」という演出がめちゃくちゃ好きなので、初めてまるかいて地球のカテコを見たときすっごく興奮してしまいました。同じメロディで、各国の民族音楽風アレンジなんてすごすぎ!!しかもそのあと『まるかいて地球』はそもそもアニメのEDソングってことを知って余計に大興奮でした。こんなん、初見で見た人泣くやろ!!!1作目ヘタミュでネタバレ見ずに最初にまるかいて地球のカテコを観た原作ファンの人、嬉しかったんじゃないかな〜、うらやまし〜〜!!と思いました。原作に代表曲がある作品の舞台で、その代表曲をメインテーマに持ってくるのは問答無用でドキドキしちゃう。

 

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初見の私「イタリアとドイツはなんなんですか?」

私にヘタミュを布教したフォロワー「なんなんですかね…」

私「ドイツはなんでこんなにイタリアのことが好きなんですか??」

フォロワー「イタリアとドイツがこういう関係、っていうの、原作でもこうだし改めて考えたことなかった」

 

 ===

 

イタリアとドイツはなんなんですか?笑

ドイツ、最初からなんかずっと怒鳴ってて、謎キャラだなぁ…と思っていたけど、終盤で撤退を決めたドイツの覚悟がかっこよすぎてうるうるきた。あんまりにも熱演だったので、このあとキャス変すんのマジ!?!って思いました。ドイツって多分…”あの”イメージを結構流用してるのかなぁと思う部分もありつつ(繊細なところはぼかしてるの原作者のバランス感覚を感じる…)、軍人らしさ、誇り、敗北…などなど、痛いほど伝わってきてすごかったな。。

イタリアとドイツのBIG LOVEに胸がヒリヒリしたけど、私にはドイツの強烈な片想いに見えました。

 

🌍 まるかいて地球

イタリア🇮🇹 :「僕イタリア」でジグサグに指を指す振り、みんなやっててもイタリアが一番かわいいなあって思う。

オーストリア🇦🇹 :バイオリン!ロイヤルでぴったり。

中国🇨🇳 :入りの瞬間から「中国っぽい!」ってなるイントロがすごい、そして扇子…!大志くんのめいっぱい体を使うのびのびとした振り付け、「紅は幸せの印」って歌詞、めっちゃ良い!!

ロシア🇷🇺 :コサックダンスじゃん!!!と大興奮した。このときの振り付け全部好き!足を高くあげる振り、空中で回転するジャンプなどなど、華やかな体格をいかしたダンスですごくすき。白いひらひらのマントがはためいてきれい!!おっきーさん、ダンスがうまい。

フランス🇫🇷 :「俺フランス」で髪をふわってする振り、「恋人さ」で左右に投げキッスする振りなどフランスらしさがたまらない。お兄さん、あんまり踊らないところが逆に優雅。

イギリス🇬🇧 :UKロックアレンジだーー!!「見える素晴らしい世界」でサングラスをあげてくしゃって笑うとこで死んでしまった。こんなんずるいでしょ…!!!!!そのあとくるくる回る振りもかわいすぎる。最後のイギリ「ス」のとこで空を指差すのもキマってました!!

アメリカ🇺🇸 :入りの「MUSIC♩」、初見でめっちゃびっくりした。アニメ用原曲もこの入りなんですねー!イギリスのロックテイストに対してアメリカはHIPHOPで、ダンスも一番バウンス効かせてて超よかった…。俺アメリ「カ」!っで自分を親指で指すポーズ、THEアメリカくんで大好きです!ちゃんとヒップホップダンスを踊る人の体幹をしているのでドキドキしてしまう、ダンスうまいですよね。

日本🇯🇵 :能とか歌舞伎のイメージなんだろうなぁ。うえちゃんさんのピシッとした姿勢によく合ってる。

ドイツ🇩🇪 :この振り全部ほんとにすごいなって思った。民族の踊りっぽさ、軍隊の行進っぽさ、朝礼っぽさ、全部入ってる。かっこいいー!

 

 

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初見の私「遠距離兄弟ってなんですか?」

私にヘタミュを布教したフォロワー「wwwww」

私「本当に初耳の単語すぎる。意味わからんのにわかるというか… アメリカとイギリスは恋をしているんですか?」

フォロワー「初見の人にもそう見えるんだ〜」

 

===

場面転換がまったくないのがすごいなぁと思った!1つしかない舞台を左右奥といろんなとこで出入りしまくってて、大変そうだなぁと思いました。

The Greatest Worldだけ、枢軸国でなくアメリカイギリス兄弟がメインなんですね(まるかいて地球のクレジット順に萌え…)。私はこの話を観たあと、ヘタリア好きの友達に「ヘタリアにおける『兄弟』の概念って、植民地ってことですか?」って聞いたら「まさか令和の時代にそんな質問をされるとは…」と言われました。*2

フランスお兄さん、イギリスと仲悪いけど、暴走していくイギリスと唯一対等に渡り合える関係、っていうのすごいいいですね…腐れ縁感。

 

The Greatest Worldはなんといってもアメリカとイギリスのクソデカ感情にドキドキさせられる話でした。弟のほうがデカくて、お兄ちゃんがやや病んでて、お互いのことが一番好きで一番憎いみたいな、複雑な関係に至るまで。 

磯貝さんが最初のほうずっとアメリカ赤ちゃんverの演技をしてるの謎すぎて「私は何を見せられているんだ…」と思っていたのに、その後の展開で見せる、メガネをかける前のはつらつとした青年パートから、兄の束縛に自立心が芽生えはじめたときの微妙な表情、独立を決意して兄に銃を向ける瞬間の目…全部すごかったな。アメリカはものの数百年で、名実共に世界の頂点に駆け上がる男なので、最初の赤ちゃんのふざけまくってたシーンはなんだったんだってくらい、最終的に覇者の顔になるのがすごかった。なのにイギリスの前ではふとした瞬間に弟の顔にもなるっていうのが… 最後の「おかえり、ナンバーワンお兄ちゃん…」、名シーンだったなぁ。

 

ロシアの「なんか怖い」役回りもよかったですねー!なんなんだろうねロシアのこの不穏なイメージ…

後半のくだり、本当何なんこれ…とハラハラしたのですが、まさかそういうオチとは。

2作目観たとき「アメリカって『メガネキャラ=真面目』という定説を覆すキャラですね!」って意気揚々とフォロワーに言ったけど、2020年にこんなこと言っとるの世界で私しかおらんだろと思った。

 

🌍 まるかいて地球

イントロで腰くねくねしてるアメリカイギリス兄弟かわいい。みんなが縦1列になって前に歩いてくるのかわいー!日本のちっこさにときめく。

ロシア🇷🇺 :イントロのロシア民謡っぽさが好き。2作目はコサックダンスメインの振りで本当にロシアっぽくて良い!「見える素晴らしい世界」で手を双眼鏡にして前後に動く振りもめっちゃかわいい。ほんとに色白できれいな顔でにこにこして踊るからすてきだなぁ。

中国🇨🇳 :「中国アルヨ」のとこと最後のお辞儀で中華圏の拳を手で包む挨拶、「拱手」してるのいいなぁ。

ドイツ🇩🇪 :ビール持っての振りめっちゃいい!軍隊っぽい行進からの、アンサンブルをうまく活用したムキムキ感の表現、おもしろいなー。

スペイン🇪🇸 :フラメンコだー!!って一発でわかるイントロに、薔薇を持って登場!熱い!(劇中でずっとトマトを持ってたのでなおのこといい)。「情熱の王国やん!」って歌詞すきだなあ、親分は関西弁なんですね。振りも終始楽しそうだし、最後バラを口にくわえての挨拶、きまってる!

フランス🇫🇷 :と思ったらお兄さんも薔薇!!バレエみたいにくるって回転するとこきれい。

日本🇯🇵 :入りの「まるかいて地球」の左右に膝をあげる振りが日本にしてはややアクティブでかわいい。他キャラと明確に違う踊り方で掌をぴしっと伸ばしたまま踊るのがきれいで、「日本と申します」の見栄の切り方、すごいなあ。「白米は最高だ」の振りなんとなくPerfumeみたいでかわいいし、1人だけ挨拶は正座で。お見事!

アメリカ🇺🇸 :こ…恋!!!誰よりもバウンス効かせて腰も入れて、回転する振りも大柄な体型を見事に生かした華やかな動き方!磯貝さんのダンスがきれいなのは、これだけ体幹使って胸や腰を動かすけど、止めるところきちんと止めてるからだなぁと思います。「俺アメリカ」で1回転からの自分を親指で指すポース本当にすき!スーパーサイ「ズ」!と最後のアメリ「カ」!で空を指差すポーズはアニメや1作目ヘタミュのキービジュアルでも使われているアメリカの決めポーズかなぁと思うので、ほんっとにかっこいい。

イギリス🇬🇧 :イントロで右足を左にはらう振りちょーすき、イギリスはなんかこういうキザっぽい振りが似合いますね!「俺イギリス」の歌詞でポーズ決めてちょっと抜くとこたまらなく好き。「チューブは」の空中に高く足をあげるジャンプ!かーっこいい!!全体的にかっこいい振り多いな。紳士で海賊だもんな。

イタリア🇮🇹 :間奏部分で旗持って後ろからステップで前に出てくるとこ、めちゃくちゃかわいい。こういう軽やかな振りをしっかり”キャラとして”踊れるのすてき。「僕ヘタリア」の手をジグザグにする振りのとこ、なんか体の使い方がうまくてやたらかわいく見える、何が違うんだろう…?腰を入れる方向?

大サビの「長靴で乾杯だ」でイギリスがしゃがんで乾杯してくるのちょーかっこよくないですか?目があったら死んでた。イギリスの振りはいちいちキザでいいですねー!

 

ミュージカル「ヘタリア〜in the new world〜」
ミュージカル「ヘタリア~in the new world~」 大阪千秋楽ノーカット ...

初見の私「イタリアとドイツはなんなんですか??????????」

私にヘタミュを布教したフォロワー「なんだろう…結婚の約束をした幼なじみが記憶喪失みたいな感じなのかな」

私「めぞん一刻よりヤバい」

 

===

 1作目でイタリアとドイツの謎関係にドキドキしたものの、2作目はアメリカイギリス兄弟に話が移ったため油断していましたが、3作目、「イタリアドイツのラブストーリーの続編やないかい」と思いました。印象が変わったのは、1作目はドイツの強烈な片想いに見えたのに対し、3作目は、イタリアが恋心を抱いていたとしたら相手は神聖ローマなのかなってことと、イタリアがドイツに対して抱く気持ちは恋じゃないとしても愛なのかな、ってこと。

1作目と違って神聖ローマをドイツの役者さんがしてくれたおかげで、「前世みたいな感じ(?)」っていうのがなんとなくわかりました。*3それまで、「誰?」と思いながら観ていたので…

後半の名シーン、🇩🇪「どうしてプロイセンにこだわるんだ!」🇮🇹「今いないからだよ!!」のところ、ずっとド天然でゆるふわなことしか言ってこなかったイタリアくんの傷ついた心が見える瞬間で切なかったなあ。このシーンってドイツからしたら、自分を見てるようで見てない相手の心を抉ってしまう瞬間でもあるし、イタリアからすれば、切実な心で目の前の相手に向き合いながら別の誰かを想定した会話をぶつけてしまう瞬間でもある。お互いのことを確かに大事に思っているのに抱えている想いの形が違う、ということが見ていてわかる作りになっていてしんどかった。ドイツにはイタリアだけが特別なのにイタリアの特別はドイツだけじゃないんですね。ヘタミュには擬人化された男の子しか出てこないけど、概念的にイタリアはヒロインだな〜って思うところもところどころありました。

最終的にイタリアとドイツ、LOVEの向こう側だな…って思いました。こんなところにもボーイズビッグエモーション。

『神様のしずく』って曲一番好きです!切ない、切ない、けどとても温かい曲。まぁ1作目から思ってたことなんだけど、ヘタミュって結構世界平和の話なんだなぁって思ったりするのであった。歴史を大胆にデフォルメして、深入りしすぎずに戦争の物語を描くっていうのは、かなり難しいことだよなと思うけど、どの国のことも好きだなぁってなるのは、多分ヘタリア原作者が世界を見つめる眼差しがそうなんだろう。ずーっと戦争しまくって、お互いに全然理解できねーって思うこともたくさんあるけど、同じ空の下でおいしいごはん食べて、家族と笑って、出会いと別れを繰り返す私たちの日々が歴史を作っている。基本的に我々は同じ時代を生きるライバルでもあり仲間でもあり、今より良い明日を作るために切磋琢磨してるんだなってこと。祈りみたいな歌だなぁと思うのであった。

 

🌍 まるかいて地球

プロイセン:アレンジ違いすぎ&歌声が特徴的すぎで最初、まるかいて地球じゃない曲が始まったんかと思ったwwwいつの間にか肩にひよこ(?)が乗っててかわいい。

オーストリア🇦🇹 :このロイヤルな雰囲気は彼が音楽活動メインにしてるひとだからなのかな〜。オーストリアできてくれてよかったよね。

中国🇨🇳 :ハツラツとした雰囲気で踊る大志くんは見ていて気持ちいい。

ロシア🇷🇺 :なんとここに来てコサックダンス封印!!ロシアはコサックダンス、っていう流れがかなり好きだったからびっくりしたけど、3作目の振りも全部かっこいいんだよなあ、何のイメージなんだろう、バレエかなあ?「僕はロシア♩」のとこいいよね。「一筆で見える素晴らしい世界」の流れ、おっきーさんの踊りがうまいのでとてもきれい。背が高い人が全身をのびのびと使ってこういう振りを踊るのはステージ映えする!!

フランス🇫🇷:東京楽では髪を赤いリボンで結んでてびっくり!!かっこいい!!フランスの振りは優雅なものが多いし、長身の寿里さんが踊るときれいだなぁ。

イギリス🇬🇧 :振り全部かっこいいんですけどー!!「俺イギリス」のキザな決めポース最高。「見える素晴らしい世界」の流れ全部好きなんだけど特に「見え」っで手をぱくぱくさせてからの「世界」で片手を回して円をなぞって世界を表すのめっちゃいい!からの「チューブ」でまたがる振り、ここに来て初めてチューブを乗り物として表現してる振りで印象的でした。鉛筆「だ!」でダミ声で叫ぶとこ好きだし、ひろせくん、たまにくしゃくしゃの笑顔になる瞬間があってそのときのお顔ほんとうに魅力的なんだよなー。

アメリカ🇺🇸 :3回目の「まるかいて地球」で後ろ位に下がるステップからの「俺アメリカ」の「俺」で両手でぐってするとこめっちゃいいよ〜!体幹とバウンスを活かした大きい振りだけでなくステップまで踏めるなんて恋です。「一筆」で観客を指差すことも、「見え」でいったんピタッとポーズしてから「る素晴らしい世界」で望遠鏡を覗き込む振りをするところ、いちいちきれいでかっこよくて大好き!!

日本🇯🇵 :「一筆で」で本当に筆みたいな表現してるの日本らしくていい!

ドイツ🇩🇪 :アンサンブルが筋トレしてるのをドイツが見守ってるっていう斬新な振りwww 左右に上半身動かしながら段階的に腹筋するやつ、絶対しんどいだろうにきれいに揃ってるアンサンブルさんがすごい。そして真ん中で腹筋ぽい振りをするドイツがかわいい。掃除に「も」の振り好きだし最後はストレッチみたいなポーズで終わるのもドイツらしくていいですね!ドイツ、3作品とも振り違って全部ドイツらしさ全開だったの超いいな。

イタリア🇮🇹 :大サビ前にアンサンブルの人に支えられてて全身ジャンプするところ、誰よりも手足をぴーんと伸ばしててかわいい!

 

サビ前、みんなのソロ曲から1フレーズずつ使ってくるくる回るとこなんて、本当にいいよなーって思う。まるかいて地球自体が超いい曲ってのもあるし、ミュージカルのEDにこんな使い方ができるなんてかっこよすぎだなあって毎回思ってました。なんならまるかいて地球見たさに全作品見た感じさえあります。

私は、この曲を知ったとき「絶対、各国の元になった民族音楽をまとめた記事があるはず!!」と思って検索しまくったのに、今のところ見つかっておりません。なんで!?個人サイト時代の作品だから!?!

近いのだとこれしかない。

anond.hatelabo.jp

なんか大学で民族音楽と民族舞踊を専攻した人の解説とかないんですか!?絶対あると思ったんですけど… もしそういう記事をご存知でしたら教えてください!!

 

ヘタミュを通してヘタリアスピードラーニングして、終了したジャンルを好きになるというオタクが最もやってはいけないことをしてしまっているんですけど、「ヘタリアに関しては国際ニュース見てるだけで新規絵みたいなとこあります」というフォロワーの力強い慰め(?)を胸に日々生きております。

 

令和も2年になるというのに、初めてヘタリアとヘタミュを履修したので感想でした!

 

linktr.ee

 

 

余談だけど、原作者の方が見つめる2020年の世界をヘタリアで見てみたいなあと思った。正義のために生きるといいながらトランプ大統領を選出したアメリカ、もう敗戦直後のポジションじゃなく、使える手段全部使って世界の上位層に食い込んだ中国。この2国のライバル関係をヘタリアの世界ならどう描くんでしょうか。 

 

*1:類似事例:刀ミュの石切丸、刀ステの同田貫正国など

*2:必ずしも植民地だけを指すわけではないらしい

*3:この三角関係(?)…仮面ライダーオーズのアンクと比奈ちゃんとお兄ちゃんやんっ!!ってなったのが令和2年最大の気づき

「で、東京オリンピックなくなったけどいつまで東京にいるつもり?」/『悪友vol.3 東京』感想(いまさら)

ブログタイトルは今年の上半期に、上京してる地元の友人たちと話しているときに出てきた回数ランキング1位の会話です。

 

2020年7月24日ですね。本当だったら東京オリンピック開会式の日だったというのに、現実は不要不急の外出を控えるように言われておりまして、不思議な気分です。本当なら開会式をテレビで見てわくわくしている予定だったのに… 今日のテレビはコロナ感染者数が過去最多というニュースばかり。こんな日になるなんて誰が予想できたでしょうか。

 

www.bbc.com

www.newsweekjapan.jp

 

何かにつけて「とりあえず2020年まで」というのが1つの指標になってる感じがあって、もれなく私もその1人でした。今思うとそこに理屈は特にないんですけど、めっちゃつらいときとかも「2020年までは頑張る」って思っていたので踏ん張った場面も何回かあったと思います。

でもオリンピックそんなに観たいの?っていうと、そうでもなくて、実際チケットはとらなかったです。2019年のチケット発売時の時点で、本当に私は来年まで東京にいれるのだろうか?と不安だったのもあって動けなかった。それくらいいつもぎりぎりの気持ちで東京に住んでいるのも事実でした。

私は東京を好きだけど、東京は別に私を好きではない、とずっと思いながら暮らしている。今もそうです。私は地元をとにかく出たくて上京したひとの1人なので、東京にしがみついて生きているけど、でも死ぬまで東京にいるイメージもそんなにない。けど「東京に住んでいる今」と「いつか地元に帰るかもしれない未来」の間に具体的な計画もスケジュールも何もなく、いつもそこはかとなく宙ぶらりんな気持ちでいます。

そんな私にとって、「とりあえず2020年まで」というのはかなり明確な1つの指標となってくれたのでした。

 

 

ということで「私と東京」について改めて考えたくなり、約3年前に刊行された劇団雌猫さんの同人誌『悪友vol.3 東京』の感想を書いていきたいと思います。

 

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mogmog.hateblo.jp

 

2017年12月刊行の同人誌。普通に刊行当時に手に入れて読んでいたんだけど当時の私は上京して3ヶ月しか経っておらず、このテーマのあまりにも当事者すぎて情緒がぐちゃぐちゃだったので冷静に感想を書けなかったのであった。しかも上京後いきなり挫折しており、「東京なんか来なきゃよかった」と心臓が破裂しそうなほど病んでいたので、余計になんか…直視できず…

そもそもvol.3のテーマが発表されたとき、劇団雌猫の人たちが4人とも東京在住ってことを知ってたので「すごいな…東京の人って『みんな、東京って特別な街だよね?』ってスタンスで本まで出すんだ…」という思いでいたことを懐かしく思い出す。だって『悪友vol.3 埼玉』とか『悪友vol.3 佐賀』で本出そうってならなくない?ならないでしょ。なんなんだよ💢東京の人って本当に東京以外の街が存在すること知らんのやな💢💢と謎のむかつきを胸の中でザワザワさせていた。

そう、私はめちゃくちゃ東京への憧れを募らせすぎた結果、東京への憎しみも同じくらいこじらせてしまった地方出身者なのです。

 

以下、各話へのコメント(と見せかけてほぼ自分語りです、すいません)。

 

01 これ以上青森では小説を書けなかった女

でも、わたしは、それがどんなにたいへんでも、東京に出てきてよかったと思う。それくらい選べるということは重要だった。それは尊厳だった。

わかる。すっごいわかる。わかるけど上京当時の私はこの言葉をどうしても言えなかった。今は、3年前よりは言えるけど、今も100%の気持ちでは言えないかも。

上京することは「尊厳」である、という表現は痛いほどわかって、これに共感できる地方出身者は多いのではないか。私の地元でも、頭のいい子や、親が優秀な子はみんな東京を目指した。ちなみに、その実態を目の当たりにしてるからこそ、「東京に行かなかった人≒成績が悪い or 視野が狭い」に当てはまりがちなのも地方。そんなわけないじゃんって言う人がいるのもわかってる、けど、実際問題として、18歳で上京した友達から「もう私、東京が便利すぎて地元には戻れないな〜」って言われるのが、18歳で上京できなかった私にはものすごいしんどかった。

ちなみに私は高校生までガラケーだったし自分のPCもなかったので、この人や劇団雌猫のひとが言うみたいな「青春をインターネットと共にした」感覚もない。漫画もゲームも禁止の家だったので、高校のとき何してたのか本当に思い出せない…

 

02 黒バス最終巻を求めて関門海峡と戦う女

九州あるある、福岡以外出身の九州のまあまあきれいで優秀な女の子はとりあえず福岡に行くが、男の子は東京に行くので、福岡には素敵な独身女性があふれがち。

これは「なんとなくそう見える」って体感レベルの話ではなく、福岡は女性の方が数が多い、女性未婚率が他の政令市と比べても高いというのは10年くらい前からずーーーーっと統計でも言われていて、つまりなんかそういう街なんです。

www.fukuoka-keizai.co.jp

私は福岡に住んでいたとき、福岡のそういうところもめちゃくちゃ嫌で、福岡の1番大きい相席屋JISに行くと、「そういうお店の子か?」ってくらい若くて綺麗な女の子と相席してるのが太ったおじさんたち、みたいな光景がザラで、本当にクソな街……と思っていました。よかったら行ってみてね。

fukuoka.jis.bar

 

福岡の人は福岡を田舎と言いたがるので、心の中で何回ちゃぶ台返しをしたかわからない。

だって田舎だもん……。笑

でも福岡でビジネスをしてることを誇りに思ってるタイプの人って「福岡はアジアの中心」って結構本気で言ってるからな。100歩譲って東京だろ、なんならアジアの中心って冷静に考えて香港かシンガポールだろ。東京来て気づいたけど、福岡の話してる人とか1人もおらん。何を根拠に「福岡がいま話題!」「福岡に移住する人が増えている!」とか言っているのやら…

 

私は本を発売日に読みたいという感情を持ったことがないので、新刊発売日で東京との隔たりを感じる、という視点は新鮮だった。電子書籍が普及した今も同様の問題はあるんでしょうか。私は今も福岡の悪口を言うとき「文明のない街」と言っているので、「いつか文明開化が起きるかもしれない」って表現には共感しかない。笑

私もいつか地元に帰る日がきたら、この方みたいに「今の暮らしに満足していて後悔は微塵もない。東京に住むことももうないだろう」ってきっぱり言えるようになっていたいな。

 

03 大阪帝国で不自由なく育った女

関西に住んでたことあるからわかるんだけど

あと元々、都は関西にあったし……(?)

って本当に関西の人しか言わない謎主張で笑う。でもわかるよ。

 

結婚の関係で素敵な街に引越し、っていうのはある意味ものすごくうらやましく見える感じがする。「私にそんなつもりはなかったんですけど…」みたいな力んでなさっていうか、東京に行きたすぎて目が血走っていた私のような者からすると、”クールぶりやがって、どうせ東京に住めて嬉しいくせに…” みたいな(?)。

海外駐妻みたいな感じに見えるのだ。純度100%の逆恨みっすね〜〜〜!!

 

東京に住み始めて、社会人になって初めて「マジで金がない」って思った経験は私にもあるので共感でした。地元で働いていたときは実家住まいだったのもあり、平均賃金が高いはずの東京に来てからの方が圧倒的に貧乏暮らしになってしまった。貯金残高を見て病むのも初めての経験だった。いろんな人に「東京に来て給料あがったっしょ?」って聞かれるのもストレスだった。なんなら手取りちょっと減ったし💢 なのに生活費は2倍くらいになって、いろんな人に「なんかもうちょっと上手いやり方で東京来れんかったん?」と言われ、自分のそういう不器用さも悲しくてむかついていた。

全部東京のせい!!!!!!!!!!!!!

しかし、この方のいうように、減ったお金や時間と引き換えに新しく出会ったものもたくさんある。インターネットでつながっていた人と、初めてオフで会ったのは東京に来てからだった。今やっている仕事も、地元じゃ絶対にできない仕事をやってる。似たような仕事はあるだろうけど、でも断然、なんていうか… 上位互換の仕事だ、と思う。うまくやれているかは別として、東京に来ないと経験できなかったことのひとつが「仕事」なのは、結構重要なんじゃないかと思う。

 

04 名古屋から横浜アリーナに通う女

名古屋に住んでる人ってみんな、名古屋の良いところ聞くと「東京にも大阪にも出やすいよ」って言うよね。それは果たして名古屋自体の良いところなのか?

 

遠征する交通費をチケット代に換算したらあと2〜3公演入れるな…と思うこともある。

 

これ死ぬほどわかる。毎日思ってた。東京に来てからは、引越し代やら日々の生活費で、趣味に使えるお金はめちゃ減ったはずなのに、でも、なぜだか、趣味にかけるお金と時間は、増えたと思う。「遠征の交通費がいらない」っていうのは、こんなに、こーーーーーんなに、凄いことなんだと、本当に本当に実感した。

現場がハレの日だから日常と切り分けたい、って気持ちはすごくわかる。東京に住み始めてからも基本的に現場は土日に入りたいと思ってる。止むを得ず平日に入らなくちゃいけなかったら(平日にしか公演がないなど)なるだけ午後休をとるようにしているけど、でもそんなに上手くいかないことも多くて、仕事がトラブってる最中に現場に入るのが私はものすごく苦手だ。大好きなはずのものを観ているのに頭の中が集中できてなくて、推しを見てるときにクライアントからの怖いメールが頭をよぎると死にたくなる。しかもそういうときは公演が終わって仕事用のスマホを観ると鬼電と鬼メールが入っているので、非日常に浸る余韻もない。高い金払って死にたくなりたくないので、今でもできるかぎり仕事がない日にチケットをとれるように努力している。

無理してまで平日に現場に行かない、って思えるようになったのも、こういう経験を繰り返した今だからこそ思うのかも。昔は、平日の千秋楽にどうしても行きたいから有給とってなんちゃらかんちゃら…とか考えていたような。

 

けど、今一緒に働いている人たちは、平日にオタ活をするのが上手い人が多くて私は尊敬している。私はワークオタクバランスをとるのが下手なので、「仕事が忙しくなさそうな時期を想像して有給をとって現場に行く予定をたてる」…みたいなことをしがちなのだが、上手な人は「先にオタクの予定を決めて、だいぶ前もって社内に『この日はいません』と周知させ、自分を稼働する案件は前もってスケジューリングする」のが上手い。

私もいつかそんなワークオタクバランスのとれた人になれるんだろうか…。テレワークの推進でますますそういった能力が問われてくるように思う。

 

余談だけど私は名古屋に住んでいたことがあるにも関わらず、名古屋になんの感情も持っていなかったのだが、ヒプノシスマイクにナゴヤディビジョンが到来してからいきなり名古屋という街ごと好きになってしまった。今年の初めに別の現場があって名古屋に行ったとき、PVの聖地巡礼までばっちりやってきました。

オタクだから好きになった街ってあるよね?っていう巻末質問コーナーあるけど、いまさらながら共感。

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05 隅田川から逃げたかった女

もぐもぐさんかなあ。もぐもぐさんの文章って匿名でもわかるのがすごいよな。

私はもぐもぐさんのブログが超すきで3つあるはてなブログの多分全記事読んでるんだけど(ネトスト…)(でもそういう人多いでしょ、多分)、いろんなエントリから溢れ出る「東京が好き」って気持ちがいつもまぶじい。この「隅田川から逃げたかった女」にも出てくる、

見渡す限り埋め尽くす人の群れ、ごちゃごちゃと統一感のない広告たち。それぞれの店から協調性なく漏れれくる爆音。全体的に煤けた景色。

 

汚らしくて下品で、夢と現実の間でギリギリでバランスとってるみたいなこの街 

 

みたいなエモい形容を、私は一生東京に対してできない、と思う。だから印象に残るし、憧れ…とはちょっと違うけど、こういうレイヤーで東京を見るひとがいるんだなあ、という気持ちになる。

私は新宿も渋谷も嫌いだ。何ってとにかく汚い。治安も悪いし、人が多すぎて、なんかいつもじめじめしてる感じがする。通路に面してる飲食店が大体まずいなんて本当にこの街くらいだよ。そもそもまずい飯で店をだすな。新宿や渋谷に特に楽しい思い出もない。「JKのときに原宿でクレープを食べていた人」に対する漠然とした憧れは一生消えないと思うけど、でも、まだ東京に住む前、観光で東京に来た学生時代、原宿にあるインスタフォロワーが多いめっちゃバエなお洋服屋さんに行ったとき、「いらっしゃいませ」さえ言われなかったことが衝撃すぎて原宿のことを一生好きにならないと思う。笑 客とさえ思ってもらえなかったのだ。ダサくて金のなさそうな田舎者って見た目で判断された屈辱は私の心に深い傷を負わせてしまったのであった…。

今となっては笑い話だけど、こんな10年近く前の、たかだか5分くらいの出来事をいまだに覚えてるんだから東京コンプレックスってすごいですね〜

 

06 在宅地方民に怒れる女

「行けないけど応援してます」を俳優本人に言っちゃう人の神経は本当にわからんけど、そもそも俳優にリプする神経がわからんので、結論としてTwitterにいる人は変な人多い。

規模の大きいアイドルグループやミュージシャンを好きだと、地方在住でもわりと楽しめたりするんですけど(全国ツアーとか、ドームツアーとかがあるから)、2.5次元俳優や地下アイドルみたいな、規模は小さいけど距離の近さが売り的なコンテンツはマジで東京にしか現場がないことが多く、それを痛感するのも地方民ならでは。私は地元に住んでいたとき、東京でしかない公演(※初期の真剣乱舞祭のことです)のことはこの世に存在しない公演と思い込むことでことなきを得ていました。2.5次元は、公演は地方都市まで行くとしても、リリイベとかは基本東京ですしね〜。

今はライブビューイングというものが普及し、本当にいい時代になったと思う。ライビュを本公演と同じ価値があるとするかは人によって分かれると思うんですけど、個人的には「ないよりは絶対あったほうがいい文化」だと思っています。

 

地方出身者のくせに奢っていると思われるかもしれないのだが、私もこの方のいう「地方だから行けません」「東京はいいな〜」的言説にイラッとすることはあって、なんかの2.5次元(多分とうらぶ)の交通広告が東京の主要駅に貼られたときに「こういうの全部東京だよね。東京のことしか考えてない」的な怒りのリプを公式に送りつけてる人を見て、勝手に思っとけやと思ったことがあります。これは上京経験者としてむかついてるのもあるけど、近い仕事をしてる身としてもむかついたというか、「広告予算は有限なんや。東京が一番人が多いんや。交通広告は一番ターゲットの通行量の多い枠をとるのが一番効果があるんや。そんくらい考えればわかるやろ」という気持ちにもなった。わかる、わかるで、そもそも「一番人が多いところを優遇する」から結果的に「なんでも東京が優遇される」ことになるもんな。オタク事業に限らず、海外の有名なレストランとかサービスとかも絶対1番に東京に来るし。世の中の構造すべてに腹立ってて、そのひとつが2.5次元の交通広告だったてだけの話なんだけど、なんでこんなことになってしまうんだろうね……人と人はわかりあえませんね。

私も地元に住んでいたときは、東京の震度5は延々と放送するくせに、地方の豪雨やデカめの地震は伝えて即終了するニュースを見ながら、「私が見てるのは”全国”ニュースじゃないんか!?!?!?」とキレていたのに…人は変わってしまうものですね。

 

 

07 世界の中心がソウルだった女

K-POPの韓国の現場はマジで近くてやばい、というのは聞いたことがあり、私の知人にも、私が年に親の顔を見る回数の10倍くらい、韓国で推しの顔を撮ってる人がいる。どうやって仕事と両立してるのか不思議でたまらない。K-POPのファン文化って日本とは違うものが多くて本当に不思議で、「ファンが金を出して誕生日広告を出す」とか、「ファン主宰で交流イベントをする」とか、なんか…すごい、肖像権とか著作権どーなっとん?と思うことが結構あります。

推しが海外にいる、って人の話はおもしろい。東京以外に焦がれる街があるひとの視点が入ってるのはいい編集だなー。

 

08 試される大地で亀梨くんを追いかける女

札幌ドームを埋められるのは嵐と東方神起だけ、って言いますよね〜!1回だけ、札幌ドーム公演に行ったことがあり、そのときに札幌在住の友達に「ライブの次の日、飛行機まで時間あるから遊ぼうよ。網走監獄とか行きたいな」って行ったら「最低でも3日休みとってから言え」って怒られたことがあります。

地方在住オタクの良いところは「チケットに当たりやすい」っての本当にわかる!東京に来て、なんのジャンルのチケット当たらなすぎて発狂したもん。異常です。東京に住んでる同担、半分くらい死んでくれんかな〜。

地元に住んでたときは、歌舞伎とかミュージカルみたいな1ヶ月公演があるものは、「1回観てから、もう1回観るかどうかを決められた」んですけど、その生活が本当に恋しい。ていうか、これが普通だと私は今も思っている。面白いかどうかわからん公演のチケットを、半年前に複数枚買っておくのって変じゃない?東京にいる何かのオタクの人、目を覚まして。てか、1回観て、「なんていい公演なんだ!もう一度観たい!!」って思うからまたチケットを買うっていうのが、健全な人間の在り方なんじゃないか?????

ミュージカルを観て感動した帰り道、その足でチケットセンターに寄って、次の週末のチケットを取れていたあの日々が懐かしい。全公演完売でも「当日券10時から売りますよ」って言われて、10時に行って誰も並んでもなくて普通にチケットを取れていたあの頃が懐かしい。今からでもそうなりたい。もちろん、それができるのは、私の地元の人たちに歌舞伎やミュージカルなどの芸能を観る文化が根付いていないからであって、満席にならない舞台芸術を公演するのは運用側からすると負担でしかないっていうのはわかる、んですけど、でもなーと思うのが正直なところです。

 

09 沖縄で栗田まことに焦がれる女

沖縄!!!!!考えたこともなかった。沖縄に住むってかなり憧れるけど、オタクをするのは確かに大変そうだ。物流も本土とは違うだろうから、上記の「新刊が遅れる」どころの問題ではなさそう。

これ読みながら思ったんだけど

上京してから、おいしいものを食べるのと、人と会うのと、舞台とか映画を観に行くのにお金を使ってた

というような、”東京にしかない(と思われる)生活”、コロナで失った人多そう〜と思いました。でもじゃあ沖縄に住んでてもいいよねってなるかというと全然違うのもわかってて、「コロナによって物理的に公演がなくなる」とか「コロナによって物理的に生観劇は中止になって配信になる」のと、「東京で公演をやっているけど自分は見れない」のって精神的に全然別物だと思う。今の世の中だと、自分以外にもみんな我慢を強いられてるから平気なことも多いよね。普段の生活(オタ活含め)で他人と比べてしんどくなるのって、他人は楽しくやっていることを、私はできないってことだと思うので。

 

10 高知に戻って7年目の女

高知のジャニヲタ、多分あややさんかな。あややさんのようなしっかりした考えを持ちしっかりした文章を書く人が地方に住んでいるという事実は地方在住時の私を励ましてくれることが多かったし、今も励まされていると思う。

あんなに私は東京に恋していたのに、東京側は私を必要としていなかったのだと打ちのめされた。

この感覚、全く同じことを私も抱いたことがあってしんどい。なんなら私は2回味わったことがある。大学受験で東京の大学に落ち、新卒就活で東京の会社50社くらいに落とされた(結果東京の会社には1つも通らなかった)ので、本当に東京に呼ばれてない感がすごかった。私はこんなに東京に行きたいのに、地方出身の子供が上京できる2大チャンス「大学受験」と「就職」のどっちもで私は東京行きの切符を手にできなかった。私は地元で就職することになるのだが、本当に地元で働きたくなさすぎて悲しかった。親や親戚が「やっぱ地元で働くのが一番だよね♩」と嬉しそうなのもマジで嫌だった。一人暮らししたいと言ったのになんやかんやと丸め込まれて実家に住まなくてはいけなかったのも本当に嫌だった。東京に就職して渋谷近くで一人暮らしを始めた友達の近況を聞いては、実家の4畳のたたみの部屋をもらい、徒歩で会社まで行く自分と比較してしまいみじめだった。そのくせ会社の人たちは文明もデリカシーもないため、「いつまで実家に住むん?いつまでも親に甘えてちゃダメだぞ」と勝手に説教してくるので、本当に地元に関わる全てのことがイヤだった…うう…思い出すとお腹痛い…

私は地方コンプレックスを「1回東京に出る」ことでしか解決できなかった。多分この”高知に戻って7年目の女”さんも、大学で東京に出ているから折り合いをつけられている部分もあるのではないかなと思う。あとは仕事だよねえ。仕事が自分のコンプレックスを洗い流してくれる、ってこと、結構あると思う。

 

11 佐賀の星空を忘れた女

佐賀の人はミーハー、って説始めて聞いた。笑 TVQが写るから!って説は妙に説得力あってウケるな。

私はこの人ほど割り切れない。一生地元に戻らないと言えない。こんなに東京に憧れて地元を飛び出し、東京で好き勝手遊んでいるくせに、地元の「ちゃんとした人生(結婚、出産、育児、家を買う、親戚づきあいなど)」を歩んでる友達と会うと、かなりビビってしまう。地元より東京の方が上だと本気で思って東京に来たくせに、結婚して出産して家を買った友達と私の人生を比べると、「全然私の方が”下”じゃん…!?!」といやでも思い知らされる。

人生に上下とかないよっ!みたいな言説は本当にどうでもよくて、実際問題、他人と私は違うので、比べるとそこに違いがあって、客観的に見てどっちの方がライフステージを着々と進んでいるかということくらい普通にわかる。私は人と比べて人生が何周も遅いのだ。大学受験でも新卒就活でも東京に行けなかった人間が、社会人何年目かに東京に行こうとするなんて(しかも別に転勤とか結婚とかでなく、自力で行った)、普通に考えて遅すぎる。同級生はぼちぼち結婚とかして、自分の住まいを落ち着け始める頃に、私は、住んだこともない場所(東京)に引っ越そうとしていて、しかも引っ越してすぐに仕事で大きな挫折をして、東京に来てもなお東京に拒絶された感じで絶望していた。

人生って上手くいかん。私は普通の人より人生の歩み方が下手である…。

今は30歳が近づいてきて、数年前に比べると「人と私の人生は違う」ってことを実感をもって思えるようになってきて、自分の人生が他人と比べて周回遅れであることを、諦めも含めて受け入れられ始めた部分もある。それでも全然受け入れられてないこともたくさんあるし、他人に自分の考えや過去の経歴を話すとき、恥ずかしいから嘘を話すこともたくさんあるけど。今後、友達の人生はどんどん私と共通点がなくなっていくんだと思うと、しんどいなあと思うことはたくさんあるが、そもそも力みすぎっていうか、所詮みんな他人なんだよなあっていう、あきらめも必要なお年頃になってきてるなあと思います。

 

12 若手俳優の町を捨て埼玉と和解した女

地元が本州ですらない私は、埼玉の人のこういう感覚が本気でわからない。埼玉と千葉と神奈川なんてほぼ東京じゃんか!!!笑 なんなら私は栃木とか静岡まではほぼ東京だと思っていた。電車で東京に行ける範囲なら東京です。

私はこの方のいう

仕事も結構楽しいし、たぶん向いているんだと思う。私は、ここでのこの暮らしを、ようやく一人前になれたここでの仕事を、全て捨てて東京には行けない。

という感覚に共感できるところが大いにある。この同人誌は、テーマの特性上「オタ活と東京」が話の中心になっていますけど、実際問題、大人になってからの「私と東京」を語る上で、メインとなるのは仕事なんじゃないかなと思います。東京での仕事がめちゃくちゃうまくいっていて地方に帰りたい人ってあんまり見ないし、仕事や職場にどの程度「自分の居場所があると思うか」が、そのまんま「東京にいたいと思うか」に繋がっているのではないかと思う。

上京後の数年間、仕事で居場所がなかなか見つからず、でも東京にいたかった私は本気でつらかった。ここに私の居場所はないと毎日のように突きつけられて、それでもここに居たいと思ってる私は本当になんなんだろうといつも思っていた。地元は嫌いだけど、地元に帰ったら少なくとも家族がいて、私の居場所は確実に1つそこにあるとわかっていた。東京には、仕事はぎりぎりあるけど私がいなくなっても普通に仕事はまわるし、私が死んで悲しむ人はいない。

この方が埼玉と和解できたのは仕事が成長させてくれたからで、職場が自分の居場所のひとつになり、自己肯定感が芽生えたからだと思う。どれだけオタ活が楽しくても、孤独を深めたら人はそこでは生きていけないように思う。社会と自分がつながっているという実感、それが住む場所と密接に関わっていると思うし、結局、住む場所に対するコンプレックスって、「今の自分の人生を肯定できるか」って問題とかなり近い話だと思うのであった。

 

13 CLAMPで東京タワーに夢見た女

なんとなく、仙台で金なくしたひとにお金を貸した側の人のエピソードが頭をよぎった…けど、違う人かもしれない。

東京出身の人が、地方出身者に対して

何か根本的なところで絶対に勝てないんだろうなあと思ってしまう。もう、完全に最初から、負け戦なのだ。

と思うことがあるという事実について、私は何もコメントすることができない… 全然わからないので…笑 もちろんこれを書いた方も前段でかなり「文句言われるのは重々承知」的なことを書いているので、まあ、立場も変われば意見も変わるよなあということで。私に地方出身の気持ちしかわからないのと一緒で、東京出身の人には東京出身の気持ちしかわからないのは当然。

でもひとつだけ共感できることがあって、私が地元をとにかく出たかった理由の1つは「もう友達が1人もいなかったから」だった。学生時代に仲が良かった友達はみんなそれぞれの地元に帰るか、地方転勤するか、大阪か東京で働いていて、私の働いていた地域に友達が全然いなかったのだ。仕事の同僚は年上の人ばかりで(同期がいなかった)友達って感じとは違ったし、となると休日に遊ぶ人が本当におらず、ある3連休に予定がひとつも入らなかったとき、「孤独すぎる」と親の前で泣いたことがある。いい年して意味不明な理由で泣き出した娘を見て相当ビビったと思うけど、私の母親はそのとき「家族と住んでるのに?」と言いつつ「でもわかる、家族がいてもさあ、他人と関わってないと人って孤独なんだよね」と本質的なことを言って慰めてくれた。そういうことか、と目からうろこの気持ちだった。実家にいて仕事もあって、何がこんなに私の孤独感を増幅させているのかわからなかったけど、家族にしか埋められない心の隙間もあれば、他人にしか埋められない隙間もあるとそのとき知った。

実際、東京に来てから、あの3連休のときに感じたようなどうしようもない孤独感を感じる機会は激減した。連休に予定がなくても、「予定を入れようと思えば入れられる」のと、「入れようと思っても入れられない」のでは全然違う。私が東京にいたいと思う理由の1つは、地元よりも東京の方が友達が多い、という、身も蓋もない理由である。私の友達が全員私の地元に引っ越すなら、私も引っ越すかもしれない。

まあコロナになってからはほぼ誰とも会ってないし、なんならオンライン飲みで地元の子や遠く離れたとこに住んでる子とも話すようになったり、またいろいろ変わってるんだけど。コロナになる前は「わざわざ遠くに住んでる友達とビデオ通話」なんて、海外に住んでる友達くらいしか考えられなかった。

私はこのエントリ内ですでに地元が嫌いって話を10回くらいしてるけど、でも私の親戚はほぼ全員地元にいるので、私にとって特別な街なのかな…と思わ…なくもない。まだわかんないです。

 

14 山陰の港町で光を探す女

でも今は、1人で東京へ飛び出していけなかった自分を見つめていたい。ただただ見つめて、東京など関係ないと思えるまで、過去の自分を突っ切りたい。

泣いちゃう。

kuriage-start.hatenablog.com

 私はこのエントリがすっごい好きでびっくりするくらい読み返している。多分すごく励まされた気がしたからだと思う。地方出身でそんな自分が嫌で、どうしても東京に行きたくてでも東京に行けなくて…という、ほぼ同じような経験をしたことがある私は「どんなにいやなことしかなくてもまずは働いて自分を取り戻さなくてはいけない」という意思にしびれたのだった。

私も挫折して地元で働き始めたとき、毎日死ぬほどいやだったけど、何年か働いて、この方が言っているのとまさに同じで、”東京への強烈な気持ちはぬるく溶けていった”のだった。いろいろあってその後東京に行ったけど、行くかどうかかなり迷った。迷った理由は「別にこのままでも不都合はない」と思ったからだったのを覚えている。そう思い始めている自分にびっくりした。

人生は続くし、時は経つし。そうこうしてるうちに、周りの環境も自分の気持ちもどんどん変わる。20歳くらいのとき私の前で「もう地元戻れないわ私〜」とイキっていた友達、今一番地元帰りたがってる。20代って本当にめまぐるしくいろんなことが変わって過ぎ去っていくから、「頑張れなかった」と思うことも、通り道でしかない、よね。

 

 

 

おわり。

私は地元のことも東京のことも憎いので、自分語りがしたいだけの呪詛レビューになってしまった。地元にいたとき「ここには私の居場所はない!」と思って上京したものの、東京に来たら来たで別に居場所はなかったので、ただ単に私はこの世に居場所がないということに気づいたのでした。

コロナになって余計にいろいろ考える。「ねえ、東京いる意味なくない?早く地元帰ろうや」と言ってくる友人もいれば、「家いる時間増えたし東京でマンション買おっかな〜★」とか言ってる友人もいる。私は友人たちのように明確にどうなりたいかがまだわからない。来年に延期されてしまった東京オリンピックまで、果たして私は東京にいるのか、まったくもってわからない。社会人になってからずっと、1年後の自分がどうなっているのかわからない不安感と共に生きていて、でもそれって言うなれば無計画ってことなので、このままなんとなく生きていくの、めっちゃ怖いなと思っている。

けど、もう少しだけ東京にいたいかな…となんとなく思う。理由ははっきりとはよくわからない。楽しいけど、つらいことも死ぬほどある。人生で一番病んだのは東京に来てからだった。結局私にとって「地元か東京か」っていうのは、「私はどうしたら自分の人生を肯定できる?」っていう果てしない問いみたいなものだ。がんばるしかない。

 

 

けど本当に東京オリンピック、来年やるのかな?笑

つくづく東京とオリンピックって相性悪いすよね。1940のときも戦争っていう「どの国が持ち回りだったとしても中止になったはず」の理由で白紙になり、2020は疫病でまーーーたもめている。さすがに組織委員の人かわいそうだなって思いながら動向を見つめています。東京オリンピックがたとえなくなったとしても、あると思ってたからなんだかんだ2020年7月まで東京にいることができましたので、今日は節目の日ということで。

 

 

昔書いた『悪友DX 美意識』の感想はこちら

aonticxx.hateblo.jp

   

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