ウルトラマン偏差値0人間によるシン・ウルトラマン感想

「タロウとかセブンとか父とか母とか、色々なウルトラマンがいるが、彼らは別に家族というわけではない」という知識*1しかない状態で観たシン・ウルトラマン、おもしろかったです!

一緒に観たフォロワーがすでに4回目の鑑賞で、初代ウルトラマンのドラマシリーズも観てるファンだったのであれこれ解説してもらいましたが、後世のために「初見の感想」を残しておきます。当ブログでは、初見の感想は処女の生き血と同程度の価値があるという国際初見感想学会の提言への支持を表明しております。

 

初見の感想には処女の生き血なみの価値がある。私の好きな言葉です。

 

 

鑑賞前の私の知識

冒頭で「たくさんいるウルトラマンたち(?)たちは他人」ということだけ事前に知っていたと書きましたが、映画を見てぼんやーりと、あっこれはわかる、と思ってたことを念のため書きます。

 

・手をクロスにしてスペシウム光線が出せる

・3分たったら胸についてるタイマー鳴るとかなかった?(※シンウルトラマンには描写なし)

・バルタン星人とかいなかったか?(※シンウルトラマンには描写なし)

 

以上です。ご静聴ありがとうございました。

 

ウルトラマン知識0が見た初見の感想

・人間がウルトラマンになるという設定をガチで知らなかった

斎藤工が変身したとき「え!?!?!庵野さんのオリジナル設定なのかな!?!?!」ってめちゃくちゃ驚きながら観ましたが、初代のドラマ1話からこうだそうですwww

本当に知らんかった。ウルトラマンという宇宙人やと思ってました。というかウルトラマンという宇宙人であることは真実なんだけどこんな複雑な設定があったなんて…

 

ウルトラマンって味方なんだ…と思った

人間と意思疎通ができる生命体であるということも全然知らなかったし、シン・ゴジラ観たときも「ゴジラってこんな明確に敵なんだ!?」と思ったので、今回も「ウルトラマンって、設定上味方って決まってるんだ!?」って思いました。

よく考えたらウルトラマンには名言があるっていうのはおぼろげに知ってたはずだから、しゃべれるって知ってたはずなんだけど、映画見てウルトラマンが外星人同士でしゃべってるのとか見て、こんなに知性ある感じなんだ!?ってなんか思った。

ゴジラは完全に人間と意思疎通がとれない生命体(≒敵)として描いてたから余計に思ったのかも。

 

ウルトラマンって赤とシルバーのイメージだったけど、元は全身シルバーだったの??

そんなことはないらしい。

 

ウルトラマンって怪獣を倒す立ち位置なんだね

そもそも、怪獣は地球から(しかも日本の海や地底から)現れる生き物で、それを宇宙から来たウルトラマンがやっつけるという構図なの、初めて知りました。

シンゴジラが完全に人間vsゴジラだったから、ウルトラマンって立ち位置的にどこの人(人?)?と思ってましたが、そーいう設定なのね!と思った。

 

・そんなに人間が好きになったのか、ウルトラマン

上に付随する話ですが、なんでそんなに人間を好きでいてくれるの…?

ティザーポスターでも使われていたセリフなので本当に印象的でしたが、別に今回の映画に限らず、「ウルトラマンは人間を好きだから人間を守るために怪獣と戦っている」っていう設定自体に驚いた。

そんな自己犠牲的な宇宙人だったなんて…?

もちろん宇宙観点から見て平和を維持したいとか色々そっちの事情はあるんだと思うけど…それにしても…意外すぎる。なぜそこまで…

 

・そもそも今回の映画の脚本は初代ドラマと同じストーリーである

初代ゴジラのドラマ版をうまくつないで現代版にまとめた感じらしい。知らんかった。展開をまったく知らんかったので、全部新鮮に面白かった。*2

 

・青と金のウルトラマン、誰…

セブンとか父とか母とかがいることは知ってたのに*3本当に初めましてのウルトラマンがキーキャラで出てきたので、あっそんなタイプの方もいるんですねと思った。

 

ウルトラマンにはリピアという本名がある

まあ、言われてみればあるよね…と思ったが、こちらは庵野さんオリジナル設定らしく、もう初見には何が何だかでした。でもリピアって名前、涼やかでおしゃれだしあってる。*4

 

映画の全体感想

普通にめっちゃ面白かったし、CGのクオリティとかもすごくて、お金かかってる重厚な映画を観たぞー!!という満足感、充実感すごかったです。怪獣モノが大好きなひとたちが作ったんだろうな~というロマンもたくさん感じました。

幼少期にまったく特撮を通ってこなかったため、怪獣ものも大人になってから後天的にちまちま観たくらいなのですが(でもシン・ゴジラとKOMくらいしか観てない)、そもそも「この世には『怪獣もの』というジャンルがある」ってことも最近知った身ではありますが、シン・ウルトラマンもなんていうか、こういうのが大好きな人たちが大人になって自分で企画製作して発表したんだなー!というのを随所に感じました。

初代ウルトラマンを知ってる人ならたっくさんオマージュシーンわかるんだろうな~と思うので、そういう小ネタ解説みたいなのあったら読んでみたい!

あと、結構各所で見かけた気がするセクハラ描写問題はあーこれかー!と思った。まぁ、きもいと思います。長澤まさみをこんなふうに撮るなんて失礼すぎるし観ててかなり居心地悪くなったから、これがなければ評価がかなり変わってたんじゃと思うだけに、なぜこんなことを??と思う。なぜ?って思うのは多分、シン・ゴジラでそういう描写が一切なかったっていう信頼感を裏切られたと感じるのかも。監督は庵野さんではないということがこういうところにも出てたりするのかなあ…。個人的にクリエイターが何かにフェティッシュを感じてそれを撮りたいと思う気持ちは大事だと思うのですが(宮崎駿がメカと美少女、新海誠が童貞ボーイmeetsガール、細田守が家父長制的日本家族とケモショタを、いつまでもいつまでも描いているように…)もちろん批判はされるべきだし、今回の長澤さんの撮られ方はどこも擁護のしようがないでしょう。代わりに怒ってあげたい。今後も庵野さんプロデュースで東映リメイク作品が続く気がするし、根幹には製作人の情熱とロマンを感じるし、邦画でここまでのクオリティのものってなかなかないから、改善してほしいなーと思う。

フェチ撮影でいえば、最初のシルバー版ウルトラマンはすっごく綺麗に撮ってるなあと思った!!!長澤さんが「…きれい…」ってつぶやくシーンがありますが私も同じことを思った。登場の仕方がかっこよすぎるし、スーツ(いや、あれが肌なのか?)の銀色の光沢感や、巨大なサイズ感とか、無表情でミステリアスな雰囲気、めちゃくちゃ強いのが観てて伝わってくること…などなど、すっごくこだわりを感じる美しさでした。

私は人生で初めて見た仮面ライダーで「仮面ライダーの顔が虫みたい」という幼稚園児感想を持ったレベルの特撮0偏差値人間なので、コスチュームものを見て「きれい」って思ったこと自体が初めてでどきどきした!!

あと、米津さんは本当に主題歌つくるのうまい~おしゃれすぎる~~

山本耕史は最高でした。二枚目なのに、あやしくておもしろい男も超似合うよね。

 

自分の感想を信じよう!

全体的には、シン・ウルトラマンも面白かったんだけど、「シン・ゴジラって本当に隙のない映画だったんだな…」とも思った。俳優の使い方も、日本映画に類を見ないキャスティングだし全部ぴたっとハマっててすごかった。政治劇・会話劇でエンタメをつくるっていう斬新さも驚いたし、ゴジラを311のメタファーとして描くことによるメッセージ性、日本発祥のコンテンツを使って、日本だけが2度経験した痛みを表現した、日本にしか撮れない映画を観たという実感も含めて、完璧な映画だったなと思う。

似た映画を期待して観に行ったけど、結構違うアプローチのものだったのかな?とも思った。シン・ゴジラは「スクラップアンドビルドで国を立て直そうとしてきた人間を信じる力」みたいなことを感じたけど、シン・ウルトラマンは人間焦点よりももっと、ウルトラマンと人間の関係性を描く話だったのかも。

これ以上は私の知識がないので描けないが、でも、ほぼ知識がない人でも「あーおもしろかった!!」って思える映画体験でした。

 

一方で、これはシン・ウルトラマンに限らずなんだけど、こういう賛否両論が出るコンテンツに対する自分の感想について最近考えてたことについてより考えるきっかけになった。今日一緒に観たフォロワーはどちらかというと大絶賛したいらしく、そのぶん、賛否両論あるから称賛ツイートをしづらいらしい。私の周囲の友達の感想もわりとバラバラで「ストーリーは超おもしろいだけに、セクハラ描写が不必要すぎて、逆になんで入れた?って思う」とか「ストーリーもキャスティングもシン・ゴジラの下位互換って思った」とか、こう書くとネガっぽくなっちゃうが、とにかくまあ、どこに焦点をおいてみてるかでかなり感想が変わる映画なのかも、とも思った。私は「ウルトラマンの基本知識がない状態で観てびっくりしたこと」と「シン・ゴジラと比較しての感想」がメインの視点になっていると思う。

まあ人それぞれ感想が違うのは当たり前だし、長年オタクをやっていると「人が好きって言ってるものは否定しない」には気を付けているほうだとは思うのだが、それでも、うまく話せなかったなー思うことはいまだにある。やっぱり、自分の意見に同調してもらいたいって気持ちで話したときに相手から共感をえられないときの居心地の悪さってあるし、逆もまたしかり。

なんか、数年前くらいのインターネットって(もしかしたら今も)「誰も否定されない、優しい世界」が市民権を獲得しすぎてて、こういう、映画の感想も「全員が明らかに批判ポイントだと思った部分(今回でいう、長澤さんの撮り方やシャワーに関するくだり*5 )」以外は否定しづらい風潮はなんとなくある気がする。実際、そういったネガティブコメントを書くことで不必要に人から反感を買うことによるデメリットは存在するので、リスクヘッジや自分のメンタルコントロールのために、無意識に書くことと書かないことは分けているときもある。

それでも私は最近、自分が見て思ったことは自分だけの感想だし、有識者の考察読んで自分の感想みたいにしちゃってるほうがきもくないか?と思うようになった。感想に正誤はないが、考察/批評には正誤がある*6ため、つい、有識者の意見を読みたくなる気持ちはかなりあるのだが、自分でも結構、初見のときそんなことまで思ってなかったはずなのに、いつのまにか、Twitterでうまいこと言ってた人の感想が自分の感想みたいになっとる…!と思うことも結構あって、それってすごくきもいな…と思っている。

よって、自分の思ったことは、そこに正誤をつけず、「そう思った」ってことを単純に大事にしたいなーと思うのであった。自分の感想に誰かが共感してくれるのはたしかに快楽なんだけど、そこに依存しないようにしたいと思います。

もちろん一方で、私のネガティブな感想は誰かを傷つけたり不快にさせたりする可能性が大いにある、場合によっては誹謗中傷になりうるということもわかっており、ただ不満をぶちまけたいだけの感想なのか、精読した上での批評なのかは分けられるようになりたい今日この頃。

 

余談だがFilmarksのいいところってそこだと思う。Twitterだと声の大きい人の感想が一番に目に入るんだけど、Filmarksは時系列順なので、本当にたくさんの「ふつうの人」がそのとき思ったことをばーっと書いてて、それが逆に心地いい。世の中、映画見て、テキトーな感想とか、カジュアルに「微妙だったなー」とか書いてる人たくさんいるし、なんか、そういうもんだよなって思う。みんながみんなコンテクスト理解して観て語らなきゃ!ってやっきになってないんだよな。

 

何の話?ってとこに飛躍しましたが、おわりです。

 

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*1:この情報すら1か月前にウルトラマンオタクの友人が唐突に語りだしたことで知った

*2:原作ではどっちも生き返るらしい。そうなんかい!?

*3:でも造形は思い浮かびません。すみません。母がツインテールだったような記憶はおぼろげにありますが、全然違ったら本当にすみません

*4:フォロワーの解説によると、外来種の花の名前で花言葉にもメッセージ性があってうんぬんかんぬんらしい、いいですね~!!

*5:シャワーに関するセリフまじで2回はいらんやろと思った

*6:存在しない出典や間違った読み解き方をもとにした感想は考察ではなく妄想

おじいちゃんとのお別れ

ここ数週間程で覚悟はしていたつもりだったが、母方の祖父が亡くなった。

 

 

おじい、倒れる

元々祖父はここ数年は認知症で、1年と少し前に祖母ともども施設に入居していた。私や母のことはわからなくなっていたものの、身体は健康で、長生きしそうだなとなんとなく思っていた。

状況が一変したのは4月中旬で、母から「おじいちゃんが転んで頭を打って、一時期は危篤と言われたんだけど、今は落ち着いて小康状態になりました」という連絡がきたのであった。あわてて電話で状況を聞いたら、転んで病院に運ばれたときは頭の中が血でいっぱいで止まらず、「あと24時間くらいだと思うので、ご家族の方を呼んでください」とお医者さんに言われるというガチ寿命宣告があったらしい。

ところが生命力のある私のおじいは自力で血を止め(!?)、翌日にはなんとおしゃべりまでして病院の大部屋に移されたのであった。戦前に生まれた人間の強さよ…(?)

それでも、この連絡が来てからはなんとなくずっと落ち着かず、仕事をしながらもふとおじいのことをが頭に浮かぶと鼻の奥がつんとする日々だった。その日が迫っている、という感覚。ここ数年は数えるほどしか会っていないおじいではあったが、それでも、死は喪失で、喪失は悲しみだった。私の母は、祖父が病院に運ばれてから亡くなるまでの数週間は、いつ夜中に呼び出されても運転できるようにお酒を飲まなかったといっていた。普段、キッチンドリンカーなのに…(笑うところ)

 

祖父の延命治療を、母が断る

祖父は一命をとりとめたものの、転倒して骨折もしていたり、あちこちに手術が必要な状況ではあったようだ。ただ、大掛かりな手術や骨折などの外科手術をするにもベースとなる健康(?)がいるのであって、私の母とそのきょうだい(母の姉、つまり私の伯母)は、今後流動食をするかしないか決めてくださいと言われたようだった。要は、延命治療をするかどうか、という質問だった。

数年前に父方の祖父が入院したときは、配偶者である祖母が元気だったので彼女の判断ですべてが決定したのだが、今回の母方の祖父の場合、配偶者である祖母も軽く認知症が始まってしまっており、祖父もなーんにもエンディングノート的なものを残していなかったため、子供たち(私の母たち)が決定しなければならない状況だった。という状況共有をさらっと言っていたけど、責任感の強い伯母は「こんなことを私が決めないといけないなんてーー!!!」とかなり精神的に消耗してしまったらしい。誰だって神様にはなりたくない、まして自分の親の命の決定権が急に自分にゆだねられたら怖いと思う。

その後結局どうしたかを母は私に電話してこなかった。そういうことを子供には共有しない人だ。母と伯母が二人で納得して決めたことならだれも何も言わないに決まっていたが、それでも、こういう判断を、しかも短期間で決定しなければいけない状況で、自分たちでそれを決定するってすごいことだなあとしみじみ思った。誰にも相談しないって、要は、決めたことをただ背負うということだと思う。法治国家に生きていると、自分が誰かの命の決定権をもつことなんてなくて、法が決めるのが当たり前と思っていたけど、本当は誰しもが人生で1~2回くらい、人の命の期限を決める瞬間があるのかもしれない。そういうことに人生で初めて気づいた。

 

お別れの日は突然に

もう少しでGW突入だ!という夜に母から、先ほどおじいちゃんの容体が急変し亡くなりました、というLINEがきた。連絡がきたときは外にいて、家に帰ってから母と少しだけ会話をしたがちょうど病院で色々手続きをしていたり、精神的な疲労もあってかかなり言葉少なだった。会社に忌引連絡をいれ、翌日の飛行機のチケットをとって、早めに準備して寝なくてはと思いながらもあんまり何も手につかなかった。なぜかふと、HIKAKINも最近おじいちゃん亡くなってたな…と急に思い出して、Youtubeで動画を見た。私はたぶん人生で初めてHIKAKINの動画を見たかもしれない(嫌いとかじゃなく単に通ってこなかった)。


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ああ~悲しい~と泣くHIKAKINを見て、私も涙がでた。高齢の祖父が亡くなるというのは、ある程度もう仕方ないことでもあり、人間ならみんな通る道で、辛くて悲しくて仕方ないということではなかったが、それでも素朴に悲しくて、まさにここでHIKAKINやSEIKINがしみじみ語るような「田舎のおじいちゃんが亡くなって悲しい」「ほんとにかっこいいおじいちゃんだったよねえ」っていうのとすんごい近い感情をもっていたので、この世に同じような経験をして同じような気持ちになっている同世代の人がいる、ということで妙に心を落ち着かせることができた。

 

コロナ禍でのお葬式

コロナ禍なので、通夜と葬式から初七日までを全部1日でやってしまうスタイルだった。最近流行ってるんだって。

施設に入居している祖母を当日の朝に迎えに行き、一緒に斎場まで向かった。もう行きの車の中から祖母が泣くので、それを見るのが一番胸が痛かったかもしれない。記憶にあるよりもずっと小さくなっていたおばあちゃんの、つるつるできれいな手を握って歩いた。幼いころはおばあちゃんが私の手を引いて歩いてくれていたはずで、いつの間にか私がおばあちゃんの歩く速度に合わせて手をつないで歩くようになっていた。切ない気もするけど、年を取る、老いるってこういうことだよなぁとしみじみ思う。コロナの影響もあり祖母の住む施設に行っても面会時間15分しか会えないので、1日中祖母と一緒にいられたのはよかった。こういう風に、長い1日をおばあちゃんと過ごすのは、もう人生で最後の一日なのかもしれなかった。

家族葬で、孫全員、ひ孫の一部も集まることができて、みんなで見送ることができてよかった。別に誰も泣く予定はなく、どちらかというと、大往生~!という感じだったのだが、おばあちゃんが出棺前に「私がワガママで迷惑かけたわね…」などと言ってしくしく泣くので、一族全員もらい泣き。笑

涙は流したものの、良いお別れだったと思う。

遺影を見ながら、母も祖母も、私のいとこたちも、おじいちゃんはかっこよかったと口々に言っていたのが印象的だった。たしかに、昭和の人にしては背が高く、鼻が高くハンサムな顔立ちのおじいちゃんだった。優しくて、自立していて、いつもおもしろいことを言っていた社交的なおじい。おじいちゃんのしゃべる筑豊弁、全部なつかしい、忘れないよ。

 

葬式も焼骨も、生きてる人のための儀式なんだな…

ひととおりお葬式が終わり、火葬場へ。焼骨の前も礼拝と最後の挨拶をして、棺を火葬炉へ運ぶ。そのときスタッフの方に、「焼骨開始ボタン(?)をスタッフが押しても家族が押してもいいけどどうしますか?」って聞かれて、叔母が「いや…お願いします(笑)」って言ってたのが、なんか、まぁそうだよなって思った。モリのアサガオを思い出す私であった(思い出すな)

1時間半ほど、控室で親族でダラダラしゃべり、さっそくからあげなどを食べた。昼間は精進料理しか食べなかったので、肉がうまかった。

そうして、骨になったおじいちゃんと対面。焼骨に立ち会うのは人生で2回目だったが、毎回、その凄みに感嘆する。頭部からだんだん足に向かって体の部位を1~2個ずつ、親族1人1人が箸で拾って壺に入れていくという作業は、まさに「儀式」という感じがして、頭の中にritualという単語が浮かんだ。全世界、未開の部族とかも含めて、どんな民族や宗教の人も、人が死んだら何かしら弔いをするのではないかと思った。いるのかな、この世には、人が死んだらその瞬間にモノとして扱うみたいな種族。世界のどこかにはいそうな気もするけど、おじいの骨を壺に納めながら、それでも私は、こうやってゆっくり骨を拾うという作業が大事なんだということをひしひしと感じていた。手厚く弔うっていうのを形にしたのがこの作業で、こういうのを弔いと呼ぶんだなぁという原始的な体感。この人のことが大切だったなぁという気持ちにしてくれて、死と向き合うことができる。

夜中に祖父を看取ってくれた当直のお医者さんから、体を洗ってくれた看護師さん、死化粧してくれた葬儀屋の人、火葬場で働いている方など、1人の死に何人もの方が関わっているのをこの目で見て、本当に頭が下がるな~と1日に何度も思った。普段あんまり見ることも意識することもないけど、人が死ぬと結構やらなきゃいけないことがあり、それを親族の代わりにやってくれる職業の方がこの世にはたくさんいる。普段あまり目にすることのない職務の方たちなので、単純に興味深かったし、静かに感謝の気持ちだった。

 

そして思考はあさっての方向へ…

こうして、おじいちゃんとお別れしてきました。

祖父の死という機会を通して久々に親族で集合し、普段東京で一人暮らししている自分がまったく考えていないことを色々考えた。いつか来る自分の両親の介護や死について、少しずつでも準備や勉強をしていかなきゃいけないんだなぁと思ったし、もちろん悲しみもあるけど、「人が死ぬときに必要な手続き」の話を前より聞くようになり、私も年をとってきているのを感じる。

母が祖父にしたことを、いつか私が両親にできるのだろうか。ていうか、するの?何もわからん。そして、「何もわからん」って言っていいのは何歳までなんだろう。

人は皆老いる。いつかは死ぬ。そして、私の家の場合は基本的に親族の仲も良好なので、介護や死の場面では配偶者や子供がその世話をすることになるでしょう。ひとりで地元を離れ、東京で独身の私は一体どのタイミングでこのコミュニティに入るのか?自問自答は尽きなかった。

 

他にも色々、仲の悪い親族との関係性に心かき乱されたり、家族からの重い期待にどこまで反応すべきなのかという問答で、東京に戻ってきてからも心に雑念ばかり生まれあまり集中できていない。仕事が始まったらまた東京モードの私に戻るんだろうなあ。東京と地元で、ますます二重人格が加速している。どっちも私だけど、どうせうまく統合できないなら、スイッチの切り替えくらいは素早くできるようになりたいね。

 

 

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中国のメイク変身Tiktokerがみんな使ってる、ハイライトとコントゥアが一体化したスティックを手に入れた!

こんにちは。

 

みなさん日頃ネットサーフィンをしていて、中国版Tiktokでメイクで大変身する方々を見たことがあるのではないでしょうか。見てて楽しいですよね。技術もすごいけどエンタメ性がすごいですよね。

そして何本か見た方は気になってくるのではないでしょうか。

「みんな同じアイテム使ってるな…」と…

 

私の観測範囲内だと、

・冒頭に顔中に泡を吹きかける洗顔

・紫の外観のチューブタイプの肌が白くなる下地(←これは中国にはこの下地しかないんかってレベルでみんな使ってる)

・YSLみたいなコンシーラー

などは使ってる方が多いことに気付くと思いますが、中でもダントツで気になるのがこちら。

 

この!ハイライトとコントゥア(ノーズシャドー)が2in1になってるスティック!!

まじで全員使ってないか!?!でも日本で使ってる人は見たことない!!!

 

本当にみんな使ってるし、普通に便利そうすぎてほしい。でも目を凝らしまくってもどこのブランドの何なのかわからん。「中国 ハイライト コントゥア スティック」等で検索しても類似品しか出てこないし、Twitterでワード検索しても私のように「中国のTiktokerが使ってるあれどこの何??」というツイートしか出てこない…

Amazon楽天はもちろん、Qoo10、BUYMAはおろか、Ali Expressでも出てきません。グローバル化した世の中、「めちゃくちゃ見るのに買えないもの」が存在すること自体が、もはや珍しい。

 

そんなアイテムを手に入れることができました。

やったー!!

 

SHEZI(奢姿)DELICATE FACIAL FEATURES MODIFICATION(8g)

と書いてあります。たぶん、ブランド名がSHEZI(奢姿)っぽい。

 

箱の裏にDELICATE FACIAL FEATURES(奢姿魅顔双色修容棒)と書いてあり、まったく読めないのになんとなく意味がわかるような気がするから漢字ってすごいですね。昔、漢字を伝来してくれた人ありがとうという気持ちになります。

顔を魅力的に修正・美容してくれる2色の棒!!

 

スウォッチ

結構見たままのクレヨンみたいな質感です。コントゥアは色が濃すぎず、シェーディング初心者の私も使いやすい!最近、小顔になりたいがあまりにシェーディングに興味が出てきているので頑張って練習したいと思います。

 

さてなんでこんな記事を書いているかというと、単にうれしかったので書いてるというのもありますが、日本語でまだあんまりこの世に情報がなさそうなので、インターネットの海に流そうかと思ったわけです。私のように検索している方がいるかと思うので商品名についてはご参考ください。

ここからがまったく参考にならない話なのですが、私がどうやってこれを入手したかというと、中国人の友達が帰省するタイミングで買ってきてもらいましたwww

 

中国人の友達が中国系企業に転職したのを機にちょっと帰省していたのですが、そのタイミングでLINEしてて「このコスメ知ってる?中国で有名?」と聞いてみたら、「知らん」という返答が。ただなぜかその数週間後に「もしかしてこれ?」と連絡がありました。

 


日本円にして1000円くらいのプチプラアイテムだそうです。日本でいうドラッグストアコスメ的な立ち位置なんかなぁ?と聞いてみたところ、彼女いわく「別に街中で見かけるブランドという感じではない。そもそも中国はなんでもネットで買える」とのことで、彼女が中国に滞在している間にアリババで購入してもらい、日本に帰国したときにお土産としてもらいました。

私のほうでもちょっと調べてみたのですが、日本からアリババを使うのはアリエクよりもハードルが高そうで、輸入代行や個人輸入するしかないのかしら…?と思っておりました。

ただ今調べてみたところ、「中国 ハイライト コントゥア スティック」とかで検索するとなかなか出てこないですが、「SHEZI」で検索するとQoo10や楽天ではヒットし、日本からでも購入できるようです。

もし気になっている方がいたら参考にしてもらえたらと思います。

 

おわり。

 

 

余談ですが最近、オタ卒してしまい(笑うところ)、本当にブログに書くコンテンツ感想がなくなってしまった…のですが、一方で日記とか備忘録的に、思考のログとして書きたいことはポツポツあるので、ちまちま書いていこうと思います。コロナ禍で考えたことって、老後読み返すと面白そうじゃないか?おてすきの方は読んでいただけたらうれしいです。

 

本当におわり。

 

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その手を離せるか/舞台『ギヴン』感想

何から話せばいいのか……

 

画像

 

【もくじ】

 

とりあえずキャスト感想。

キャスト感想

初舞台で初主演、そして一発目のセリフが「寂しくないよ」から始まる大役だった有馬くん。なんかほんとにもう、歌がうまいから選ばれたんやろうなあ…としみじみ伝わってくる、人の心をガンガン揺さぶる歌声が印象的でした。そしてなんといっても、立夏を落としたのもうなずける魔性の男感がすごい。有馬くん自体がなんかこう、ノンケの男の子が彼を見てドキッとしてしまって「今なんで俺ドキッとしたんだ!?」って焦ってしまうような雰囲気を持っており、間違いなくはまり役だった。声がきれいで、ためらいなく”かわいい男の子”のしぐさができて、けど肝が据わってる感じ。よくこんな子おったなぁ。

 

似すぎて本当にびっくり。顔、しゃべり方、たたずまいまで何もかも立夏すぎた。一人だけバンド経験者ということもあり本当に澁木くんが参加してくれてよかったなーと思ったし、それでも、自分が引っ張るというよりはみんなを支えたいってスタンスでいたことがいろんな言動から伝わってきて人柄が見える感じがした。等身大の高校生の男の子っぽさに違和感がなく(実年齢びっくり!)、「あいつの声聞いてるといたたまれないんすよ!!」に象徴される、音楽と恋心が絡まりあって加速するこの作品のアクセルみたいに稼働してたひと。真冬を好きになるまでの過程が見ててわかったし、キスシーンほんとかっこよくてどきどきした。

 

本人の中性的な雰囲気に春樹の役作りも引っ張られてるような気はしたけど、ギヴンが好き、そして秋彦が好き!をこれでもかと伝えてくれた須永くん。私がタケちゃん役のまさくんをそもそも好きっていうのもあったけどタケちゃんとのシーンいちいち好きだったなー。

 

本当によく秋彦でキャスティングしてもらったなと100回くらい感謝したひと。悪い男っぽい三白眼に骨格からして普通の人とは違うかっこよさの持ち主で、さらに背が高くて金髪も似合うという、何から何まで秋彦できてくれて感謝でしかなかった。もともと川上くんのかっこよさを知ってたので、そんな彼が「別れた恋人と今も暮らしてて関係性に行き詰まている、男にも女にもとにかくモテる色男」の役を演じると知ったときは衝撃でしたが、そのときに「見たい!!」と思った直感は正しかった。カテコの挨拶を秋彦だけ雨月とあわせてクラシックの人のお辞儀にしてたの、意図的だったんだろうなあと信じる。

 

どんなに言葉を尽くしても多分うまく伝えられないと思うが、舞台ギヴンの公演期間私はずっとつらくて、そのつらさは「今この世のどこかでしょーごくんが雨月を演じているという事実に耐えられない」というよくわからないいたたまれなさだった。しょーごくんのクールな美貌とつかみどころのない性格がこれでもかというほど雨月にはまってて、もはや見てて怖かった。板の上に立つしょーごくんを見ながら私はずっと不安で、でもそういう「見てる人を不安な気持ちにさせる力」こそがしょーごくんの持つ才のひとつだと本当に思った。川上くんとはまた別の文脈で、芸能の世界に入るしかなかったひとという感じがする。あまりにも見てて苦しく、そしてその美しさにずっとどきどきしていたので、「神様ってこんな顔してるのかな」と本気で思った。

 

タケちゃん、柊としずちゃん立夏のクラスメートまでみんなうまくてかっこよかった!

 

キヅナツキ先生の世界観は苦しいと思う

私はそもそもこの作品が「好き」かといわれると即答しかねるという話はずっとしていて、でも今観なきゃいけないと思う理由がいくつかあって歯を食いしばって観ていた。自分でチケットを取ったくせに「見たくねえ~」って言いながら見たの、ミッドサマーかギヴンくらいである。

作品のストーリー自体に関する感想はこちら。

aonticxx.hateblo.jp

私はそもそもしょーごくんが好きだからこの作品に興味を持って、原作のアニメを見て案の定雨月を好きになった*1という経緯があるため、私は好きな人が傷つく瞬間を何回も見る羽目になってしまった。単純にそれがつらかったし、しょーごくんがそれを立体的に演じることでつらさは膨らんだ。

 

が、舞台を一緒に観まくってくれた友達はもう10年前くらいからキヅナツキ先生の作品を読んでおり、「初めてキヅナツキ先生の作品を見たからそんなにびっくりしたんだと思う。あの人は本当に昔から、三角関係とか、昔の男がいるとか、好き同士だけど別れるとか、そういうのばかり描いてる人」というありがたい解説をしてくれて、その話を何か月もしてるうちにちょっとずつ心の整理ができてきた*2

改めて考えてみると、私は恋愛もののフィクションで「別れる二人」を今までほぼ見たことがないと気づく。たとえばディズニー映画に出てくるカップルはほぼ全員がlive happily ever afterだし、愛の不時着みたいな運命の大恋愛ドラマが好きだし、そして(ギヴンのような)男の子同士の恋愛ものでいうと二次創作を見る機会のほうが多くて、そして多くの場合二次創作はそもそも「その二人が恋してるところを見たい」欲求が具現化した作品を見るので、だいたいその二人は付き合ってるか、今付き合ってなくてもそのうち付き合う。

よって私は、「好き同士だけど別れる二人」とか「今Aさんと付き合ってるけど別れてBさんと付き合うことになる人」とかを、フィクションの中で目にすることがなく、それで、まったく耐性がなかった。思い起こせば、ラ・ラ・ランド全然好きじゃない派の人間だった。

が、このあたりがキヅナツキ先生の美学というか世界観というか、描きたいことなんだと思う。キヅナツキ先生は永遠に普遍の愛とかよりも、関係性が変化する瞬間を描くのが好きなのかもしれない。「別れる」という最大瞬間風速のときにだけ生まれる一瞬の爆発的な感情を描きたい人なのかも。しょーごくんも「原作の漫画読んだときに、綺麗な絵やけど地べた這いつくばるような人間の感情が描かれてるから、キヅナツキさんがどういう人生を送ってきてこんな話を描くのか気になってギヴン以外の作品もいろいろ読んだ。表には出さないけど挫折した経験とかあるのかもしれんし…とにかくキヅナツキさんの頭の中を知りたくて色々読んで、逆にギヴンを読めなくなった」みたいなことを言ってて、その思考の言語化センスにも脱帽したけど、でも、言いたいことはすごくわかる気がする。

そもそも由紀ー真冬ー立夏の関係性も「昔の男がいる男」ではあるのだが、春樹ー秋彦ー雨月の関係性は現在進行形であるというキツさがあり、さらに、ぶっちゃけて言ってしまうと「攻め側に昔の男がいる」っていうのが新鮮すぎた。もー!!

 

かくして私は「別れることで完成する関係もあるよね」派の人の美学を無理やり脳に流し込まれ、脳みそぐちゃぐちゃにされ、こうして舞台終了の3か月後にちまちまと感想を書いているのであった……

 

何が苦しいかって無関係ではないと思ってしまうこと

BL作品は女の子が「部屋の壁(=完全な第3者)」となって楽しめるもんだとずっと思って生きてきたのに、こんなにつらいのは私が感情移入しすぎたのもあったと思う。その感情移入の8割は、しょーごくんに対する行き場のない気持ちだったと思うが、2割は、この作品の描くテーマがわりと人間に普遍的な、「人生は進むしかなく二度と昔には戻れない」「人の気持ちは自分では変えられない」「手が届かないほど才能のある人はこの世にいてそれは自分じゃない」みたいな、そういう、自分が人生の中でどうしようもなく苦しいと思った経験と無関係ではないと思ってしまうからだった。

実際のところ、ギヴンに出てくる男の子たちは私の人生とはまったくかすりもしないはずだけど、でも彼らが持ってるものに私が憧れたことがないかというと噓になってしまう。誰かのことを死ぬほど愛したり愛されたりする経験とか、才能と努力で順位づけられる世界で結果を出した経験とか。そういうのと無縁な世界で生きてきて興味もなかったなら他人事だけど、私の場合は人生の中で、なんでこんなに人との関係の構築は難しいんだろうかと思ったり、この世の誰と比較したって自分に優れてる部分なんてないと思ったり、そんなことの積み重ねでしかなかったし、そういう、本当はコンプレックスに思ってるけど普段見ないようにしてどうにか生活してる部分をぐさぐさ刺されてる気持ちになった。

そしてそれを生身の身体と過去をもつ俳優さんたちが演じることで、彼らはフィクションの登場人物ではあるけど彼らの向き合ってることって現実に重ねても起こりうることなんじゃないか?っていうのを実感としてすごくすごく感じてしまったというか…。役者陣も同じようなことで悩んだこともあるかもしれないし、でも私と同じようなことを悩んだことは多分ないのではないかと思ったり。役者陣はギヴンのキャラクター寄りのひとたちなんじゃないかと思って、その距離感…ていうか、(自分との)溝?みたいなものが可視化されているように感じる部分も個人的にはあった。

これ以上はうまく書けない。

 

ストーリーに話を戻します。

 

その握った手を離せるか、あるいは、何があっても手を離さない努力をできるか

ギヴンを観てる期間ずっと頭の中にあった概念。ちょうど映画ディアエヴァンハンセンも観てた時期で、この映画はまさに「その手を離さないと覚悟を決めた瞬間」が描かれた作品だったと思っていて、ギヴンはその逆の概念、「その手を離すと決断できるか」を描いた作品だったなと思ったのだった。

私の個人的な癖の話になってしまって恐縮なのですが私は幼なじみor兄弟萌えの因子を持っており、一生一緒にいることが確約されてる二人組を好きになりがちという傾向がある。それはそれで、そういう関係性が現実にはないと知っているから。もしくは、「運命に引き裂かれかけた二人がどうにかして一緒になる未来をあきらめない」みたいな話が好きで、それも、「ずっと一緒にいてほしいなぁ~」という憧れからきてるんだと思う。

雨月と秋彦に課されていた「その手を離せるか」という主題は、二人にしかわからない痛みがあったと思うけど、でも、なんていうか…そのつらさって単なる「失恋」って単語より解像度の高い痛みだ。好きな人が違う人を見ているという寂しさ、楽しくて幸せな時期があったことをお互いに知っているからすっぱり離れられない惨めさ、自分の好きと相手の好きの量も形ももう同じではないと気づき始めること、どれだけ肌に触れることができても相手の心には触れないともうわかっていること、自分はまだこの場にとどまっているのに相手が一歩踏み出そうとしたときに引きずりおろしたくなるどす黒い気持ち、一生この人以外好きになれるわけないと思っていたはずなのに、別の人といる自分の未来が浮かんでしまったときの言いようのないショック…など。

キヅナツキ先生にとってはそういう、恋愛感情で私生活がぐちゃぐちゃになる感じが恋なんだと思うし、その側面ってたしかにあると思う。毒になるか紙一重みたいな感情でもあるけど、でも、熱量のままにめちゃくちゃなことができてしまうのも、恋愛感情ならではなはず。

なので私は秋彦の「諦めたい、諦めたくない、…触りたい…」っていう独白が泣いちゃうくらい苦しくて好きで、人を好きになる苦しさが凝縮されてる言葉だなぁと思うのであった。

一生に一度の恋だとお互いに思ってる相手を手放す苦しさって一筋縄ではいかないし、それでも秋彦と雨月は「一緒にいることがお互いによくない」ってお互いにわかってて、あとは手を離せるかどうかだった。その経緯で秋彦は自分が他の人を好きになれる可能性に気付いて、大変悲しいことに、どちらかというと執着し続けていた秋彦側が先に一歩世界の外に足を踏み出すことになり、結果的に雨月がめっちゃ傷ついてしまうのだけど、それでも、雨月があんなに泣きながらでも秋彦の手を離せたことは、こうするしかなかったし、人生の中にはそういう瞬間もあるっていう苦しさを、とりあえずそのまんま受け止めようと思う。

しょーごくんが舞台上で本当にボロボロ泣きながら演じていたので私は感情が無くなるほどしんどかった。しょーごくんのよくないところであり最大のよいところは、そういう、普通の人があんまり経験しないようなめちゃくちゃな重い感情によって大変な目に合う美少年の役がはまりすぎてしまうってとこであって、あんまりにも似合っているので私は苦しかったけど、でも、しょーごくんがこの役を演じるところを見れたのは本当に貴重な経験だった。私はしょーごくんにはこういう、現実にはいない役をもっとやってほしいと思います。

 

衝撃だったんだけどしょーごくんはギヴンの原作で雨月を見たときに「俺やん」と思ったらしい。普通、村田雨月を見て「自分みたい」って思う現実の人間はおらんのよ。先日のアンコールイベントで共演者の方々もしょーごくんは雨月そのものって言ってた。川上くんが「表はゆるゆるしてて中身はつかみどころのない感じまさに雨月」って言ってて、しょーごくんも「原作見たとき俺に似てるなあと思った。あんま考えてること言わへん感じとか、深いとこで自分ひとりで解決する感じとか」って言ってて、とんでもねぇな…と思った。でも、現実におらんわこんな男!をなぜか現実にいる男の子が完璧に演じちゃう瞬間を目撃できるのが2.5の醍醐味だと私は思うので、そういう意味で、ベストキャスティングと思える舞台を見れたのは幸せだった。一生忘れない。

 

そして聖地巡礼へ…

私はなんで秋彦が春樹を好きになったのかいまいちわからんなぁと思っていたのですが、まあ、「誰を好きかより、誰といる自分が好きか」ってことなんだろうなーと納得しておりました。そして舞台ギヴンロスになった私は聖地巡礼の地、登戸へ向かうのであった。

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スタジオ練習が長引いて終電を逃した春樹と秋彦が歩いて家まで帰り、多摩川の河川敷を歩きながら朝日が昇り始める…というシーンがあるのですが、実際に登戸まで行き河川敷を歩いてみたところ、この情景のむせかえるような切なさとなつかしさに「こりゃ、好きになるわ……」と魂が納得しました。

フィールドワーク、大切。

雨月とは地下室でずっとふたりぼっちみたいに暮らしてた秋彦が、この河川敷を春樹と歩きながらふと空を見たときに一気に自分の感情がばばばーって変わっていくのに気付いた瞬間、怖かっただろうな。でも、もう戻れないって悟っただろうとも思う。クラシック畑出身でバンドもこなしてた秋彦が、自分は誰といるときに音楽を好きでいられるかって観点で人生を立て直したのはすごい根性だと思う。でも、そういう、「誰かを好きになることで自分の判断軸が変わる」みたいな経験も、そういう恋愛をしたことのある人にしかわからない感覚なんだろうとも思った。

 

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ちなみに、秋彦と雨月が別れ話をした場所も神泉にあるとのことで訪れてみた。最悪の聖地巡礼かよ。以後、私は神泉に行く用事ができると具合が悪くなるように…

 

これからどうしよう

1週間、命を燃やして劇場に通い、「つらい」って1日300回くらい言って、いっそ早く終わってくれとうなり続けてて、マジで正常な私生活が遅れないほど苦しかったので、終わってからは解脱して、しょーごくんのことをこれ以上好きになると人生に支障が出ると思い情報を遮断するなどしていた。こういうわけのわからん苦しさを抱えながら何かを追うのは久しぶりで、「恋心と信仰心がごちゃまぜになっとる」と友達に指摘されましたが多分そんな感じだったと思う。だが、何かを見てそこまで心がねじきれるような気持ちになることってあんまりないので、結構良い経験だった。どうせ何かを見るなら感情が動くものを見たほうがいいよね。

 

最後に、公演期間中にしょーごくんがあげていた美しい写真を未来の自分のために残しておき、感想文を終わりたいと思います。

 

刀ミュ雨さんのときから思っていたが、本当に稀有な目のかたちだと思う。

 

ブルベ冬だろうな…

 

フォロワーが「宗教画か?」と言っていた。スウェット姿なんて簡単に見せていいものじゃないんよ。しょーごくんの特別な目のかたちがすきだと思っていたけど、改めて、輪郭がすきかもとおもった。この完璧なEライン!

 

しょーごくんも川上くんも、こんなにかっこいいのになぜかTwitter営業の才能がめっちゃあるため、こんな写真をUPしてくれたときは気絶した。この、目は合わせないけど離れがたい感じ、秋彦側が複雑に思ってて雨月は何考えてるかつかめない感じ、よくつかんでるよなあ。二人とも本当に当たり役だった。

この二人のラブシーン、初見だと自己嫌悪に陥る*3ほどすごかった。どきどきしたし、見れてよかったし、なんていうか、本質的だった。二人の役者魂に感謝です。

 

世界一黒スーツ似合うで賞、二人にあげたい。ちなみに二人が同時に黒スーツを着るシーンはないため、このために揃えて着てくれたんだと思うとじーん。

 

しょーごくん、笑ってないときの顔が冷たいのではなく美しく見えるお顔立ちなところが好きで、刀ミュでは笑ってないとこを見るとこのほうが多かったから、笑った顔もめちゃくちゃきれいでびっくりしちゃう!

 

まさくんへ。その気持ちわかります。私より。

 

しょーごくん、公演期間中、ピン写か、秋彦or真冬(雨月が作中で会話するのはこの2人だけ)とのツーショしかあげてなくて、しょーごくんのセンス…と思った。世界観を踏襲してるというか、Twitterにいるのはしょーごくんのはずなのになぜかずっと雨月の寂しさを感じてた。

 

しょーごくんのこういう感覚値を私は好きになったのかもしれないな。

 

 

おわり。

 

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*1:そもそも雨月みたいなキャラを好きになりがちだからしょーごくんを好きになったのかもしれない。卵が先か鶏が先か…

*2:別の友達にも言われた。おかげさまで、ヘタリアと黒バスのお宝同人誌を拝読する機会を得ました

*3:金払って、こんなことさせたいわけじゃないよ…という、謎の病み

ときめきが山ほど詰まったTHEディズニーミュージカル!/ミラベルと魔法だらけの家 感想

『ミラベルと魔法だらけの家』、大好きだった〜〜!字幕吹替両方観ました。個人的に吹替もGOOD!

Encanto -The Songs : ミラベルと魔法だらけの家 | HMV&BOOKS online - 8749507

 

なんか文句なしに100点!ってかんじの感想なんですけど、これ、話のメッセージに共感とかじゃなくて、ときめき要素(言い換えちゃうと”萌え”要素)がてんこ盛りだからこんなに好きなんでは…と思わなくもない。でもでも、ストーリーも好き!

 

だって、「みんながそれぞれ違う能力を授けられた一族」って設定がもうときめく。その中に一人”名前を言ってはいけないあの人”的な失踪した叔父さんがいる、というのも、主人公は唯一、能力を持たずに育った子っていうのも少年漫画の王道設定みたいだ。それぞれの能力に関連した風景の個室があるのもわくわくするし、そもそも”奇跡”のモチーフが1本のロウソクだったりと、ビジュアルで魅せる独特の世界観が超いい。兄弟姉妹モノとしてもきゅんとくるシーンが随所にあるし、一族の長であるおばあちゃんの壮絶な過去設定も、なんかすごく少女漫画ちっく。

そう、なんか、設定が漫画っぽいのだ。そしてそれをディズニーの最高峰の音楽と映像美で表現されているので、ときめき大爆発な世界観!!って感じだった。

 

音楽は私が去年一番聴いていた*1リンマニュエルミランダさんなので、もう本当に全曲良すぎ!!ラップ要素もたくさんあって耳に残るキャッチーな楽曲ばかり。最近ずっとミラベルのサントラを聴いてる。

特にお姉ちゃん2人のソロ曲はどっちもよかった〜〜!浅はかな私は最初、この家族何か抱えてそうってなったときに「ムキムキのお姉ちゃんは実は可愛いものが好きで、可愛いお姉ちゃんは実はもっと泥臭いものが好きとかかな」とか思ってたのですが、本当に浅はかすぎました。笑 まあ、今時そんなだとtoo typicalよね…

 

まず次女ルイーサの『Surface Pressure』


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まずもうこのキャッチーな曲調が好き!そして”drip drip drip”とか"tip tip tip"みたいに同じ音を3回重ねるフレーズが何回も出てくるのが聴いてて心地いい。ここ、吹替でも「ズンズン」「パンパンパン」みたいにうまく日本語で音がハメられてて吹替歌詞も気持ちいい!

 

ルイーサのこの曲で、あ〜この映画ってこういう話になるのかあ、と一気にわかるのですが、つまり、ミラベルは自分だけ奇跡を授けられていないことで疎外感や焦燥感をずっと抱えている…というのが主人公サイドの抱える問題なのですが、なんとこの映画ではスーパーパワーを授けられた人は常に完璧でいないといけないというプレッシャーを抱えている、という構成になっているわけです。これって、夢と魔法の王国ディズニーの生み出す物語としては逆説的で、そこがおもしろいなー!って思いました。なんの疑問ももたずに魔法の力を使いこなすのがディズニーヒロイン!みたいなとこあったからさ…

「人の役に立っているから私は生きている価値がある」「何もない私には価値がない」みたいに考えてしまう現象って何か言語化されてそうだけどぱっと思いつかない… けど、あーこういうこと思うひとって多いだろうなと思ったし(自分もこういう考えに陥って病みがち)、ルイーサの「タイムリミットが迫ってるという感覚」っていう視点は最近私が好きな概念のひとつなので、すごく印象的でした。

意外や意外、ゆめっちの吹替歌唱も上手いのよ!

 

長女イサベラは、ラプンツェルとエルサのセルフオマージュみたいなキャラで、お姫様のように可愛いルックスと女王様のように強気な性格が最高!体が大きいのはルイーサの方なんだけどお姉ちゃんはイサベラっていうの、すごいわかる。三姉妹の長女ってこう!笑

そんなイサベラの曲は『What Else Can I Do?』


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テーマとしてはSurface Pressureに似てるけどもっと前向きな気持ちで「もし完璧じゃない生き方を選べたら?完璧じゃなくても私は私!」とのびやかに歌ってくれて、もうこっちも最高の一曲!私は大号泣しました。笑

オレンジイズニューブラックでおしゃまなラテン系囚人をやってた女優さんがイサベラ声優と知って嬉しかったー!吹替版も、平野綾さんの可愛いお姫様みたいな声がぴったり!!

 

現実世界ではミラベルのように「自分だけ何もできない、役にたてていない」って思ってしまうシチュエーションの方が多いし、実際会社勤めしてると「生きてるだけで価値がある、あなたはあなたであるだけで素晴らしい人間!」とはいかないよな〜って思うので、ミラベルの孤独や焦燥感には胸が痛くなる。イサベラやルイーサのように「完璧な私でなくても私は私!」って言ってそれが素晴らしいことに聞こえるのは、その人がほぼ完璧な人だからであって、実力不足の人が「完璧じゃないけど私は私!」って言っても意味はないのがつらいところ。アメリカ人って「あなたはあなたであるだけでスペシャルな存在」とか言われて自己肯定感高く育てられるイメージだけど、やっぱりそれって建前だよな〜ってみんな思ってるのだろうか。

 

そして私が大好きな『We Don't Talk About Bruno』


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私は、ミュージカルの登場人物がたくさん出てきて一気に状況説明してくれる楽曲が本当に好きなのでとても刺さった…曲調もいいし歌詞もガチガチに韻踏んでてかっこいい。なんと、吹替歌詞が「ブルーノ」にかけて「聞こえてくるの」「あなたわかるの?」って語尾で踏んでるのだ。すごい!訳詞考えた人のセンスを感じる。

みんないいんだけど、特にドロレスの声質や歌い方が耳に残る感じですき。「ずっと夢見た人は他の人を愛してると声がするの 彼の呟き今聞こえる」の吹替パートが本当に可愛くて好き!ドロレス、終始お目目ぱちくりで本当にキュートなキャラ。この歌詞が終盤の伏線になってるのもいいんだよな〜。

街の人がブルーノに言われてこんなことがおきた!って言ってる内容が軽すぎて(太るだの髪が抜けるだのw)、ブルーノおじさん…悪い人じゃないんじゃね…?って予感させるのもいい。

 

まるまるひとつの楽曲(Dos Oruguitas)を使って明かされるおばあちゃんの過去。故郷を迫害された歴史。愛する人は自分たちを守るために命を落としたこと。幼い三つ子を抱え、一人で本当にどうしたらいいかわからなかったこと。おばあちゃんに与えられた”奇跡”は、「やり直すチャンスを与えられたこと」だったということ……作中、おばあちゃんがあまりひどい人に見えないのはこの曲の見事さだよなあと思います。この1曲で、おばあちゃんがなぜあんなに完璧な家族を維持することに懸命だったのかがわかってしますう。

家族の”奇跡”の行方を握ってるのはミラベルじゃなくておばあちゃんだったんだね。それを導き出したのが、家族で唯一”奇跡”をもたないミラベルだったという物語の帰結は本当に美しいと思いました。


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全然関係ないけど、インザハイツを履修していたおかげで、一族の中でアブエラと呼ばれる人はただ単に血縁状の祖母ってことじゃなく、みんなの精神的支柱、的な意味合いもあるのだろうなと思えたため、それでミラベルにいじわるというより、厳しい人って印象のまま私は見れた。

 

全員歌唱曲でこれも大好きな『All of you』


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ここもドロレスの「あとは私がやるわ」からのパートが耳に残ってすき。作中あんまり3人でいるところが映らないイサベラ・ルイーサ・ミラベルの三姉妹が一緒に色々やってるのが可愛い。てかそもそもブルーノが気まずそうに現れて間髪入れずにぺパとフリエッタが駆け寄ってハグするのがいいんだよ〜!兄弟っていいものだ…

私はこの曲で街の人たちが来てくれるとこでおいおい泣いてしまって…… 完璧な私じゃなくてもいいの?の、大いなるひとつのアンサーですよね。おばあちゃんは完璧な一家じゃないとこのENCANTOから居場所はなくなってしまうと思っていたけど、街の人は力を失ったマドリガル家にも手を貸してくれる。完璧じゃない人間同士だから手を貸しあって生きるのが社会人人生だったりするよね……

 

魅力的なキャラクターと世界観と楽曲で、2時間ずっと幸せな、これぞ!ディズニー!!というものを久々に観させてもらったな〜と思います。カシータ(みんなが住んでる家)、パークでアトラクションになって欲しすぎる… まずはフロートでマドリガル家みんなでわっちゃわっちゃしてるところ見たい!!

もう1回くらい映画館で観たいな〜

 

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*1:インザハイツのサントラを死ぬほど聴いたので

抵触しちゃいけないラインの話/ミュージカル忍たま乱太郎12弾まさかの共闘!?大作戦!!感想

忍ミュ12弾観劇しました!

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初日も観劇したのですが、普通に客席に尼子先生がいらっしゃっててたまげました。笑

 

11弾での六ろ主演脚本がすごくよかったので、待望の六いメイン回!と思ってすごくすごく楽しみにしてた(私は忍たまの全キャラの中で六いが一番好きです)。で、実際に観劇してみて、確かに六いの六いイズムとしてすごく完成度高くて好きだったんだけど、もはやこれは土井先生メイン回といっても差し支えないのでは…と思うほどに土井先生回で、こんな話2.5次元でやっちゃうなんて(良い意味でも悪い意味でも)なんか…すごいな…これが忍たまか……ってのが最初の感想でした。

 

土井先生の過去がついに明かされた12弾!

土井先生の過去に関しては落乱50巻で「法然上人をモデルにしている」「福原の豪族の生まれだが子供のころ家が滅ぼされて天涯孤独になった」「仏門に入って修行と勉学に励み、その過程で忍術や兵法を身に着けた」ということが説明されているのと、アニメ忍たまで「19歳のとき抜け忍になって追われているところを山田先生に助けてもらう」ってことまでは公式に出されていたので、わりとファンの中でどういう経歴をたどっていま忍術学園にいるかは共通認識としてあったと思うのですが、今回の忍ミュで多分誰も想像してなかったであろう、「赤ん坊の時に家が焼かれてる」「家を焼いた当人である忍者たちに拾われ抜け忍になるまでそこで育てられた」という設定であることが判明し、私の第一感想としては「そうやったんかい!?!?!?!?!?!」と思いました。笑

 

ぶっちゃけて言ってしまうと「仏門に入ってた設定どこいった!?」ていうのと「赤ん坊のときに家を焼かれて”夜霧”って名前で育てられたなら”土井半助”って名前どこからきたん!?」ていうのとかがあんまり説明つかない気がするんですが、カエンタケ忍者隊の人たちが「念仏ばかり唱えている腰抜け忍者が!」「お坊さんにでもなったほうがよかったんじゃないのか!?」っていうセリフがあったりしたので、微妙ではありますが「カエンタケに所属しながら仏門に通ったりした時期もあったのかな?」と思えなくもないシーンが挿入されていたようにも思い、なんとなく尼子先生の中では辻褄合うようになってるのかも…しれません。落乱は歴史が長いだけあって、後付け設定もたくさんあるので、このあたりも先生が今回改めて作ったのか、前々からそう考えていたのか、気になるとこではありますが、もう少し時間がたてばこの設定も違和感なくなるのかなー。

 

それにしても、土井先生の生い立ちを語るうえで絶対に欠かせないのがきり丸の生い立ちとの相似性だと思うのですが、きり丸同様家族がいないっていうことは明かされていたものの、土井先生を育てた人(鵺さま)も家族のいない人だった、っていうのはなんか考えさせられるというか……。そして土井先生、この育ち方でなんで根が善人なのか…なんかこう、落乱ってキャラクターによって過去の設定が決まってる(というか公開されている)度合いにかなり差がある中、土井先生だけここまで詳細に語られてるっていうのは、彼の人気の高さであり、キャラクターの奥深さであり、なんやかんや特別なキャラだよねって思います。

 

山場のシーンで、きり丸が土井先生にかける言葉「土井先生は僕のたったひとつの帰る場所なんです」のくだりは、正直いうと全部言葉で説明しちゃってて冷めちゃうし、これを直接言わないのが忍たまの情緒だったのでは…と思ったんだけど(今まで落乱でも忍たまでもなんやかんやでこの二人がお互いのことを「家族」って言ったことはないし、アニメ製作委員会の人も「基本的には触れてはいけない部分」って言ってたので)、でも実際に10歳に近いであろう子役の子がいってると、10歳ってこんなにまだ子供なのかーじゃあもう土井先生死ぬかもってなったらこれくらい言うかもな…って思わなくも…ない。でも、正直もっとやりようあったやろー!て思います。

逆説的に、こんだけ重い設定がありながら、それを言葉やセリフじゃなくエピソードだけで「土井先生ときり丸は他人だけど家族みたいな関係性」って視聴者にわかるように表現してきたアニメ忍たまがすごいのかもしれん。

 

 

キャラクター&キャスト感想

立花仙蔵💣

六年生って、予算会議が会計委員会VSその他委員会ということや、文次郎の気質もあってなんとなく文次郎が学園のリーダーポジに見えるときもあるんだけど、クレジット順は絶対仙蔵が1番なの萌える。仙蔵が学年首席なんだろうな…

けんちゃん、本人はド天然なのに板の上に立つと完璧に仙蔵なのがすごい。所作が惚れ惚れするほど仙蔵だし、絶対キャラ崩壊しないし、「完璧だ」で髪を梳くしぐさとかがオーバーじゃないのが本当にいい。そうそう仙蔵ってこう!って気持ちになる。他の六年と明確に資質が違うのがわかる。

私は今回の脚本で、仙蔵が終始本当に「冷静」な態度を貫いていたことがすごいと思った。11弾は、脚本はよかったんだけど果たして長次はこんなに大声を出すだろうか?みたいなぎりぎりのシーンは結構あったと思ってて、それと比較すると今回六いは両方六いのまんま葛藤したり喧嘩したりしてるのが本当によかった。

ドクタケの話を信頼するかどうかで仙蔵と文次郎とで意見が分かれるのも、分かれそう~って思ったし、分かれ方にもそれぞれの軸が通っててよかった。仙蔵は常に何パターンかを想定しておくタイプで、文次郎は他人を信頼するかどうかに自分の判断軸があるタイプっていうのなんかすごくわかる。社会人としては仙蔵のほうが優秀なんだろうな…って思うんだけど、でもこの二人って相手の心根を信頼できるっていうのは根底にあるから、だからお互いに意見をぶつけ合ってるというのが伝わってきた。

六いって六ろや六はと比較すると「親友」って関係性とは違うんだよな…「ライバル」でもないんですよね。お互いに自分の目指すべきものがわかっていて淡々とそれに向かって努力しているから性格真逆だけどあんまり揉めることもない。でも戦場で背中を預けられる相手ではあるのだと思うし、根底のところで人間を信じているところが共通項として見えるところなども、い組のい組たるゆえんを感じさせてくれて私はじーんとします。

混乱した状況下や追い詰められたときも絶対に感情を乱されず、見るべきものをきちんと見る、素早く判断する、仲間にきちんと理論立てて説明する、人を説得するときに感情的にならない、そのうえで何パターンも想定しておいて不利な状況に巻き込まれないよう努力する…これぞ仙蔵っていうのをセリフじゃなくストーリーの中で感じさせてくれてよかった。

あと今回、爆弾投げるシーンが2回もあって、音ハメがきっちりはまるとすごくかっこよかった!けんちゃんの身のこなしの軽さもあいまって、ヒーロー見参!て感じで本当かっこいい。今まで爆弾つきの苦無(?)みたいな武器を使うシーンが多かったから、これからもこうやって火薬での見せ場作ってほしい。

けんちゃん、いつまで仙蔵やってくれるかな…本当に仙蔵の資質がありすぎるので、まだまだ仙蔵をやってるけんちゃんが見たいよ~という願望。。

 

潮江文次郎🧮

えーん犬猿六年と親友四年の会計用具だ…

文次郎のキャラクター説明は「忍術学園一ギンギンに忍者している男」だけど、文字通り”真面目な熱血漢”なのだなぁと思った。六いって、文次郎より仙蔵のほうが頭の良さ(学業的な意味だけでなく、頭の回転的な意味でも)は上なような気がするけど、それでもこの二人はどこまでも対等に見えるのがすごい。仙蔵と文次郎の意見が合わずにもめるシーンは象徴的だと思うけど、二人ともお互いの人格を否定しない(わからずやとか、頭が固いとか言わなくて、本当にディベート)とことか、問題解決に向かって話し合おうとするところ(文次郎は相手が留三郎か六ろなら決闘で話つけそうなのに…)なんかは、12弾の軸でもある”い組らしさ”だなぁーと思った。

かずさんって目のギラギラ感が文次郎よね。

 

 

中在家長次📚&七松小平太🏐

私は本当に(前の)きむくん小平太が大好きだったのでキャス変悲しかったー!

今回の六ろは原作っぽい六ろで、歌にもあったけど”マイペース”って感じだった。長次の「もそ」を小平太が全部訳すシーンとか、あんなんみんな好きや!文次郎が気持ちの整理をつけるのに時間がかかってるときに、「文次郎にしかできないことだって!」とか言って前向きに励ますのが小平太、無言でチョップする静かで愛情深い長次っていう役回りは、鍛錬組で文次郎と友達として仲のいい六ろらしい絶妙な立ち位置だなーと思った。仙蔵とは違う文次郎への向き合い方よね。

 

食満留三郎🦆&善法寺伊作💀

11弾から参戦のすずゆうくんが、場に慣れたのか驚異のメンタルモンスターとなり、前よりハチャメチャ感パワーアップしててよかった。

ドクタケに文次郎の話を振られて、伊作が「文次郎は熱くなりすぎるところがあって、ね」、留三郎が「だが信頼できる男だ」っていうところ12弾の名シーンだと思う!留三郎が言うことに価値がありすぎるセリフ。公式で”犬猿の仲”って設定があるふたりだけど、文次郎と留三郎は実際のところお互いの実力は認めてると思うので。

あと終盤で鵺さまが倒れたときに伊作が「留三郎!」って声かけて、留三郎が「守一郎!」って声かけて、守一郎が「はい!」って言って用具二人で担架持ってくるシーン、六はの二人の信頼関係が伝わってきたし、六はは二人とも”なおす人”なんだよな~ってのが凝縮されててよかった。そして留三郎が守一郎をかわいがってるのもこんな短いシーンだけど伝わってきた!用具六四いいよね~

 

平滝夜叉丸&綾部喜八郎

綾部が10弾以来のカムバックキャストということだったのですが(そんなことがあるのが忍ミュのすごいところ)、このまこべくんがほんとーーにハマり役で、彼の綾部を観れて本当に楽しかった!飄々としてマイペースで、誰の言うこともあんまり聞かないのになんとなく周りから可愛がられる才能がある感じを表すのがうまい。みんなの夢見る綾部やなーと思う。仙蔵の前でマイペースを貫きつつも仙蔵に目をかけられてる感じや、滝夜叉丸との絶妙な距離感貫きつつ舞台の端っこで結構わちゃわちゃしてる感じとか、とにかくどこにいても綾部っぽい動きをしてるので視線泥棒でした。

りゅーとくんがバク転得意なのでそのへんの見せ場が11弾より増えてたのもよかった!四年生会議で「これは仕事なのだから誰と組むかは選べない、いるメンバーで最大の結果を出すのは当然だ」とか超まともなことを言うのが滝夜叉丸っていうの、ウケたし解釈一致!13歳でなんでこんなこと思えるんだよ~笑

 

 

田村三木ヱ門&浜守一郎

三木ヱ門が守一郎のことを「同室」じゃなくて「クラスメイト」っていうの、原作読んでるなあ~ってのがわかってさすが。

ここで左門の名前を出すのがぺーくんのすごいところで。。ちゃんとアニメ見ててそれを役作りに生かしてるのがアドリブやTwitter営業から伝わってきて、さすがアイドル出身、ファン心理わかってるー!

 

登場シーンから二人三脚で出てくるし、11弾のときよりもぺーくんと岬くん自体の距離感が縮まっているのか、四ろの親友感が増しててすっごくかわいかった!守一郎の四年生のノリに流されない感じもよかった。

最後の勇気100%で「永遠に忘れないでね~フー!」のところ、ぺーくんが絶対「フー!」でアイドルポーズきめてるので絶対このパートみきちゃん見ちゃう。目のきらきら感と歯の白さがなんか三木ヱ門っぽいというか、三木ヱ門のことを努力型アイドルだと思ってるので…(滝夜叉丸はスター型だと思うからさ…)

 

斉藤タカ丸

実写化か?てくらい似ているタカ丸さん!ようしゅんのタカ丸さんみって、顔が似てるとかしゃべり方の似せ方うまいとか技術的な部分もあるんだけど、「チャラさとマイペースさの塩梅がタカ丸さんとほぼ同じ」ってとこだと思います。四年生会議のくだりで、忍者の経験は一番浅い彼の意見を13歳たちが「やっぱり仕事をしている人の意見は説得力がありますね~」とか言って聞いてる感じ、普段誰の言うことも聞かない13歳たちのよいこな部分も垣間見えるし、タカ丸さんの人徳とも思う。全然違う育ち方をした男の子なのにこの学年でうまくやれてるのがタカ丸さんが髪結い生活で身に着けたコミュニケーション力なのかしらと思うのであった。

 

Twitter営業も素晴らしいようしゅんくんなのでした。

 

おまけ

けんちゃんとまこべくんの作法営業の思い出…

綾部が変わっただけで、作法も四いも前よりもコンビ感強まってるのを感じて、同じ役でも役者さんの演じ方やキャラ解釈でこんなに変わるんだな~ってすごく思った。綾部喜八郎は作中屈指の人気キャラだと思うので、そんな喜八郎の何がこんなに人気なのかを的確にくみ取って、さらにそれを表現できる方が綾部やってくれてよかった。一度綾部役を離れた方なので今後どうなるかわからないけど続投してほしい…!

 

これは10弾のおふたりなんだけとお顔が美しすぎて超作法!!

 

 

会計かわいいツイート

 

学園祭まであってすっごく楽しかったです!

次の忍ミュはいつになるのかな。

 

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全員はまり役なのがすごいよね/ヘタミュWW感想

ミュージカルヘタリア〜The world is wonderful~を観てきました。私はヘタミュ…というか、ヘタリア自体を学んだのが1年前からで、生でヘタミュを観劇したのは初です。

 

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イタリア役🌎長江崚行

 

りょーきくんは相変わらず死角なしって感じで…

今回の話はイタリアの統合話がメインで、イタリア君のへたれで甘えん坊でお兄ちゃんにまっすぐな感じが相変わらずうまいな~って思った。あの感じを三次元で嫌味なくかわいくできるの、はまり役よね。

 

ロマーノ役🌍樋口裕太

樋口くんは長いこと忍ミュで滝夜叉丸をやっていた人、というイメージしかなかったので、こんなに歌えて踊れて芝居もできてなんでもできる人だとは知らなかった!滝夜叉丸のヘアメイクが合ってなかっただけでロマーノだとちゃんとかっこよく見えました。完成したカンパニーの中にほぼW主演の形で入るのって大変そうだけどここまでの実力者なら納得。とにかくダンスが上手くて惚れ惚れ。

 

日本役🌍植田圭輔

生で見ると本当にお顔がきれいで…。アドリブセリフでも「顔がきれいなので」って他キャストから言われてたのが印象的。

 

アメリカ役🌍磯貝龍乎

ついに見れたよ~~~ガチ恋の化身ことりゅこめりさん。とにかく視線泥棒で、センター性やスターオーラがあるから真ん中にいて映えるというのではなく、なんかよくわかんないうちに周りの人みんな蹴散らしてガーーーって頂点に立ったから真ん中にいてしっくりくるという、あまり他に見たことがないタイプの”とにかくどこにいても目立つ人”。なんかこう、アメリカという国が、みんなの中でいちばん若いのにルール無視で頂点に駆けあがった勢いとそれによる功罪は山ほど残してるけどもう後には戻れないって感じがりゅうこさんの気質とよく合ってると思った。無双感とでもいうのでしょうか。こうやって三枚目な振る舞いしまくってるけど自分で自分がかっこいいことは知ってるんだろうなとなんとなく思わせる雰囲気はさすが。あとは単純に、顔と体格もとにかく似てる。ブルドーザーみたいな勢いで怒涛のおふざけアドリブかましまくるひとなのに、カテコ曲であんまり笑わないところドキドキする。

 

イギリス役🌍廣瀬大介

よく請けてくれたよね…。本当にはまり役なのでまたこの役を請けてくれてよかったな~。歌やダンスなど何かが技術的に特別に上手いってわけじゃないけど、見てるこっちをドキドキさせる力に秀でてると思う方で、こういうのを”2.5次元の才能がある”っていうんだろうなあ。2.5次元って向いてる人とそうでない人はこっち側にはなんとなくわかるような気がしてて、ひろせくんのキャラクター解釈の仕方やアドリブの勘どころにいつも絶妙なセンスを感じるのはひろせくんの才なのではないかと思います。

私の把握してるだけでもイギリスのアメリカに対する病みアドリブ芸、お見事!

そしてアメリカとは対照的に、カテコ曲で劇中絶対しないようなくしゃっとした笑い方をする瞬間があって、あれって意識してできることじゃないと思うから、ひろせくんのアイドル性よなあって思う。

 

フランス役🌍寿里

生で見ると抜群のスタイルに感動!お顔も体型も軟派な雰囲気もさっすがフランスお兄さん。この人以外の配役はもはや考えられないほどぴったり。

 

ロシア役🌍山沖勇輝

中盤のロシアさんメイン曲極寒列車がいちばん好きな曲だった!おっきーさんの踊り方が私はすごく好きで、運動神経が良いからダンスが上手い人、という感じがする。

 

中国役🌍杉江大志

ヘタリアの世界において弟っていうのは植民地という意味…だけではないのかなとは思いつつ、中国にとって日本は弟ポジションなの?ってとこはふわっとさせながら観てた。弟相談所のシーン全日分見たい。

 

オーストリア役🌍ROU

変わらずロイヤルな感じで……。私が見た回、ロシアの無茶ぶりゲーム(?)みたいなのに指名されてて「もう3回目なんだけど!多い!!」って言いながらもちゃんとこなしててウケた。

 

スペイン役🌍山田ジェームス武

も~顔がきらっきら!生で見ると本当にお顔がきらきらで素敵だった。スペインとロマーノがこんな関係性ということも本舞台で初めて知ったので新鮮に楽しかったです。

 

プロイセン役🌍高本学

ダンスとかは本当、相変わらずだったけど(笑)、とにかく本当にめちゃくちゃめちゃくちゃ顔がかっこいいことを再認識した。なんかもう骨格からちょっと人と違うなって感じのイケメン。そしてプロイセン顔でもある。

 

 

ヘタミュはとにかくキャストがみんなやたらとはまってて、やっぱ2.5ってまずは見た目が似てないと!って思う私から見ても、本当にビジュアルのレベルが高くてすごい。そして全員2.5の勘どころがいいのか、観ていてストレスがないから楽しいです。

3部作が終わってもうこれ以上舞台を作る箇所がないんじゃないかと思っていたけど、大本命の(?)イタリア統一話を各国の兄弟事情を織り交ぜながら国と国の愛憎物語としてひとつのストーリーにまとめあげる脚本はさすがで、すごくおもしろかったです。途中めちゃくちゃ笑かしにくるのに、終盤はちゃんと感動させにくるんだもんなー。

 

ヘタリア/ヘタミュに関しては私が入門してよかったと思えるコンテンツのひとつで、インターネット黎明期のオタクカルチャーの残り香を感じつつ、これからも長く楽しめそうと思えるところに幸福感があるなぁと思います。

生観劇できて楽しかった!

 

ヘタミュ入門したときの感想はこちら。

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