『グレイテスト・ショーマン』が最高すぎて意識を取り戻したときにはサントラもパンフレットも買ってた

グレイテスト・ショーマン、最初はノーマークだったんですけど、公開されるや否や普段あまり映画の話をしないような友人から「すごい良かった」「これはエンタメオタクなら必修科目」などの連絡がわんさか来たので、予告編も観たことない状態で観に行ったのですが、これがもう、ほんっと〜〜〜〜〜に良すぎて、10リットル泣いて、意識を取り戻したときには既にサントラもパンフレットも買っていた。本当にハッピーとキラキラとドキドキとワクワクと大好きが詰まっている夢みたいな映画です!!既に4回観たけどまだまだ永遠に観たい、円盤買うぞ〜〜〜!!

 

 

 

 

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キービジュアルが既に最高なことからもわかるように(?)、とにかく美術がすごい、すごいんですよ…!!セットも衣装もカラフルな色彩、シーンと調和する色使い、鮮やかなコントラストが本当に見事で、すべてのシーンが本当に美しく、どの場面でもときめきが止まらなかったです。

 

 

最初に一応書いておくんですけど、この映画がポリコレ的にどうなの??みたいな意見も正直わかるし、実際ディスニーやミュージカルが好きな友達から「私はハマれなかった…」みたいな感想もまあまあ聞くので、すべての人が好きになる映画ではないのかもしれませんが、私は鑑賞後の「大好き!!!!!!!!涙」っていう胸の高鳴りがすべてを凌駕してしまって、なぜ私はこんなにこの映画が大好きなのか??ってことも含めて書くので、まあ、これはグレイテストショーマンのことがめちゃめちゃ好きな人が書いてるんだな…ってことで、よろしくお願いいたします。自分の好きを自分に証明するために書きます。

ちなみに、この映画を未見の友達におすすめすると大体「私ラ・ラ・ランドはまれなかった人なんだけど大丈夫かな!?」って返されるの本当笑うんだけど(ラ・ラ・ランドはそういう意味で本当に偉大)、大丈夫、私もラ・ラ・ランドにはまれなかった方の人間なので…むしろなんか逆方向の映画かもしれませんので、ラ・ラ・ランドにはまれなかったあなたこそ1回観てみてください…!!

 

 

(ちなみに私がラ・ラ・ランドにいまいちはまれなかった理由としては、映画として傑作なのはめちゃめちゃわかるんですけど、エンタメにはウルトラハッピーエンドを求めてしまうハピエン厨なので(現実が辛いから…)、ラ・ラ・ランドの結末がつらすぎて「そ…そんな…こんな悲しい結末があっていいのかよ〜〜〜!!!」と思ってしまったからです。いやあれを美しいハッピーエンドだなと感じる人がいるのもとてもとてもわかるんだけど、私は心がよわよわなので、あれを何回も観たくなる元気がなかったのであった…。あと、ポスターに騙された!!笑 最初からそういう映画だとわかって観てたならよかたんだけど、「世界が恋するハッピーミュージカル!!!!!」みたいな宣伝されてたよね!?)

 

 

私がとにかくこの映画を好きな理由はなんといっても音楽です。1800年代という映画の時代背景より「どうすればドキドキワクワクするか?」を完全に優先して作られた現代的なサウンドが本当に胸を高鳴らせてくれる。主人公P.T.バーナムは実在した興行師なんですが、「バーナムが今に生きていたら、新鮮でエキサイティングなものを採用しただろう」という理論がベースになっているそう*1で、どおりで!!ってめちゃくちゃ思った。そしてこの理論は音楽だけではなくて、この映画を一気通貫するひとつの軸になっているように思いました。そう、すべては、「お客が笑顔になれるか」がすべての基準なんですよね。たとえそれがフェイクや偽善を内包したものであってもね。

この映画のメインテーマは間違いなく「多様性」なんですけど、本当はもう1つテーマがあるんじゃないかと思っていて、多分それは「ショービジネスとは?」ってとこなんだと思いました。ショービジネスは、ビジネスなんですよ…!!!P.T.バーナムという人物は、間違いなく、アメリカというショービズ大国の礎を築いた人であって(そもそも「ショー・ビジネス」という言葉を生み出したのがP.T.バーナムなのである)、そして、現在進行形でそのショービズ大国のど真ん中で活躍中のヒュー・ジャックマンザック・エフロンがこのテーマに挑んだということがめちゃめちゃエモい…。そして「ショービジネスとは?」の問いにこの映画が叩きつける答えは、「お客は楽しんだか?」ってとこと、「マネタイズできたか?」の2つを同時に確立させるものであれ、ということなんだと思いました。アカデミー賞は取らなかったけれど、興行収入という揺るぎない結果を叩きつけたってところまで、メタ的にも完璧すぎて泣く。ああ、アメリカのエンタメ業界ってすごいよね…。

 

 

 

 

 

 

余談ですが、グレイテストショーマン、最初の宣伝で「秋元康氏も絶賛!」というなんじゃそりゃコピーが使われていたことにSNSでは批判が噴出していましたが(私も映画見る前はヤレヤレと思ったくちですが)、映画観たあと、「なんか…秋元康にコメントしてもらう理由…これは…ちょっとわかるわ…」って思いました。「映画を観る前の人」への宣伝として正しかったかどうかは今でもわからんけど、映画を観た後、「あ〜〜〜そういうこと…!?」ってなる感覚はなんとも不思議で、なんか笑っちゃいました。

 

 

 

要はバーナムのやってることは「正しくないけど、人の興味を引くもの」なので、賛否両論ないとむしろおかしくて、私たち消費者は、こんな低俗で差別的なもの!許せない!って思う気持ちも本当だけど、でも「のぞいてみたい」という窃視の欲望も確かに持ち合わせている。たとえば、私はいろいろな理由から秋元康プロデュース関連のアイドルのことが本当に嫌いなんですけど、でも毎年総選挙で誰が何位だったかとかめちゃめちゃ知ってしまっているし、大勢でカラオケ行くと必ずみんなで歌ってた時期とかあるから印税は入れてしまっているし、なんなら1回ライブ観に行ったことあるし…誰がいつどんなスキャンダル出したかとかもなんとなく知っている…それってもう、秋元康さんの思うツボで、あのアイドルグループが一時期「あってはならないことをしているんだけど興味が止められない」という混沌と熱狂の渦を生み出していたことは否定できない。若い女の子を搾取するコンテンツだと今でも思うけれど、このスタイルが一番マネタイズできるんだよ!!って高みから殴られ続ける敗北感と隣り合わせに、多くの人を楽しませ、そして儲けさせるエンタメビジネスを生み出してしまった。そういうものって他にもたくさんあって、例えば週刊誌の不倫報道とか。もう飽き飽きしてるし、そもそも他人の不倫なんて本当にどうでもいいことのはずだし、ていうか人の家庭の事情を覗くことすら下世話で品がないからそんなことしたくないと本気で思っているけど、でも、去年不倫報道された芸能人が誰だったかなんてほとんど言えてしまう。

私たちの中にはそのどっちもの気持ちがあって、バーナムサーカス団も同じなんだと思います。だから劇場の中では、観客はみんな感嘆の声をあげて笑顔で拍手して、一見「フリークスたちを歓迎しているように見える」んだけど、本当は全然そんなことなくて、ひとたび劇場を出ると、フリークスたちを襲ってる暴漢たちを見ても誰も止めないし遠巻きに眺めて眉をひそめているだけだ。誰もフリークスたちを守ろうとしたりしない、その姿がリアルだと思った。

はたしてそんな「傍観者」の私たちに、「あなたのやっていることは差別的で、低俗で、下品です!」と声高らかに批判する権利があるのでしょうか?映画『グレイテスト・ショーマン』の舞台設定の時代から150年経った今、はてさて私たちを取り巻く倫理観は。成長した?後退した?変わっていないならそれは後退かもね?

 

もしかするとこの映画は身体障害者の人権を取り扱う映画の最初の最初なのかもな、と思った。ポリコレ的に100点じゃないのは、わかる。わかるけど、LGBTや人種差別を取り扱う映画はここ最近色々と出てきていて、手法も凝ってきて(『ゲット・アウト』的な技法が使えたりね、逆に)いるけど、奇病を持って生まれた人が権利を獲得していく物語やマジョリティと向き合う物語とかって、これからなのかもしれない。そんなことを思いました。

 

 

 

 

だいすきなサントラに沿って、この映画の好きなとこを書きます。

 

まず、オープニングから好きで…!20世紀FOXのレトロなロゴが写って、そこから「The Greatest Show」のサントラは既に始まっている…つまり「今からお見せするものは全部作り物です」って最初から言ってるんですよね。バーナムサーカス団を観ている観客たちと、この映画を観ている私たちがリンクする構造になっているんだよなあ…と、鑑賞後にこの演出の意味がわかったりして、ぐっとくる。

タイトルのレトロなロゴも好き!!! 

The Greatest Show

The Greatest Show

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そんでもって最初にシルエットだけ映るヒュー・ジャックマンのかっこいいこと……!!!足が長い!!!最初の独唱に始まり、杖でカッ!カッ!て上を指すたびに光が灯って、”so, tell me do you wanna go?”でどーん!とスポットが当たるの、かっこよすぎて痺れる…!(いきなり泣いた)めくるめく色彩と笑顔に溢れたキラキラのショー、くるくる動くメンバーたち、ああもう!好き!!この映画のタイトルとほぼ同じ名前のタイトルナンバーなこともあって、もう1つのテーマソングだよな〜と思います。これをOPとEDに持ってくるセンスよ…!!

 

そして流れるように美しい場面転換で、シーンはバーナムの幼少期に移ります。この映画は描写がかなりスマートで、仕立て屋の前で父親を待つ少年がちらっと自分の靴の靴底がべらべらに剥がれているのを見る、というシーンだけで「この子の家は貧乏なんだな」って一瞬でわからせるのとか、うまいですよね。あと、父親の勤め先の主人に、子供なのに容赦なく平手打ちされて、しかも父親は一言も何も言えない、というシーンからも「この子は身分の低い家の子なんだ」ということがわかるのとか。説明的なセリフはなくても背景の事情が一瞬でわかるのですごくむだのない作りになってるなと思いました。幼少期シーンはすごく短いんですけど、こういった描写から「バーナム自身も社会のアウトサイダーだった」という前提がわかるのだなあ。

 

そして出会うバーナムとチャリティ。「A Million Dreams」は本当に美しいデュエットソング!!

A Million Dreams

A Million Dreams

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 幼少期からチャリティの服は水色がトレードマークで、金髪×水色のドレスって鉄板で可愛くて本当にときめく…。

この歌の中の、時間の経過の表し方が本当に美しくて大好き。幼くして父親を亡くしたバーナムが、お墓のシーンでお父さんのシルクハットと茶色のジャケットを身につけている(チャリティを迎えに行く時も着ている)のとか芸細かい…好き…。

 

 

あと、路上生活でパンを盗んで店主にボコボコにされた少年バーナムにりんごを差し出す一人の女性、顔の形からしハンセン病のひとだと思うんですけど、この示唆も本当にうまいというか…。後々の伏線回収が本当に見事。彼がオディティーズの存在を最初に意識した瞬間を描いて、のちのちの彼のビジネスのヒントになるというのが超スマート。そしてバーナムとチャリティの子役が二人とも歌うまい。

大人になったバーナム(ちょっと若メイクw)がお屋敷にチャリティを迎えにいったときの、大人チャリティの嬉しそうな顔!!恋だ〜〜〜!!大人チャリティも水色のお洋服が本当にかわいい。大人チャリティを演じるミシェル・ウィリアムズさん、ヘルシーな美しさでまじできれいでかっこよくて大好きになった!!屋上のシーツと一緒に踊るシーンのうつくしさよ…!!恋してるからチャリティのお洋服はピンク色なのかな。チャリティのダンスの華やかさが最高。”布越しのふたり”はラブストーリーなんだって太古の昔から言い伝えがあるからね…*2。チャリティのワンピースと同じ動きをするシーツがまたうつくしいんだこりゃ。お金はなくても、あなたと一緒に生きられることがこんなに幸せ!!っていう若いパワーと幸福がたくさんたくさん伝わってくる、本当にすてきな歌!!子供を身ごもる場面転換もきれい、舞台で見てみたいよねえ…。

 

A Million Dreams (Reprise)

A Million Dreams (Reprise)

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 バーナムが勤めてる会社からちらっと隣のオフィスビルと近くの墓地を眺めて(このまま死ぬ人生でいいのか?)って思ってるのを示すのとかスマートですよね…。すぐに仕事を辞めてしまうバーナムに「だから生活が刺激的」って言えるチャリティ、いい奥さんかよ!って最初は思ったんだけど、多分本当にチャリティはこの生活に満足してたんだよな。かわいいかわいい2人の娘ちゃんたち、歌声もかわいい。

 

ビジネスのアイディアを思いつき、最初は博物館を開くもうまくいかない。そんなとき、娘たちの言葉と、机の上に置かれたりんご(かつてハンセン病のひとにもらった)と、「親指トム将軍」の本(いつか銀行ですれ違った小人症の男性)から、フリークスを集めたサーカス、というアイディアを思いつくバーナム。そのへんの回収が本当にスマート!人員募集のトンカチの音も楽しくてハッピー。

このへんから既にわかるんですけどバーナムって基本人たらしなんだよな。人を口説く才能がありすぎる。このあとフィリップやジェニーのことも口説くことになるんだけど、小人症のチャールズや髭女レティへの「誰も笑いやしない、君に敬服する」「僕を信じろ」って言い切るまなざし(そして見た目はヒュー・ジャックマンという爆イケ男…)、まあ…そのへんがバーナムのカリスマたるゆえんだよね…と思う。

 

Come Alive

Come Alive

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 「Come Alive」も好きだ〜!バーナムがスローモーションで赤いジャケットを羽織る瞬間のドキドキが止まらない。そう、真ん中に立つ人は赤い服なんだよ…!!って思って全身の血が沸き立つ!!(戦隊もののヒーローの真ん中もミッキーマウスも赤い服ですよね)

みんなが準備してうっかり外に出ちゃうんだけど、彼らを見た時の観客の驚いた表情といったら!その驚愕の表情と、子供たちのはにかんだ笑顔を見て、(できる)って感じ始めたフリークスたちの泣き笑いみたいな表情が本当に好きで…。杖をついた男の子と目があってちょっと涙目で胸を張る巨漢の男の人の表情、何回見ても泣いてしまう。日陰に隠れて生きてきた人たちが、”これは「個性」で、ここでは価値になる”とわかる瞬間ですよね。嬉しそうに銃を打ち鳴らす親指トムの表情よ!

サーカスのダンスも本当にかっこよくて、何って結合双生児チャン&エン兄弟!!!二人で肩組んでセンターでバク転するフォーメーションのかっこよさ、マジで痺れる。

 

 

↑この解釈大好きです!!!あそこのセンターに結合双生児をもってくるのめちゃめちゃセンスあるよな…かっこいいもん…

 

 

 

フリークスたちのカラフルで華やかな衣装、かっこよすぎるフォーメーションダンスにときめく1曲!!!

 

サーカスは大人気になるんですが、劇場を出るとサーカスを気に入らない市民たちからの猛反発、上流階級の劇評家から辛辣なコメント…など、この時点で既にめちゃめちゃ賛否両論なんですよね。それでも、人が人を集めるからと反対してる市民たちをも宣伝に利用し、サーカスを批判する記事を書いた新聞を持ってきた人はチケットを半額にするなど、バーナムの、良くも悪くもビジネスマン(ショーマンとしても、宣伝マンとしても)としての秀逸なアイディアが更にサーカスを有名にし、彼は成功を収めるのでした…。

 

念願叶ってバレエを習い始めた長女キャロラインに「バレエは長年の訓練がいるの、サーカスとは違う」と言われてしまったことをきっかけに、徐々に”一流にいきたい”という思いを強めていくバーナム。バーナムのピュアなところは、これ、彼自身の虚栄心じゃなくてマジで娘のためにそう思ったってとこなんですよね…。

 

The Other Side

The Other Side

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TLの女たちを狂わせていた(?)、男二人のバチバチな口説きソング「The Other Side」。これはもうサントラだけじゃ物足りないというか、映像付きで観るとかっこよさが5億倍なので早く映像で永遠に観たい!!このシーン、ヒューとザックは3週間練習したんですって*3。最高かよ。年上の成り上がりイケオジが年下の上流階級ハンサム を口説く、超超超かっこいい歌!!パンフレットに「ウェスタン酒場での撃ち合いの感じ」と書いてあって、なるほどー!と思いました。バーテンさんの振りも含めて3人での動きがめちゃめちゃかっこいい。コップを机上ですべらせる音や指でコツコツ鳴らす音などの音ハメが気持ちよすぎてヤバい。口説かれたフィリップが肩をすくめながらカウンターの上に立って踊るところや、振り向く直前ににやりと笑うとこなんかも本当に最高!この曲が一番、映像ありで観たい曲!!”I wasn't born this morning,”のとこの歌詞が好きな人私以外にもたくさんいるでしょ!?笑

 

 

場面転換してサーカスの楽屋で二人でシルクハット交換しながら軽やかに踊るところも本当好き…二人の間を歩く髭女レティがケラケラ笑ってるのもなんかめちゃ胸がぎゅっとなる。

 

そして!フィリップとアン、運命の一目惚れのシーンがめちゃめちゃ美しくて…!特別な女の子と目があって一瞬で心を奪われるフィリップの表情よ…。恋をすると文字通り「時が止まる」んですよね。そのあとの挨拶のシーンで「何をするの?」「僕はショーには出ない」「みんな出るのよ」という会話がありますが、この「みんな出るのよ」というアンのセリフはアンのクールさを表してるように最初は思ったんですけど、そのあとのヴィクトリア女王からの招待のくだりでも彼女が「全員行けるの?」と聞いていることからも、アンの仲間思いな性格を表してるのかな…と思うようになりました。アン大好き…。

女王陛下に会いに行った宮殿で、もう一人の”運命の女性”ジェニー・リンドと出会うバーナム。色々なことが狂い始める予感にドキドキしてしまうんだけど、そんな物語の転換部分に説得力をもたせてくれる、古風な顔立ちの美女レベッカ・ファンダーソンさん。真っ白なお肌に赤リップの似合うこと!!”Why me?”や"This. is."などのうつくしい英語のセリフまわしが存在感たっぷり。ジェニーに「なぜ私?」と聞かれて「僕のショーは”楽しく騙す”、一度は本物を見せたい」ってうのが、バーナムの本心でもあり、ジェニーの心を動かす決定的な一言になるんですよ。物語は加速度を上げていきます!!

 

Never Enough

Never Enough

  • Loren Allred
  • サウンドトラック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 これさ〜〜〜!!!ただの壮大なバラードなんじゃなくて、この曲の間にあまりにも色々なことが起こりすぎているすごいシーンなんですよ、だから大好き!監督本当演出がうまいな…。

歌い始める前から、フリークスたちを「目立つからだめだ」と悪気なく言い放ち、立ち見席に追いやるバーナムと、それに「え?」って思うフィリップ、という不穏なシーンから幕開けってとこからもう気まずいんですが、実際、立ち見席に棒立ちさせられているフリークスたちが映る場面のいたたまれなさよ…。私まで悲しくなってしまった。でもあの1カットすごく大事だなあって思います。そういう「些末な気まずさ」こそ、こういったテーマの映画なら描かなきゃいけないことなんだと思うので…。あと、こんな仕打ちをうけてもなお、曲の終盤には、ジェニーの歌声に感動して涙ぐむレティたち、というカットが映るので、なんだか許された気持ちになりかけるんですが、ところがどっこい、それはこの後へのフリにすぎないのであった…。

ジェニーが歌い始めた時のバーナムの「見つけてしまった」という表情。少年のようなピュアなまなざしでジェニーを見つめ、あっけにとられて微動だにできなくなるバーナム。ああ、だめだ、いやだめじゃないんだけど、完全に心奪われちゃってる〜〜〜!!!というのが観客にもぐいぐい伝わってきてハラハラが止まらない!

歌い始めに一度じっとバーナムを見つめるジェニーの、挑発的かつ誘惑的な視線もものすごい。ジェニーが白のロングドレスを身にまとい、スポットライトを全身に浴びる後ろ姿の美しいこと!!

そしてバーナムがジェニーに完全に心奪われちゃった瞬間に気づいてしまうチャリティ。チャリティは本当聡いですよね…。

それとはまた別の場所で、フィリップがこっそりアンと手を繋ぐという嬉し恥ずかしドッキドキなシーンがあるのですが、そんな青春っぽいシーンさえ、フィリップが親の姿を見つけてアンの手を離してしまう…というこれまた気まずい展開が待ち受けています。驚いたアンの表情と、無表情を貫くフィリップ。ああ、身分差の恋が幕を開ける…。傷ついた顔でその場を立ち去るアンが切ない。あと話には全然関係ないんですけど、アンの方が背が高いの萌えるな…。ゼンデイヤさん美しすぎて…。

この歌はパンフレットのよると「バーナムに対する誘惑的な思いをこめてステージで熱唱する曲」なんですが、この時点でジェニーがバーナムを色恋的な意味で誘惑しているとは考えにくいし、破滅に導こうとしているようにも見えないので、と考えるとこれはジェニーの心情でもなければ、コンサートというシーンにもそぐわない不思議な歌詞だなあと思います。飽くなき欲望についての歌なんですけど、この歌はバーナムの心情の歌なのかなと思いました。バーナムの欲望に火がつき加速していく転換期を表した曲。

 

からのからの…アカデミー賞主題歌賞にもノミネート*4された、この映画のテーマソング「This is me」。上流階級の人たちに囲まれて交流や賞賛を楽しむバーナムが、罪悪感ゼロでフリークスたちを締め出すシーンです。

 

This Is Me

This Is Me

  • Keala Settle & The Greatest Showman Ensemble
  • サウンドトラック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 扉がバタン!と閉まって、ああどうなるんだろう…と思った矢先に静かに始まるイントロと、レティのソロ。もう歌い出しから鳥肌が立ってボロボロ泣いてしまった。レティが先頭に立ち、怒りも決意も孕んだ表情で、仲間を引き連れて歩き出し、パーティー会場に向かうところの後ろのフリークスたちの表情がいいんだ!!チャン&エン兄弟はいつも肩組んでて本当にかわいいな…。

意気込んでパーティー会場になぐりこみにいったものの、会場のざわつきに一瞬ひるむレティの手を親指トム将軍がぎゅっと掴むところ好きすぎて…。 

わたし、この曲の歌詞の”We are warriors, Yeah, that's what we've become.”の和訳がめちゃめちゃ好きなんです。普通に訳したら「私たちは戦士、そう、これが今の私たちの姿」とかだと思うんですけど、字幕だと「私たちは戦士、戦うために姿を変えた」なんですよ!!!!!この字幕すごくないですか!?!?!?!?!?字幕作った人マジで天才だと思いました、ちょっと…すごすぎる…。

 

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ロンドンパラリンピックのPR動画など思い出してしまった。かわいそうな人と捉えるか、スーパーヒューマンだと捉えるかはあなた次第。

 

そしてパーティー会場を飛び出し、やはりレティを先頭にして群舞となって吹雪の中群衆たちに立ち向かっていくフリークスたちのシーンに、この映画でいちばん爆泣きしてしまった。だってレティたちの突き進む先にいる市民たちは誰もレティたちを歓迎していない。バーナムたちに締め出され、自分の足で踏み出した先からも野次を飛ばされて、それでも。

私がこの物語は決して「正しくない」わけじゃない、と強く思うのは、この歌で、レティたちが自分の力だけで立ち上がることを決意するからです。「白人男性に『認めてもらうから』素晴らしい私になるのではなく、勇気もあるし傷もあるけど、これが私なんだ!!」と拳をふりあげる。「This is me」は映画の主題歌なんだけどなんと主人公のバーナムはこの歌を歌ってない。それどころか1秒も出てこない。つまりこの物語はレティが裏主人公であることを意味しているんだなあと思います。そして歌詞にもあるように「自分で叩くドラムが伴奏」、つまり他者に認められているから価値があるのではなく、私が私だから価値があるのだ、というメッセージを突きつけるのには圧巻。時代背景的にも史実的にも、マジョリティとマイノリティが手と手を取り合う物語にできなかったとして、この、「私というだけで私には価値がある」と自分が心から言えることが大切、というメッセージにはものすごく共感しました。現代でも、「あなたはシングルマザーになる選択をした人を”認めますか”?」「LGBTの人も”いてもいいと思います”」とか、そういう言い方をしてる言説って溢れているんですけど、あなたの認める認めないに関係なく、そういう人は既に「いる」のであって、勝手に神の視点に立たないようにという戒めのメッセージでもある。

 

ジェニーと一緒に全米ツアーにまわると言い出したバーナムと口論になるフィリップのシーンで、BGMが「The Other Side」なのいいですよね…。アンとデートに出かけるも両親たちに心無い言葉をかけられ、アンを追いかけるフィリップ。こういうことが当たり前の時代だったのだ。「気にしないで、あの人たちには心がないんだ」「違う…違うの、あなたにはあの視線はわからない」というアンの訴え、人種差別されている側の諦めと悲しみがにじみでていてつらい。

 

Rewrite the Stars

Rewrite the Stars

  • provided courtesy of iTunes

 

ザックとゼンデイヤの歌声が心地よく溶け合う素敵なデュエットナンバー!本当にうつくしいラブソングです。

ゼンデイヤのしなやかなダンスが本当に見事で、二人で空中ブランコを駆使してぐるんぐるん回りながら歌うという非日常的な映像美に引き込まれます。二人ともハイパー歌がうまくてすごい。”It feels impossible.”"It's not impossible.""Is it impossible?""Say that it's possible!"の掛け合いがカッコよすぎて涙出る。

歌ってる間は心を通わせる二人なんですけど、歌い終わると「でもムリなの」とつぶやき場を去るアン…後を追えないフィリップ…ああ…どうしようもなく恋だ…。

 

Tightrope

Tightrope

  • ミシェル・ウィリアムス
  • サウンドトラック
  • ¥250
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 ジェニーと一緒にツアーに出かけたフィリップを眺めながら歌い始めるチャリティのソロ曲。聴けば聴くほど好きになるバラード!!

歌がめちゃめちゃうまい。そして切ない…。あまりにも美しいラブソングです。バーナムみたいな安全ではない男を好きになって、夢見る生活の楽しさも、これから二人がどうなるのかわからない不安も、どちらも経験しているチャリティの繊細な心の揺れが伝わってきます。

カーテンの奥で踊っている二人がA million dreamsのときのシーツ越しの二人をどことなく想起させて切ない。布越しの二人はラブストーリーなんですよね…*5。「私が落ちたらあなたは受け止めてくれるの?」という歌詞が好きです。チャリティの心情を歌いながら、バーナムが抜けてしまったサーカス、全米で歓迎されるジェニーたちなど、バラバラになった三者のシーンが交互に写って時の経過を感じさせます。ジェニーの舞台には花が投げ込まれ、サーカスには野次が飛ぶという対比もすごい。

 

ジェニーはバーナムのことを恋愛的な意味で好きになるんですけど、正直私もジェニーと不倫関係になってしまうのでは!?!?とハラハラしながら観ていたのですが、なんとバーナムはまったくその気がなくジェニーのこともポイ捨てしてしまうという…いやそりゃだめだろ的な言動をとってしまうのであった…。(逆にいうとマジでチャリティに一途っていうのがバーナムの憎めないポイントでもある…)

 

Never Enough (Reprise)

Never Enough (Reprise)

  • Loren Allred
  • サウンドトラック
  • ¥250
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すすり泣くような声で歌うリプライズの切ないこと…。

 

その頃、サーカスを認めない市民たちが暴動を起こします。メンバーを守ろうと暴徒たちに”Gentlemen,”と話しかけるフィリップくんいいよね…。黒人と挑発されてブチ切れるW.D.を皮切りに、「突撃ーー!!」と大暴れするフリークス。堂々と反撃できるようになっているあたり、レティたちの自尊心が高まっているのがわかる。しかし、暴徒の一人が壁に火を投げ込んで…。

 

わたし、This is meの次にこの火事のシーンでボロボロ泣いてしまいました。煤まみれでサーカス場から逃げ出してくるフリークスたち、フィリップがメンバーを確認すると、アンがいなくて…ほとんど迷いもせずフィリップが火事場に飛び込むんですよ!!愛!!!!!そのあと別の出入り口からアンが「兄さん!」と叫びながら飛び出してきてお兄ちゃんに抱きつく一瞬のシーンめちゃめちゃ好き。台詞だと”W.D.!”になってるのに字幕だと「兄さん!」になってるのもなんだか好きです、わかる…和訳するなら「兄さん」って呼びそうな感じがある…ウィーラー兄妹は…。この兄妹についての描写は少なかったので、このわずかな描写でこの二人がちゃんと仲が良い兄妹なんだって一瞬でわかるかんじが好き。

そしてアンが無事だった今、フィリップだけが火事場に残されたことになるんですが…火を見て、家族を見て、それでも迷わず火事場に飛び込むバーナム……!!!!!ああだめだ、思い出すだけで泣いてしまう…。バーナムはいろいろとダメ人間なところもあるって、観客である私たちどころか劇中の登場人物たちも全員知ってるんだけど、でも、もうだめだ、完敗だ、と思った。そんな男なのに、友情のために迷わず命を投げ出してしまうような、どうしようもなく性根の真っ直ぐなところがあって…。泣きながら、あるいは呆然とした表情で焼け落ちる劇場を見つめるフリークスたちの顔が「この人はほんとにダメなとこもたくさんあるけど、でも、嫌いになれない、この人についていきたい」って思ってしまった気持ちを物語っていて胸がいっぱいになった…。

 

病院で一晩中泣き明かしながらフィリップのそばについているアン。自分のために命を投げ出してくれたフィリップを見て、アンの覚悟もいよいよ決まる瞬間でした。アカペラのRewrite the starsが切ない…。

 

焼け落ちた劇場に、劇評家さんがやってきて、バーナムと二人でぽつりぽつりと語り合うシーン、ここ本当に良いシーンだった。一つのカタルシスだなあと思います。

「笑いに来たのか」「いや、放火犯が捕まった。知りたいかと」から始まる二人の会話。「君のやったことは芸術ではない」と言われて「当たり前だ」と答えるバーナム。ここでさらっとそう答えたことに驚いたんだけど、バーナムはずっと自分のやってることをわかっていた。そして、そこからの劇評家さんの「私は嫌いだったが…、肌の色も、体型も大きさも違う人々を同じ舞台に乗せた。他の劇評家ならこう言っていた、”人類の祝祭(celebration of humanity)”と。」の言葉は本当に名台詞!!!!!いや、バーナムサーカス団は人類の祝祭だったんだよ!って意味じゃなくて、「そう捉えることもできる」という可能性。この映画ではずっと、このサーカスに賛否両論あることや、差別的なニュアンスを孕むことを描いてきていた。手放しに「多様性が認められたね!」って一回も言っていない。それでも、フリークスたちは新聞記事を読んで「低俗ですって?やあね」と本気で言えるくらい、自分たちの属性を「個性」だと思えるようになったというのも本当だった。多分、こういったコンテンツがどちらに属するかに白黒つけることはとても難しい。2018年の今だって、全然答えは出ていなくて、ずっと議論していかなきゃいけない問題であると思う。だけど、差別的なものを完全に排除したり、かわいそうな人たちと庇護下に置いたりするんじゃなくて、個性のある人がかっこいいよね、と描いたり捉えたりすることの強さって必ずあるんじゃないかと思う。それだけが正解じゃないんだけど、それでも。

 

 

 

 

 

natalie.mu

 

ちょうどグレイテストショーマンの公開時期に濱田祐太郎くんがR-1優勝したのも印象深かった。彼の話術の巧みさが、TV業界に鮮やかな革命を起こしている姿を見ているのが好き。24時間テレビとかやって私たちがぐずぐずなんにも変られずにいるところに、こういう異端児が現れて急に空気感をがらりと変えてしまうの、すごいなと思う。

 

 

バーナムにはもう一つの試練が待ち受けているのでした。それは…ジェニーとのスキャンダル!!チャリティがついにキレて家を出てしまう。「誤解だ!愛していない」「ええそうよ、あなたは彼女も、私も、愛していない、愛しているのは自分と自分のショーだけ」と突きつけるチャリティ。チャリティ〜〜〜!!!!!

 

バーでひとりやけ酒を呷るバーナムのもとに、サーカスメンバーが集います。最初、ドアが開くんだけど誰の姿も見えないという演出から、親指トムが入ってきたってわかるのいいよね…。

レティの台詞「ペテン師で、目的は金儲けだったかも。でも、本当の家族をくれた」は、バーナムサーカスの清濁併せ呑む感じをよく表していて良いですよね。からの「From Now On」は全曲の中で私が一番好きな曲!!

 

From Now On

From Now On

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 本当に好きすぎる…何回観てもわんわん泣いてしまう。アンサンブルが一斉に踊り出すミュージカルナンバー萌えなので、このシーン練習するの楽しかっただろうなあ!!とか想像してわくわく。あとヒューが死ぬほどかっこいい。

バーナムの静かな独唱から始まって、段々力強くなっていき、全員での大合唱につなっがるクライマックス感にめちゃめちゃどきどきする!!サントラには入ってないんですけど、最初のサビ前にみんながグラスを持って「イエーイ!」って叫ぶ瞬間のときめきたるや。バーナムの”Let me promise in me start, like an anthem in my heart.(初めに約束させてくれ 心に掲げる賛歌のように)”の歌詞、死ぬほど好き…!!!(この歌詞のバックコーラスのハモりがハチャメチャに好き)

映画制作陣のワークショップ映像、This is meのもめっちゃすごいんだけど、From Now onの方もあって、こんなの初日にやっちゃってヒュー・ジャックマンに「初めに約束させてくれ 心に掲げる賛歌のように」なんて歌われちゃったら、もう、死ぬ気でがんばるしかないよね…

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サビのダンスシーン、圧巻の美しさ!!アルビノのダンサーさんがブリッジの体勢でステップ踏むところや、これまであんまりバーナムとの絡みを描いてなかったスキンヘッドの黒人女性や象の皮をもつ男性ダンサーなんかがバーナムと踊るのときめきが止まらない!!あと親指トムの踊りがかわいい。結合双生児がカウンターを滑るとことか、細かいところまで本当に振り付けが美しくてよくできてるすごいシーン!!

そしてサーカスのみんなと踊りながら、彼はもうひとつの”home”、つまり自分の家族を取り戻さなきゃと思うのでした。それに気づいて送り出すのがレティってところがもうね…バーを飛び出すバーナムを見送るレティの表情が秀逸。

そして汽車を追いかけるバーナムのスタイルの良さに改めて驚くのであった。足なっっっが!!!

 

チャリティをお屋敷まで迎えにいくのや、窓からバーナムの姿を見つける(今回はチャリティでなく娘たちが)のが最初のシーンと重なります。

海を見つめるチャリティの美しさ。ここでも水色のスカーフを身にまとっている…。風にはためくスカーフ、CGらしいです。すごいな!ここでバーナムはFrom Now Onの一節「初めに約束させてくれ、心に掲げる賛歌のように」を歌うんですけど、チャリティは"However big, However small..."と、A Million Dreamsの一節を歌うというのが…!チャリティの気持ちは最初からずっと一貫していてで、大きな夢でも小さな夢でも、間違っていても正しくても、二人で一緒に夢を見ることこそが幸せだったのだと。ほんとにいい歌だな…。

 

 

フィリップも目を覚まし、即座にキスするアン。周りの医師や看護師が呆気にとられている(黒人と白人がキスしているから)んだけど、もう二人は周りの目なんて気にしない!ということがその1シーンできっちり伝わってくる。

 

劇場の焼け跡で、融資してくれる銀行はどこにもない、とこぼすバーナムに、「僕は最初、街中のパーティーの招待状が来てた。あなたのおかげで全て失ったよ。残ったのは愛と友情と誇りの持てる仕事だけ」と言うフィリップの台詞めっちゃかっこいい。「希望が担保になればな」「他はダメだったかもしれないが、僕は請ける。ボスの金遣いが荒いから、毎週貯金してた」フィ、フィリップ〜〜〜!!!!!できる男〜〜〜!!受け取れない、というバーナムに「受け取って」「遠慮なんて似合わないわ」と囃し立てるアンやレティ、バーナムのことよくわかってるな…。「パートナーだ、50%−50%でいこう」ああフィリップ!!The Othe Sideの取り分のくだりがここでもう1回出てくるわけですね、かっこよすぎる〜〜〜!!!

フィリップの台詞からもわかるように、この映画って愛や友情や家族や多様性の話でもあるんだけど、仕事の話でもあるんだよなと思った。フィリップのように、地位や名誉よりも大事に思える仕事に出会えるって人生を輝かせるよね。

 

劇場を失ったバーナムはここで、劇場ではなくテントでする、というアイディアを思いつくのですが、これが今や当たり前になっている「サーカスはテントで巡業」というスタイルの生まれた瞬間というのだからすごい。本当にショービズの礎を築いた人なんだな…。

 

The Greatest Show

The Greatest Show

  • provided courtesy of iTunes

 再度「The Greatest Show」が流れ、「巨大なテントの反逆者たち 蘇りし者がサーカスの王だ」という爆裂かっこいい歌詞と共に、バーナムを先頭にステージに上がるサーカス団!かっこよすぎる!華やかに踊りながら、バーナムの帽子を主要フリークスたちが次々に受け渡して行って、最後にレティが「This is the greatest show!」とバーナムの目を見て力強く歌うフレーズが印象的。バーナムの視点で全体をぐるりと見渡すように、華やかでパワフルなメンバーたちが次々に写って光と色彩が洪水のように押し寄せてくる光景は本当に圧巻。私がこの曲を好きな理由は、サーカスのみんなが胸を張って心から自分たちの居場所を「This is the greatest show!」と言っているのがたまらなく好きだからです。自分の仕事や生き方に誇りが持てるって本当に素晴らしいこと!舞台袖でそんなみんなを見つめるフィリップの優しい眼差しがすてき。みんなが両手をクラップする振り付けのときに結合双生児がお互いの片手でクラップしてるのとかめっちゃ好きなんだ…。

 

バーナムがフィリップに"Show must go on."といって団長のポジションを引き継ぐシーン、二人のショーマンとしての信頼関係が伝わってきてとてもよかった。「幕はもう開いているぞ」という翻訳も好き!フィリップにバトンタッチしたあとのフィリップとアンのハモりが美しくて、クライマックス〜〜〜!!てかんじ!

 

 

ラストシーンがバーナムとチャリティとのツーショットで静かに終わるのも美しい。そしてP.T.バーナムの遺した「もっとも素晴らしい芸術は、お客を笑顔にすることである」というフレーズが映し出され、この”地上最大のショー”は幕を閉じたのでした…。

 

 

はあ、本当に美しい映画だった。ときめきが洪水のように押し寄せてくる、夢みたいな映画でした。大好き!!!!!音楽の素晴らしさとヒュー・ジャックマンの圧倒的なヒュー・ジャックマン力(ひゅーじゃっくまんりょく)にぶちのめされる映画でした…。

 

 

そもそもヒュー・ジャックマンが「The Greatest Showman」だもんな、と思った。舞台化の話も出ているらしいので、めちゃめちゃ楽しみ…。

 

www.cinematoday.jp

 

日本で舞台化するとき、髭女レティは森公美子さんが演じることはほぼ確定だと思うのでw(日本中のミュージカルオタが多分同じこと言ってる)、首を長くして待ちます!!

 

幸福な映画体験に大感謝!!!ずっとずっとずっと大好きです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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*1:パンフレットより

*2:仮面ライダーオーズのOPの話です

*3:パンフレットより

*4:結局リメンバー・ミーが受賞したんですけど、私的にリメンバー・ミーがピンとこなさすぎて、いや主題歌賞はさすがにThis is meやろ!?!?!?って多分永遠に言う

*5:仮面ライダーオーズのOPの話です