杉元、月島、鯉登…男たちの覚悟と狂気はどこへ行く/ゴールデンカムイ18〜22巻感想

しばらくコミックスを追えてなかったゴールデンカムイの18〜22巻を一気に読んだのでざーっと感想を書きます。「尾形がヤバい!」って噂は1〜2年前から漏れ聞こえていたんですが、直近だと「鯉登…何…?????」とうなされているフォロワーさんがいたので気になってしまった。

 

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※ネタバレありまくり感想です

 

18巻

門倉ーー!!絶体絶命ーー!!と思ったらまさかまさかの。ものぐさでダラッとしてる印象だったけどこんな”凶運”キャラとは。土方さんが「若い頃に薬売りをしていた経験が役に立つとは」というセリフでピンチを脱するの、これは新撰組ファン泣かせのすごい演出…と思いました(石田散薬…!!)。野田先生、こういう細かい史実ネタ織り交ぜるのが本当に上手い。同じ手段で無毒化に成功した2人ですが、門倉が生き延びたのは運で土方が切り抜けたのは度胸と経験。はー、すごいな…。

 

キロちゃん・ウィルク・ソフィア過去編、圧巻でした。もう本当に野田先生の構成力すごすぎる…。まず、穏やかそうな写真館の主人が実は日本軍のスパイだった、ってだけでも怖いのに、その後さらなる驚きを用意しているなんて!!長谷川幸一として初登場した写真館の主人のときは何も気づかなかったけど、息絶える瞬間の妻に自分の本名を明かすときの顔、う…うわ…うわーーー!!そういうことーーー!?!って超どきどきした。これってあの…あのお方…ですよね?下の名前公開されてたっけ、どうなんだろ…

つくづく金カムは見開き大ゴマの使い方がうますぎて、だから紙の本で読みたくなるんだよな。

日本語レッスン中のキロちゃんの「ワタシ…デブ女…好き…デース」がまさかフラグとは…面白すぎる笑(これ、ソフィアの過去と現在のビジュアルがかなり違うということを読者には結構ギャグっぽく見せてたのもフリが効いててすごい!と思った)

 

さらりと描かれてましたが鶴見には妻と子供がいたことがあり、顔色ひとつ変えず遺体を燃やしたことがある、というのは今後の彼を見ていく上でも気にしていたいなーと思います。なぜなら第七師団において彼はかなり”父親”的役目を担っている気がするからです。

 

19巻 

運命はここに廻り来たる。絶滅したエゾオオカミと生きていた少女の父親が持つ名前…レタラ登場が2巻だったことを考えると本当にすごい構成だ。

猛吹雪の中、杉元と白石の再会、尾形と杉元の狙い合い、キロランケと谷垣の対峙…様々な関係性の男たちが一気に再集結。その最中、尾形とアシリパの問答の緊張感すごかったです。尾形は信用しちゃだめー!アシリパさーん…!と手に汗握りながらページをめくった。尾形の狂気が剥き出しになっていくのが怖すぎる。尾形が勇作に抱いている複雑な気持ちは前々から描写されていましたが、それをアシリパさんに重ねてアシリパさんに対しても病んでいくの怖!!なるほど彼の強烈な闇は、親に対してというより弟に対して向けられていたものなんですね…。

尾形の目的は一体なんなんでしょう。

尾形は金カムの中でも割と色男側の人間として描かれていたと思うんですが(かんばせというよりは、所作が)、ためらいなく瞳を射抜く野田先生の力よ…。

アシリパさんと杉元の再会シーン、見開き大ゴマ…!うるっとしました。なのにその数ページ後には白石のオシッコでまた見開き大ゴマを使うのが野田先生の独自のセンス。

 

仕掛け爆弾に人より早く気づき鯉登をかばって怪我する月島軍曹は、さすがの一言。自らを顧みず、与えられた仕事を淡々とこなす実直な男。…と思っていたら、その後の鯉登少尉がすごかった!彼は若くて変人なボンボンだけど、とにかく組織の上に立つ器ではあること、そして腕が立つ薩摩隼人ってことがビシバシ伝わってくる。

ゴールデンカムイの面白いところは、基本的には利害関係で組むか組まないかを判断しており、それまで一緒に旅していたキロランケも敵側になった瞬間に迷わず撃つ、その緊張感よ…。キロちゃん、結局谷垣と月島がとどめさした形になるんですね。

私はここのソフィアの行動(氷を空中に投げて自分が海の中に顔をつっこむ)がよくわからなくて、自殺しようとしてるんか?と思ったら次巻で生きていたし…どういうことなんだろう。

キロちゃんがここで死ぬとは思わなかった、悲しい…悲しい……。でも死ぬ前の走馬灯に「この旅は無駄ではなかった…いや結構無駄なことしたな」ってコマを入れてくるのほんとシュールすぎてずるい!!笑 このシリアスとギャグのバランスよ。

 

20巻

キロランケの死を唯一悼んでいそうな白石は作中最も「普通の感覚を持っている男」だとしみじみ。白石とキロランケ、仲良さそうだったもんな…。他の男たち(杉元谷垣鯉登月島)の顔つきの違いよ。白石だけこいつらと違って軍人じゃない、というのが活きている。

しかしキロランケは多くの謎を残して死んでしまいました。尾形とどうやって組んだの?ウイルクを殺したのは誰?そもそもインカラマッのこともどうなっている??…いろんなひとの視点から物語は進むのに、謎は深まるばかり…おもしろ…。

 

初登場、菊田特務曹長と有古一等卒。最初なぜだか2人のポジションがよくわからんくて何回か読み返した…。さらっと出てくる史実シリーズ、「有古はな…あの八甲田山での捜索隊のひとりだぞ」という台詞、力作Wikipediaとして有名なあの八甲田山…!と思った。このWiki読んでしまって怖すぎて私は今も山が怖いため、実感をもって有古の身体的な屈強さを理解。

あんまり貼りたくないけど貼っておこう…。

ja.wikipedia.org

アシリパさんの心を守るために尾形の命を救おうとする杉元。姫と騎士って例えが適切なのかはわからないけど、杉元のアシリパさんに対する誠実さって絶対に揺らがないから良い。

 

鯉登少尉過去編。ついに明かされる鯉登の過去、鯉登はなぜこんなに鶴見中尉を好きなのかが判明します。鶴見中尉はロシア語が堪能(スパイだったし…)、月島もロシア語を話せる(勉強させられたからね)。そして尾形も話せるっぽい…これいかに??鯉登父の無表情なのに面白すぎる三輪車爆走(到着した瞬間のフレディ・マーキュリーポーズなんなんwww)からの、かっこいい救出劇、ゆるーい「月寒あんぱんが私達を引き合わせたのかな?」「もすッ」あはは… の、次ページをめくった瞬間の第七師団たちよ!!顔怖ーーーーー!!!!!

伏線はあって、日本語がわからないロシア人のはずの誘拐犯が「兄さんのような息子になれず申し訳ありません」と真っ直ぐに頭を下げる音之進を見て一瞬手が止まること、国のために死ねと言っておきながら無我夢中で息子を助けに駆けつけた鯉登父を見て舌打ちし「ボンボンが」と吐き捨てること。ああ、全部、尾形が欲しくてたまらなかったものなんだ、と思った。尾形が一番欲しかったものを鯉登は全部持っている。

 

21巻 

何回読んでも泣いてしまう21巻。。

 

鯉登はロシア語がわからなくて、だからこそ人生で命の危機を感じた瞬間に二度も聞かされた「バルチョーナク」という単語を鮮明に覚えていた。そしてそれを月島に聞く関係性になんだかグッときてしまったよ…。

再登場の頭巾ちゃん。名前も素性もわからないわけですが「尾形を殺したい」という目的があるっぽくてしれっと一味に合流。今後本筋にどうやって絡んでいくか気になる…。

別行動で動いているソフィアは、岩息・スヴェトラーナと動くようなのですがここの動きも今後本筋に関わってくるんだろうなあ(だって岩息の出番はもう終了かと思ってたらまた出てきたんだもん、絶対何か意味ある)。

 

唐突に挟みこまれた「活動写真」のシーンですが、アシリパさんがアイヌの文化を残したいと思っているから…という意図から始まったものの、「アシリパが赤ちゃんだった頃の両親の姿がわかる」っていうのと、その後の谷垣チカパシ別れのシーンの伏線まで組み込まれていておもしろかったー!白石がアシリパ母を見たときの「素敵な感じのひとだなあ」っていう素朴なコメント、めっちゃ白石ってかんじする。いいやつだなあ。アシリパの目はお父さん譲りと何回も描写されてきましたが、顔のつくりはお母さん似なんですね(ハリー・ポッターと逆じゃん… 運命の親子あるあるなのかこれは)。

 

杉元がアシリパに対して「金塊争奪戦から降りて欲しい」と思っていること。ゴールデンカムイを好きな人なら100万回聞いたことがある評論だと思うんですが、ゴールデンカムイの本当にすごいところは「杉元が、『和人−アイヌ』『大人−子供』『男−女』とすべての関係性において”立場が弱い側”であるアシリパのことを「さん」付けして呼び敬意をもって接していること」「その上で杉元はアシリパのことを”子供(保護される側)”として扱っていること」が徹底されている点であって、これは日本のエンタメ作品、特に少年漫画ジャンルでは非常に珍しいことなので、ほんとーーにすごいことだといつも感動しているのですが、徹底的にそのような倫理観の持ち主として杉元を描いた上で、ここにきてアシリパや白石が問う「杉元お前は…!!私のためじゃなくて自分を救いたいんじゃないのか?私の中に干し柿を食べていた頃のような自分を見ているだけじゃないのか?」「彼女はもういろんなものをこの島で学んで成長したんだ。もうお前が出会った頃のアシリパちゃんじゃねえんだよ!!」といった言葉が鋭利なナイフのように私の心をえぐりました。そうくるかーー!そうくるのかーー…!!

これははっきりいってどっちの主張も正しいわけで、最初からアシリパさんは自分のことを「新しいアイヌの女」と称し、狩りもできて少女にしては戦闘力も高い。ではあるがまだ少女なので、杉元や周囲の大人たちが意図的にアシリパに見せないように努めていたことも確かにあるのを私たち読者は知っているわけです(死や性のこと、危険なことなど)。子供は子供として扱わなければならない、という倫理観は確かに正しいのですが、それは「彼女を対等な1人の人間として扱っていない」のとニアリーイコール…なの、かも、しれない。白石の主張も間違ってないし、アシリパの年齢設定が活きてくるなぁと思いました。作中でどれくらい年月が経っているのか不明ですが、出会った頃と今の年齢が明記されていないので、今後の杉元のアシリパとの向き合い方が気になる…。

アシリパは「運命の女の子」ではあるんですけど、意思がある一人の女性でもある。キャラクターや関係性が単純じゃないところがこの作品の厚みだなぁと思うのでした。

 

江渡貝くん(大好きだったキャラクター!!久々に名前出てきてうれしい。思えば彼も”親殺し”して鶴見になついたひとりだね)が作った刺青人皮、ここにきて出番が。めっちゃ混乱するんじゃないかと思ってたらあっさり土方が「これは偽物」と判断できていて拍子抜け…今後も使われていくアイテムになるんでしょうか。どきどき。

 

谷垣とチカパシの別れ、何回読んでも泣いてしまう…(だから今回谷垣表紙なのかなぁ)。活動写真のシーンと対になるように、今度のチカパシの顔を濡らすのは谷垣の涙。谷垣の別れの言葉、本当に全部よくて何回読んでも涙がぼろぼろ溢れて止まらなかった。旅するために偽装家族として行動していて、いつしか本当の親子や兄弟のような関係になっていたチカパシに、二瓶から託された銃を今度は自分が託す。二瓶が谷垣に伝えた、男が一人で奮い立つこと。チカパシにはちゃんと伝わっていた。血はつながってなくても、命はめぐるね。

 

鯉登が鶴見の真意を知る瞬間。キャラクターの年齢については明言されていませんが、「誰と誰ならどっちが上」みたいなとこまでは決まっているらしい金カム(いいよねえーこの感じ)。この質問箱によると鯉登少尉は出てくる日本軍出身キャラの中でも最年少であるわけです。

 

youngjump.jp

若くて華があり腕が立つが、ものすごいおぼっちゃま育ちのボンボンっていう極端な設定が鯉登の魅力なわけですが、「年が若い」「金持ちの家の子」なのに加え、他キャラと一番違うところは「父親との関係が良好」ってとこではないでしょうか。もっというと、「父親殺しをしていない」というところが鯉登の特別性だと思います。

鶴見は自分の部下たち(月島や尾形)には父親殺しをさせておいて、そこに甘い嘘を塗りたくり自分が擬似父親ポジションになることで、第七師団という”彼のためなら命を投げ出し汚れ仕事も進んでやる兵隊を作るため”の組織を作り上げている。月島が全部気づいた上で鶴見の下についているのは、もういろいろ諦めた人で、この人も狂気の持ち主なんだな…とじわじわわかって怖かった。全部知った上で「鶴見中尉殿スゴ〜〜〜イ!!」な鯉登も狂っとる。第七師団には狂人しかおらん。おもしろすぎます。

宇佐美の過去もこれから明かされるのかなぁ。

 

 22巻

ここまで一緒に行動していた月島・鯉登もするっと敵側へ。ここがゴールデンカムイのおもしろいところー!!そしてアシリパさんのためにためらいなく鯉登をぶっ刺す杉元…不死身の杉元、本当にかっこいい。みんな行動原理がマジで兵士で痺れる。

ここで谷垣と別れるとは…!「悪いな谷垣この馬は四人乗りなんだ」という小ネタに笑う。いろいろな経験を通して谷垣はマタギとしての自分を取り戻し、もう兵士ではないと覚悟が決まったようだ。別行動になった谷垣は今後どうなるの…?そしてインカラマッ今何してんのかな(本当に生きているんだろうか…)。

 

アシリパちゃんの覚悟。「暗号を解く鍵を知っているのはアシリパだけ」というのが杉元・白石陣営にも鶴見陣営にも共有されているので、アシリパのことはまだ誰も殺すことができないという強み。同時に一番存在を狙われているのもアシリパさんではあるのだが、アシリパは自分の立場を深く理解していて、杉元を守れるのは私だけという覚悟を決める。これは結構どす黒い決断だなぁと思います。お互いに「彼/彼女を守れるのは自分だけ」という覚悟をひっそりと胸に秘め、それを相棒という言葉に置き換える2人。

 

平太師匠篇、怖かったー!! 江渡貝くんのときの恐怖がよみがえった!!笑 言葉を話せない頭巾ちゃんの絵で真相が一気に明るみになる瞬間!!鳥肌たちました。

杉元たちの面白いところ、相手がどんなやばい人間であろうと「姉畑先生」「平太師匠」などいちいち敬称をつけて呼ぶシュールさ。登場人物たち全員に真面目なところと狂ってるところがあるのがゴールデンカムイにしかない世界観…。

 

 

 

そんなかんじで、一気に読んでしまうし何回も読んでしまうゴールデンカムイ。おもしろいよー!おもしろいよー!!って叫びたくなる。ほぼ唯一集めている漫画。こういう話が私は好きなんだなあ…って思う。

9月には23巻、10月からはアニメ3期も始まるし、楽しみ楽しみー!!

 

 

 

 

linktr.ee

 

 

令和に初めてヘタミュを観てしまったので感想を書きます!

生まれて初めてミュージカルヘタリア、通称ヘタミュを観ましたので感想です。一説によると、過去作品の初見の感想は処女の生き血と同程度の価値があるらしいので…

 

 

 

元々私はヘタリアの存在は知っていたもののほぼ通ったことがなく、「国を擬人化した漫画で、イタリアがへたれだからヘタリアなんだよね…」くらいしか知らない状態でした。

自粛期間に友達と話してたら、話題が展開に展開して「ヘタミュ観よう」となり、急に履修。1作目を観終わった時点では「この髪が長くて髭の人がイギリスですよね?」「それはフランスです」レベルのうろ覚えだったのですが、なんか最終的に感動して泣いたので、残り2作品とFINAL LIVEも一気見(並行してキタユメとアニメもざーっと履修)。

 

いやーーーこれリアルタイムで『キタユメ。』サイト追ってて、リアルタイムでヘタミュも観てたファンの人、超うらやましい!!!!!笑

というのが一言感想です。

FINAL LIVEなんてこんなもん見せられたらもう成仏するしかないやろ…… と思わざるを得ない世界観だったので、この感動を書いておこうかと思います。

 

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このキービジュアル凄すぎ!原作ファン泣かせだなぁ

 

キャラ&キャスト感想

 

🇮🇹 イタリア/長江 崚行

 

似すぎ!!笑

よくこんな子おったなぁと思う顔。子役出身とのことで、芝居も踊りもなんでも安定してうまく、1作目のときなんと17歳と知ってたまげました。ヘタミュという作品自身が彼の人生の青春時代の思い出になると思うとまぶしいな~

原作絵のイタリアの目(なんていうの?あの、横線がたくさん引いてある感じ)をしていてすごい。

イタリアの可愛さを嫌味なく表現できる3次元の男の人ってすごいな~、彼のルックスも年齢もちょうどよすぎたんだろうなぁと思います。にへーって笑うときの八重歯がキュート。役者本人はそこまで可愛い弟キャラじゃなく、超しっかり者で負けず嫌いな関西人っていうの良いギャップ!

 

🇩🇪 ドイツ/上田悠介

 ツイートびっくり!原作者さん観にきてたのかあ。。涙

 

あだ名が「ゴリラ」なの面白すぎる。彼だけキャス変があり、しかも1代目役者と友達っていう珍しい采配で、「2人で作り上げたドイツかなぁと思います」っていう挨拶は、“キャス変”ってそういう捉え方もできるのか!と感動しました(良くも悪くもキャス変はセンシティブな話題だとおもうので…)

ドイツの顔で関西弁になるとききゅーんとしちゃうね。

3作目ではドイツの役者さんが神聖ローマもやったの大正解だと思います、顔が一緒なんだね…

 

🇯🇵 日本/植田圭輔

 

 

う…うえちゃんさんだ!!!(植田さんの出てる舞台ひとつも観たことないけど、存在は前から知ってた。個人的に刀ステの山姥切長義で来てくんないかなと予想してた人)

顔がかわいく小柄で声が低い、と、何かと日本っぽい要素が強い。3作目でアメリカロシアコンビが「カンパニーで1番怖い」というイジりをするまで、中身がSキャラってことにまったく気づかなかった。それくらい小動物系の見た目でかわいいお顔。

FINAL LIVEの挨拶が本音すぎて、うわ~~~焚きつけるタイプの人か~~~!!!と思って…思った。いっしょに働くのちょっと緊張するだろうな、けどプロ意識があるってこと。

カンパニーに長身の人が多いので、何人かで固まって立ってるとひとりだけちっこかったりする並びが本当にかわいくて、なのに一番オラオラで堂々としてるのがおもしろいなって思う。

 

🇺🇸 アメリカ/磯貝龍虎

 に 似すぎて怖

そしてガチ恋すぎん!?!?!?!?!?!?爆笑

 もうダメだ 個人的超超超超超MVP!!!!!そもそもなんだけどルックスが「似てる」の域を超えてて「本物連れてきた?」ってレベルの異次元ビジュアルで気絶した。ムリ!!!泣いちゃう。あんまりにもアメリカに似すぎかつ立ち居振る舞いがガチ恋すぎて、なんかその日の夢に出てきました(これは恋ですか?)。個人的に超よかったのが、アメリカって「背が高い」だけじゃなくて「大柄(気を抜くとすぐ太る)」っていう、”ビッグサイズ感”が肝だと思ってて、磯貝さんのアメリカはほんとそのサイズ感が超超超いい!!って思いました。体が重そうなところがいい!!自分を親指で指さしたり空中を人差し指で指さしたりする、アメリカポースする瞬間、そのまま絵になるんじゃないかってくらい似てた。うう、恋。

役者さん本人は基本的にふざけるのが大好きなんだろうなーって感じのタイプで、みんながしんみりした空気の中百発百中でおもしろいこと言えちゃう男の子に私は本当に弱いので、磯貝さんのアメリカ、まじでまじでまじでどタイプ。

中の人の性格もあってギャグパートのメイン張ることも多いし、基本はTHEアメリカ人って感じのイケイケどんどんな陽キャなので、倉庫掃除などのシリアスパートでいきなり目の色が変わる瞬間、本当にぞくぞくした。FINAL LIVE幕張の世界会議で、アメリカだけ下から出てくるのがまさに”玉座に座る男”で超かっこよかった…

アメリカでは夢は見るものではなく叶えるものだ」「また会いましょう、See you again, bye」などなど、カテコ挨拶がアメリカそのもので泣いた。

あとFINAL LIVEのまるかいて地球で人差し指キスしたの爆死!!!!!!(そういうことしないタイプの人かと思ってたから油断してたってのと、でもアメリカはこーゆーこと…する…!!っていうどハマり感)

 

🇬🇧 イギリス/廣瀬大介

ひろせくんツイート少なっ!笑 刀ステの頃も拝見してたけど、アイコンまだ卵なのぶれないwww 

ひろせくん、刀ステの一期一振(真面目なロイヤルお兄ちゃんキャラ)でしかお目にかかったことがなかったので、こんなオラオラな性格なんだ〜!!って思った。笑 アメリカと対照的なガリガリの体型が映えますね!顔や髪型はヘアメイクで作り込めるけど、「骨格がもうイギリス」って思えるのは本当にすごいことだ。チャームポイントのへんてこ眉毛も似合ってる。ガリガリ体型+眉毛+UKロックなので、oasis兄弟がなんとなく頭をよぎる…笑

このあと俳優業をやめることを知りながら観ているので、FINAL LIVEの挨拶もうえちゃんのコメントもガチすぎてヒリヒリ。

 

🇫🇷 フランス/寿里

 

 

 

いっちばんナチュラルにキャラそのものだったじゅりさん。年齢知ってたまげました。背が高くてロイヤルでお兄さんでおおらかでふざけててキザで、なんといっても声がアニメの声優さんと同じ!若い子も多いカンパニーの中で、感情が常に一定な大人なとこがいいな〜って思いました。芸能の仕事をする覚悟を決めてる人の安定感 っていうのかなぁ。若い子たちを見守ってるおおらかさみたいなものがあってリアルお兄さんでした。

「人生という良い旅を、Bon voyage!」って挨拶、おしゃれすぎるう…

 

ジェーは泣き虫だなぁ。熱いなぁ。
学ちゃん面白いなぁ。
おっきーは優しいなぁ。
ROUちゃんと歌うの楽しいなぁ。
大介は感情隠さないなぁ。
悠介はブレないなぁ。
大志は負けず嫌いだなぁ。
圭輔は変わらないなぁ。
龍虎バカだなぁ。
りょーき頑張ったなぁ。

 

龍虎バカだなぁwww

 

🇷🇺 ロシア/山沖勇輝  

 

 こ…これは…2.5見てるとたまに現れる、「原作絵よりかっこいい」パターンの人……!!!!!!笑 *1

ロシアくんって見た目は田舎の素朴な青年っぽい、が元々の設定だと思うんですけど、山沖さんのロシア、色白で端正なお顔立ちですごいかっこよくてびっくり。華やかな見た目のひとですね!ダンスが好きなんだろうなーって見てて伝わってくる、きれいな踊り方でつい目で追っちゃう。中の人の天然キャラな感じがロシアの「素朴で怖い」感じにすごくよくハマってるなぁと思いました。

アメリカと並んでると、色素薄いでかい男の子2人の並び、目立つ〜!すき〜!ロシアみたいなデカくて素朴で怖い男の子の一人称が「僕」で二人称が「○○くん」なの、萌えでしかないですよね〜

 

🇨🇳 中国/杉江大志

 中国って結構難しい役だったんじゃないかなと思います。日本という国と近いゆえに、他の国と比べて、実感として近いというか、過去の歴史上日本とどういう関係だったかを日本人である我々は結構知ってるわけで…

そんな中大志くんの中国のチャーミングさ、かわいさ、一生懸命さ、誇り、などなど、ほんといい塩梅だったなーって思う。FINAL LIVEでもう終盤大志くんがずっと泣くのでなんか私もめっちゃ泣きましたw あの場にいた人みんなもらい泣きしてそう。大志くんのまっすぐな涙にお兄さんたちもぐっときてるのが伝わってきて、よかった。

 

🇦🇹 オーストリア/ROU(菊池卓也)

 

 

 

似てるぅ〜。クールな雰囲気と音楽が好きっぽいとこ、ハマってた。

 

プロイセン/ 高本学 

 一体どうやってオーディションに受かったんやと思わせる特異点w 役者さん本人も、何言われても平気な図太いタイプじゃなさそうで、結構つらかったんじゃないかなぁとか想像してしまうんだけど、アドリブパートやカテコから伝わってくる、いい子なんだろうなぁ感がほんわか。2.5次元見てると、歌や踊りのスキルはなくても役者本人の性格がキャラクターと近い、などではまり役になってしまうパターンに結構出会うことがあって、私はそれも2.5の醍醐味だと思ってるんですけど、多分このひとはキャラがプロイセンっぽいってわけでもないんだけど、なんか、受け入れられちゃうタイプだっただろうなぁと思いました。お顔は本当にものすごくかっこいい。

 

🇪🇸 スペイン/山田ジェームス武

 

イケメン!そして役者さんのバックグラウンドにスペインルーツがあるのもいいな。

幕張のサプライズすごかったね!ほんとにびっくりした、現場におったら絶対大号泣したと思うwww あの場に立ち会った人うらやましい〜

 

 

 

ストーリー感想(まるかいて地球中心)

1〜3作の感想もざっと書きます。まるかいて地球の感想は全部書きます。私は元々「ミュージカルのフィナーレで全員で歌うの萌え」があり、ついでにいうと宝塚やみたいに「フィナーレで各キャラクターが代表ソングと共に挨拶する」という演出がめちゃくちゃ好きなので、初めてまるかいて地球のカテコを見たときすっごく興奮してしまいました。同じメロディで、各国の民族音楽風アレンジなんてすごすぎ!!しかもそのあと『まるかいて地球』はそもそもアニメのEDソングってことを知って余計に大興奮でした。こんなん、初見で見た人泣くやろ!!!1作目ヘタミュでネタバレ見ずに最初にまるかいて地球のカテコを観た原作ファンの人、嬉しかったんじゃないかな〜、うらやまし〜〜!!と思いました。原作に代表曲がある作品の舞台で、その代表曲をメインテーマに持ってくるのは問答無用でドキドキしちゃう。

 

ミュージカル「ヘタリア〜Singin' in the World〜」
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初見の私「イタリアとドイツはなんなんですか?」

私にヘタミュを布教したフォロワー「なんなんですかね…」

私「ドイツはなんでこんなにイタリアのことが好きなんですか??」

フォロワー「イタリアとドイツがこういう関係、っていうの、原作でもこうだし改めて考えたことなかった」

 

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イタリアとドイツはなんなんですか?笑

ドイツ、最初からなんかずっと怒鳴ってて、謎キャラだなぁ…と思っていたけど、終盤で撤退を決めたドイツの覚悟がかっこよすぎてうるうるきた。あんまりにも熱演だったので、このあとキャス変すんのマジ!?!って思いました。ドイツって多分…”あの”イメージを結構流用してるのかなぁと思う部分もありつつ(繊細なところはぼかしてるの原作者のバランス感覚を感じる…)、軍人らしさ、誇り、敗北…などなど、痛いほど伝わってきてすごかったな。。

イタリアとドイツのBIG LOVEに胸がヒリヒリしたけど、私にはドイツの強烈な片想いに見えました。

 

🌍 まるかいて地球

イタリア🇮🇹 :「僕イタリア」でジグサグに指を指す振り、みんなやっててもイタリアが一番かわいいなあって思う。

オーストリア🇦🇹 :バイオリン!ロイヤルでぴったり。

中国🇨🇳 :入りの瞬間から「中国っぽい!」ってなるイントロがすごい、そして扇子…!大志くんのめいっぱい体を使うのびのびとした振り付け、「紅は幸せの印」って歌詞、めっちゃ良い!!

ロシア🇷🇺 :コサックダンスじゃん!!!と大興奮した。このときの振り付け全部好き!足を高くあげる振り、空中で回転するジャンプなどなど、華やかな体格をいかしたダンスですごくすき。白いひらひらのマントがはためいてきれい!!おっきーさん、ダンスがうまい。

フランス🇫🇷 :「俺フランス」で髪をふわってする振り、「恋人さ」で左右に投げキッスする振りなどフランスらしさがたまらない。お兄さん、あんまり踊らないところが逆に優雅。

イギリス🇬🇧 :UKロックアレンジだーー!!「見える素晴らしい世界」でサングラスをあげてくしゃって笑うとこで死んでしまった。こんなんずるいでしょ…!!!!!そのあとくるくる回る振りもかわいすぎる。最後のイギリ「ス」のとこで空を指差すのもキマってました!!

アメリカ🇺🇸 :入りの「MUSIC♩」、初見でめっちゃびっくりした。アニメ用原曲もこの入りなんですねー!イギリスのロックテイストに対してアメリカはHIPHOPで、ダンスも一番バウンス効かせてて超よかった…。俺アメリ「カ」!っで自分を親指で指すポーズ、THEアメリカくんで大好きです!ちゃんとヒップホップダンスを踊る人の体幹をしているのでドキドキしてしまう、ダンスうまいですよね。

日本🇯🇵 :能とか歌舞伎のイメージなんだろうなぁ。うえちゃんさんのピシッとした姿勢によく合ってる。

ドイツ🇩🇪 :この振り全部ほんとにすごいなって思った。民族の踊りっぽさ、軍隊の行進っぽさ、朝礼っぽさ、全部入ってる。かっこいいー!

 

 

ミュージカル「ヘタリア〜The Greatest World〜」
ミュージカル「ヘタリア~The Great World~」がアニメ放題なら初回1 ...

 

初見の私「遠距離兄弟ってなんですか?」

私にヘタミュを布教したフォロワー「wwwww」

私「本当に初耳の単語すぎる。意味わからんのにわかるというか… アメリカとイギリスは恋をしているんですか?」

フォロワー「初見の人にもそう見えるんだ〜」

 

===

場面転換がまったくないのがすごいなぁと思った!1つしかない舞台を左右奥といろんなとこで出入りしまくってて、大変そうだなぁと思いました。

The Greatest Worldだけ、枢軸国でなくアメリカイギリス兄弟がメインなんですね(まるかいて地球のクレジット順に萌え…)。私はこの話を観たあと、ヘタリア好きの友達に「ヘタリアにおける『兄弟』の概念って、植民地ってことですか?」って聞いたら「まさか令和の時代にそんな質問をされるとは…」と言われました。*2

フランスお兄さん、イギリスと仲悪いけど、暴走していくイギリスと唯一対等に渡り合える関係、っていうのすごいいいですね…腐れ縁感。

 

The Greatest Worldはなんといってもアメリカとイギリスのクソデカ感情にドキドキさせられる話でした。弟のほうがデカくて、お兄ちゃんがやや病んでて、お互いのことが一番好きで一番憎いみたいな、複雑な関係に至るまで。 

磯貝さんが最初のほうずっとアメリカ赤ちゃんverの演技をしてるの謎すぎて「私は何を見せられているんだ…」と思っていたのに、その後の展開で見せる、メガネをかける前のはつらつとした青年パートから、兄の束縛に自立心が芽生えはじめたときの微妙な表情、独立を決意して兄に銃を向ける瞬間の目…全部すごかったな。アメリカはものの数百年で、名実共に世界の頂点に駆け上がる男なので、最初の赤ちゃんのふざけまくってたシーンはなんだったんだってくらい、最終的に覇者の顔になるのがすごかった。なのにイギリスの前ではふとした瞬間に弟の顔にもなるっていうのが… 最後の「おかえり、ナンバーワンお兄ちゃん…」、名シーンだったなぁ。

 

ロシアの「なんか怖い」役回りもよかったですねー!なんなんだろうねロシアのこの不穏なイメージ…

後半のくだり、本当何なんこれ…とハラハラしたのですが、まさかそういうオチとは。

2作目観たとき「アメリカって『メガネキャラ=真面目』という定説を覆すキャラですね!」って意気揚々とフォロワーに言ったけど、2020年にこんなこと言っとるの世界で私しかおらんだろと思った。

 

🌍 まるかいて地球

イントロで腰くねくねしてるアメリカイギリス兄弟かわいい。みんなが縦1列になって前に歩いてくるのかわいー!日本のちっこさにときめく。

ロシア🇷🇺 :イントロのロシア民謡っぽさが好き。2作目はコサックダンスメインの振りで本当にロシアっぽくて良い!「見える素晴らしい世界」で手を双眼鏡にして前後に動く振りもめっちゃかわいい。ほんとに色白できれいな顔でにこにこして踊るからすてきだなぁ。

中国🇨🇳 :「中国アルヨ」のとこと最後のお辞儀で中華圏の拳を手で包む挨拶、「拱手」してるのいいなぁ。

ドイツ🇩🇪 :ビール持っての振りめっちゃいい!軍隊っぽい行進からの、アンサンブルをうまく活用したムキムキ感の表現、おもしろいなー。

スペイン🇪🇸 :フラメンコだー!!って一発でわかるイントロに、薔薇を持って登場!熱い!(劇中でずっとトマトを持ってたのでなおのこといい)。「情熱の王国やん!」って歌詞すきだなあ、親分は関西弁なんですね。振りも終始楽しそうだし、最後バラを口にくわえての挨拶、きまってる!

フランス🇫🇷 :と思ったらお兄さんも薔薇!!バレエみたいにくるって回転するとこきれい。

日本🇯🇵 :入りの「まるかいて地球」の左右に膝をあげる振りが日本にしてはややアクティブでかわいい。他キャラと明確に違う踊り方で掌をぴしっと伸ばしたまま踊るのがきれいで、「日本と申します」の見栄の切り方、すごいなあ。「白米は最高だ」の振りなんとなくPerfumeみたいでかわいいし、1人だけ挨拶は正座で。お見事!

アメリカ🇺🇸 :こ…恋!!!誰よりもバウンス効かせて腰も入れて、回転する振りも大柄な体型を見事に生かした華やかな動き方!磯貝さんのダンスがきれいなのは、これだけ体幹使って胸や腰を動かすけど、止めるところきちんと止めてるからだなぁと思います。「俺アメリカ」で1回転からの自分を親指で指すポース本当にすき!スーパーサイ「ズ」!と最後のアメリ「カ」!で空を指差すポーズはアニメや1作目ヘタミュのキービジュアルでも使われているアメリカの決めポーズかなぁと思うので、ほんっとにかっこいい。

イギリス🇬🇧 :イントロで右足を左にはらう振りちょーすき、イギリスはなんかこういうキザっぽい振りが似合いますね!「俺イギリス」の歌詞でポーズ決めてちょっと抜くとこたまらなく好き。「チューブは」の空中に高く足をあげるジャンプ!かーっこいい!!全体的にかっこいい振り多いな。紳士で海賊だもんな。

イタリア🇮🇹 :間奏部分で旗持って後ろからステップで前に出てくるとこ、めちゃくちゃかわいい。こういう軽やかな振りをしっかり”キャラとして”踊れるのすてき。「僕ヘタリア」の手をジグザグにする振りのとこ、なんか体の使い方がうまくてやたらかわいく見える、何が違うんだろう…?腰を入れる方向?

大サビの「長靴で乾杯だ」でイギリスがしゃがんで乾杯してくるのちょーかっこよくないですか?目があったら死んでた。イギリスの振りはいちいちキザでいいですねー!

 

ミュージカル「ヘタリア〜in the new world〜」
ミュージカル「ヘタリア~in the new world~」 大阪千秋楽ノーカット ...

初見の私「イタリアとドイツはなんなんですか??????????」

私にヘタミュを布教したフォロワー「なんだろう…結婚の約束をした幼なじみが記憶喪失みたいな感じなのかな」

私「めぞん一刻よりヤバい」

 

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 1作目でイタリアとドイツの謎関係にドキドキしたものの、2作目はアメリカイギリス兄弟に話が移ったため油断していましたが、3作目、「イタリアドイツのラブストーリーの続編やないかい」と思いました。印象が変わったのは、1作目はドイツの強烈な片想いに見えたのに対し、3作目は、イタリアが恋心を抱いていたとしたら相手は神聖ローマなのかなってことと、イタリアがドイツに対して抱く気持ちは恋じゃないとしても愛なのかな、ってこと。

1作目と違って神聖ローマをドイツの役者さんがしてくれたおかげで、「前世みたいな感じ(?)」っていうのがなんとなくわかりました。*3それまで、「誰?」と思いながら観ていたので…

後半の名シーン、🇩🇪「どうしてプロイセンにこだわるんだ!」🇮🇹「今いないからだよ!!」のところ、ずっとド天然でゆるふわなことしか言ってこなかったイタリアくんの傷ついた心が見える瞬間で切なかったなあ。このシーンってドイツからしたら、自分を見てるようで見てない相手の心を抉ってしまう瞬間でもあるし、イタリアからすれば、切実な心で目の前の相手に向き合いながら別の誰かを想定した会話をぶつけてしまう瞬間でもある。お互いのことを確かに大事に思っているのに抱えている想いの形が違う、ということが見ていてわかる作りになっていてしんどかった。ドイツにはイタリアだけが特別なのにイタリアの特別はドイツだけじゃないんですね。ヘタミュには擬人化された男の子しか出てこないけど、概念的にイタリアはヒロインだな〜って思うところもところどころありました。

最終的にイタリアとドイツ、LOVEの向こう側だな…って思いました。こんなところにもボーイズビッグエモーション。

『神様のしずく』って曲一番好きです!切ない、切ない、けどとても温かい曲。まぁ1作目から思ってたことなんだけど、ヘタミュって結構世界平和の話なんだなぁって思ったりするのであった。歴史を大胆にデフォルメして、深入りしすぎずに戦争の物語を描くっていうのは、かなり難しいことだよなと思うけど、どの国のことも好きだなぁってなるのは、多分ヘタリア原作者が世界を見つめる眼差しがそうなんだろう。ずーっと戦争しまくって、お互いに全然理解できねーって思うこともたくさんあるけど、同じ空の下でおいしいごはん食べて、家族と笑って、出会いと別れを繰り返す私たちの日々が歴史を作っている。基本的に我々は同じ時代を生きるライバルでもあり仲間でもあり、今より良い明日を作るために切磋琢磨してるんだなってこと。祈りみたいな歌だなぁと思うのであった。

 

🌍 まるかいて地球

プロイセン:アレンジ違いすぎ&歌声が特徴的すぎで最初、まるかいて地球じゃない曲が始まったんかと思ったwwwいつの間にか肩にひよこ(?)が乗っててかわいい。

オーストリア🇦🇹 :このロイヤルな雰囲気は彼が音楽活動メインにしてるひとだからなのかな〜。オーストリアできてくれてよかったよね。

中国🇨🇳 :ハツラツとした雰囲気で踊る大志くんは見ていて気持ちいい。

ロシア🇷🇺 :なんとここに来てコサックダンス封印!!ロシアはコサックダンス、っていう流れがかなり好きだったからびっくりしたけど、3作目の振りも全部かっこいいんだよなあ、何のイメージなんだろう、バレエかなあ?「僕はロシア♩」のとこいいよね。「一筆で見える素晴らしい世界」の流れ、おっきーさんの踊りがうまいのでとてもきれい。背が高い人が全身をのびのびと使ってこういう振りを踊るのはステージ映えする!!

フランス🇫🇷:東京楽では髪を赤いリボンで結んでてびっくり!!かっこいい!!フランスの振りは優雅なものが多いし、長身の寿里さんが踊るときれいだなぁ。

イギリス🇬🇧 :振り全部かっこいいんですけどー!!「俺イギリス」のキザな決めポース最高。「見える素晴らしい世界」の流れ全部好きなんだけど特に「見え」っで手をぱくぱくさせてからの「世界」で片手を回して円をなぞって世界を表すのめっちゃいい!からの「チューブ」でまたがる振り、ここに来て初めてチューブを乗り物として表現してる振りで印象的でした。鉛筆「だ!」でダミ声で叫ぶとこ好きだし、ひろせくん、たまにくしゃくしゃの笑顔になる瞬間があってそのときのお顔ほんとうに魅力的なんだよなー。

アメリカ🇺🇸 :3回目の「まるかいて地球」で後ろ位に下がるステップからの「俺アメリカ」の「俺」で両手でぐってするとこめっちゃいいよ〜!体幹とバウンスを活かした大きい振りだけでなくステップまで踏めるなんて恋です。「一筆」で観客を指差すことも、「見え」でいったんピタッとポーズしてから「る素晴らしい世界」で望遠鏡を覗き込む振りをするところ、いちいちきれいでかっこよくて大好き!!

日本🇯🇵 :「一筆で」で本当に筆みたいな表現してるの日本らしくていい!

ドイツ🇩🇪 :アンサンブルが筋トレしてるのをドイツが見守ってるっていう斬新な振りwww 左右に上半身動かしながら段階的に腹筋するやつ、絶対しんどいだろうにきれいに揃ってるアンサンブルさんがすごい。そして真ん中で腹筋ぽい振りをするドイツがかわいい。掃除に「も」の振り好きだし最後はストレッチみたいなポーズで終わるのもドイツらしくていいですね!ドイツ、3作品とも振り違って全部ドイツらしさ全開だったの超いいな。

イタリア🇮🇹 :大サビ前にアンサンブルの人に支えられてて全身ジャンプするところ、誰よりも手足をぴーんと伸ばしててかわいい!

 

サビ前、みんなのソロ曲から1フレーズずつ使ってくるくる回るとこなんて、本当にいいよなーって思う。まるかいて地球自体が超いい曲ってのもあるし、ミュージカルのEDにこんな使い方ができるなんてかっこよすぎだなあって毎回思ってました。なんならまるかいて地球見たさに全作品見た感じさえあります。

私は、この曲を知ったとき「絶対、各国の元になった民族音楽をまとめた記事があるはず!!」と思って検索しまくったのに、今のところ見つかっておりません。なんで!?個人サイト時代の作品だから!?!

近いのだとこれしかない。

anond.hatelabo.jp

なんか大学で民族音楽と民族舞踊を専攻した人の解説とかないんですか!?絶対あると思ったんですけど… もしそういう記事をご存知でしたら教えてください!!

 

ヘタミュを通してヘタリアスピードラーニングして、終了したジャンルを好きになるというオタクが最もやってはいけないことをしてしまっているんですけど、「ヘタリアに関しては国際ニュース見てるだけで新規絵みたいなとこあります」というフォロワーの力強い慰め(?)を胸に日々生きております。

 

令和も2年になるというのに、初めてヘタリアとヘタミュを履修したので感想でした!

 

linktr.ee

 

 

余談だけど、原作者の方が見つめる2020年の世界をヘタリアで見てみたいなあと思った。正義のために生きるといいながらトランプ大統領を選出したアメリカ、もう敗戦直後のポジションじゃなく、使える手段全部使って世界の上位層に食い込んだ中国。この2国のライバル関係をヘタリアの世界ならどう描くんでしょうか。 

 

*1:類似事例:刀ミュの石切丸、刀ステの同田貫正国など

*2:必ずしも植民地だけを指すわけではないらしい

*3:この三角関係(?)…仮面ライダーオーズのアンクと比奈ちゃんとお兄ちゃんやんっ!!ってなったのが令和2年最大の気づき

「で、東京オリンピックなくなったけどいつまで東京にいるつもり?」/『悪友vol.3 東京』感想(いまさら)

ブログタイトルは今年の上半期に、上京してる地元の友人たちと話しているときに出てきた回数ランキング1位の会話です。

 

2020年7月24日ですね。本当だったら東京オリンピック開会式の日だったというのに、現実は不要不急の外出を控えるように言われておりまして、不思議な気分です。本当なら開会式をテレビで見てわくわくしている予定だったのに… 今日のテレビはコロナ感染者数が過去最多というニュースばかり。こんな日になるなんて誰が予想できたでしょうか。

 

www.bbc.com

www.newsweekjapan.jp

 

何かにつけて「とりあえず2020年まで」というのが1つの指標になってる感じがあって、もれなく私もその1人でした。今思うとそこに理屈は特にないんですけど、めっちゃつらいときとかも「2020年までは頑張る」って思っていたので踏ん張った場面も何回かあったと思います。

でもオリンピックそんなに観たいの?っていうと、そうでもなくて、実際チケットはとらなかったです。2019年のチケット発売時の時点で、本当に私は来年まで東京にいれるのだろうか?と不安だったのもあって動けなかった。それくらいいつもぎりぎりの気持ちで東京に住んでいるのも事実でした。

私は東京を好きだけど、東京は別に私を好きではない、とずっと思いながら暮らしている。今もそうです。私は地元をとにかく出たくて上京したひとの1人なので、東京にしがみついて生きているけど、でも死ぬまで東京にいるイメージもそんなにない。けど「東京に住んでいる今」と「いつか地元に帰るかもしれない未来」の間に具体的な計画もスケジュールも何もなく、いつもそこはかとなく宙ぶらりんな気持ちでいます。

そんな私にとって、「とりあえず2020年まで」というのはかなり明確な1つの指標となってくれたのでした。

 

 

ということで「私と東京」について改めて考えたくなり、約3年前に刊行された劇団雌猫さんの同人誌『悪友vol.3 東京』の感想を書いていきたいと思います。

 

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mogmog.hateblo.jp

 

2017年12月刊行の同人誌。普通に刊行当時に手に入れて読んでいたんだけど当時の私は上京して3ヶ月しか経っておらず、このテーマのあまりにも当事者すぎて情緒がぐちゃぐちゃだったので冷静に感想を書けなかったのであった。しかも上京後いきなり挫折しており、「東京なんか来なきゃよかった」と心臓が破裂しそうなほど病んでいたので、余計になんか…直視できず…

そもそもvol.3のテーマが発表されたとき、劇団雌猫の人たちが4人とも東京在住ってことを知ってたので「すごいな…東京の人って『みんな、東京って特別な街だよね?』ってスタンスで本まで出すんだ…」という思いでいたことを懐かしく思い出す。だって『悪友vol.3 埼玉』とか『悪友vol.3 佐賀』で本出そうってならなくない?ならないでしょ。なんなんだよ💢東京の人って本当に東京以外の街が存在すること知らんのやな💢💢と謎のむかつきを胸の中でザワザワさせていた。

そう、私はめちゃくちゃ東京への憧れを募らせすぎた結果、東京への憎しみも同じくらいこじらせてしまった地方出身者なのです。

 

以下、各話へのコメント(と見せかけてほぼ自分語りです、すいません)。

 

01 これ以上青森では小説を書けなかった女

でも、わたしは、それがどんなにたいへんでも、東京に出てきてよかったと思う。それくらい選べるということは重要だった。それは尊厳だった。

わかる。すっごいわかる。わかるけど上京当時の私はこの言葉をどうしても言えなかった。今は、3年前よりは言えるけど、今も100%の気持ちでは言えないかも。

上京することは「尊厳」である、という表現は痛いほどわかって、これに共感できる地方出身者は多いのではないか。私の地元でも、頭のいい子や、親が優秀な子はみんな東京を目指した。ちなみに、その実態を目の当たりにしてるからこそ、「東京に行かなかった人≒成績が悪い or 視野が狭い」に当てはまりがちなのも地方。そんなわけないじゃんって言う人がいるのもわかってる、けど、実際問題として、18歳で上京した友達から「もう私、東京が便利すぎて地元には戻れないな〜」って言われるのが、18歳で上京できなかった私にはものすごいしんどかった。

ちなみに私は高校生までガラケーだったし自分のPCもなかったので、この人や劇団雌猫のひとが言うみたいな「青春をインターネットと共にした」感覚もない。漫画もゲームも禁止の家だったので、高校のとき何してたのか本当に思い出せない…

 

02 黒バス最終巻を求めて関門海峡と戦う女

九州あるある、福岡以外出身の九州のまあまあきれいで優秀な女の子はとりあえず福岡に行くが、男の子は東京に行くので、福岡には素敵な独身女性があふれがち。

これは「なんとなくそう見える」って体感レベルの話ではなく、福岡は女性の方が数が多い、女性未婚率が他の政令市と比べても高いというのは10年くらい前からずーーーーっと統計でも言われていて、つまりなんかそういう街なんです。

www.fukuoka-keizai.co.jp

私は福岡に住んでいたとき、福岡のそういうところもめちゃくちゃ嫌で、福岡の1番大きい相席屋JISに行くと、「そういうお店の子か?」ってくらい若くて綺麗な女の子と相席してるのが太ったおじさんたち、みたいな光景がザラで、本当にクソな街……と思っていました。よかったら行ってみてね。

fukuoka.jis.bar

 

福岡の人は福岡を田舎と言いたがるので、心の中で何回ちゃぶ台返しをしたかわからない。

だって田舎だもん……。笑

でも福岡でビジネスをしてることを誇りに思ってるタイプの人って「福岡はアジアの中心」って結構本気で言ってるからな。100歩譲って東京だろ、なんならアジアの中心って冷静に考えて香港かシンガポールだろ。東京来て気づいたけど、福岡の話してる人とか1人もおらん。何を根拠に「福岡がいま話題!」「福岡に移住する人が増えている!」とか言っているのやら…

 

私は本を発売日に読みたいという感情を持ったことがないので、新刊発売日で東京との隔たりを感じる、という視点は新鮮だった。電子書籍が普及した今も同様の問題はあるんでしょうか。私は今も福岡の悪口を言うとき「文明のない街」と言っているので、「いつか文明開化が起きるかもしれない」って表現には共感しかない。笑

私もいつか地元に帰る日がきたら、この方みたいに「今の暮らしに満足していて後悔は微塵もない。東京に住むことももうないだろう」ってきっぱり言えるようになっていたいな。

 

03 大阪帝国で不自由なく育った女

関西に住んでたことあるからわかるんだけど

あと元々、都は関西にあったし……(?)

って本当に関西の人しか言わない謎主張で笑う。でもわかるよ。

 

結婚の関係で素敵な街に引越し、っていうのはある意味ものすごくうらやましく見える感じがする。「私にそんなつもりはなかったんですけど…」みたいな力んでなさっていうか、東京に行きたすぎて目が血走っていた私のような者からすると、”クールぶりやがって、どうせ東京に住めて嬉しいくせに…” みたいな(?)。

海外駐妻みたいな感じに見えるのだ。純度100%の逆恨みっすね〜〜〜!!

 

東京に住み始めて、社会人になって初めて「マジで金がない」って思った経験は私にもあるので共感でした。地元で働いていたときは実家住まいだったのもあり、平均賃金が高いはずの東京に来てからの方が圧倒的に貧乏暮らしになってしまった。貯金残高を見て病むのも初めての経験だった。いろんな人に「東京に来て給料あがったっしょ?」って聞かれるのもストレスだった。なんなら手取りちょっと減ったし💢 なのに生活費は2倍くらいになって、いろんな人に「なんかもうちょっと上手いやり方で東京来れんかったん?」と言われ、自分のそういう不器用さも悲しくてむかついていた。

全部東京のせい!!!!!!!!!!!!!

しかし、この方のいうように、減ったお金や時間と引き換えに新しく出会ったものもたくさんある。インターネットでつながっていた人と、初めてオフで会ったのは東京に来てからだった。今やっている仕事も、地元じゃ絶対にできない仕事をやってる。似たような仕事はあるだろうけど、でも断然、なんていうか… 上位互換の仕事だ、と思う。うまくやれているかは別として、東京に来ないと経験できなかったことのひとつが「仕事」なのは、結構重要なんじゃないかと思う。

 

04 名古屋から横浜アリーナに通う女

名古屋に住んでる人ってみんな、名古屋の良いところ聞くと「東京にも大阪にも出やすいよ」って言うよね。それは果たして名古屋自体の良いところなのか?

 

遠征する交通費をチケット代に換算したらあと2〜3公演入れるな…と思うこともある。

 

これ死ぬほどわかる。毎日思ってた。東京に来てからは、引越し代やら日々の生活費で、趣味に使えるお金はめちゃ減ったはずなのに、でも、なぜだか、趣味にかけるお金と時間は、増えたと思う。「遠征の交通費がいらない」っていうのは、こんなに、こーーーーーんなに、凄いことなんだと、本当に本当に実感した。

現場がハレの日だから日常と切り分けたい、って気持ちはすごくわかる。東京に住み始めてからも基本的に現場は土日に入りたいと思ってる。止むを得ず平日に入らなくちゃいけなかったら(平日にしか公演がないなど)なるだけ午後休をとるようにしているけど、でもそんなに上手くいかないことも多くて、仕事がトラブってる最中に現場に入るのが私はものすごく苦手だ。大好きなはずのものを観ているのに頭の中が集中できてなくて、推しを見てるときにクライアントからの怖いメールが頭をよぎると死にたくなる。しかもそういうときは公演が終わって仕事用のスマホを観ると鬼電と鬼メールが入っているので、非日常に浸る余韻もない。高い金払って死にたくなりたくないので、今でもできるかぎり仕事がない日にチケットをとれるように努力している。

無理してまで平日に現場に行かない、って思えるようになったのも、こういう経験を繰り返した今だからこそ思うのかも。昔は、平日の千秋楽にどうしても行きたいから有給とってなんちゃらかんちゃら…とか考えていたような。

 

けど、今一緒に働いている人たちは、平日にオタ活をするのが上手い人が多くて私は尊敬している。私はワークオタクバランスをとるのが下手なので、「仕事が忙しくなさそうな時期を想像して有給をとって現場に行く予定をたてる」…みたいなことをしがちなのだが、上手な人は「先にオタクの予定を決めて、だいぶ前もって社内に『この日はいません』と周知させ、自分を稼働する案件は前もってスケジューリングする」のが上手い。

私もいつかそんなワークオタクバランスのとれた人になれるんだろうか…。テレワークの推進でますますそういった能力が問われてくるように思う。

 

余談だけど私は名古屋に住んでいたことがあるにも関わらず、名古屋になんの感情も持っていなかったのだが、ヒプノシスマイクにナゴヤディビジョンが到来してからいきなり名古屋という街ごと好きになってしまった。今年の初めに別の現場があって名古屋に行ったとき、PVの聖地巡礼までばっちりやってきました。

オタクだから好きになった街ってあるよね?っていう巻末質問コーナーあるけど、いまさらながら共感。

www.youtube.com

 

05 隅田川から逃げたかった女

もぐもぐさんかなあ。もぐもぐさんの文章って匿名でもわかるのがすごいよな。

私はもぐもぐさんのブログが超すきで3つあるはてなブログの多分全記事読んでるんだけど(ネトスト…)(でもそういう人多いでしょ、多分)、いろんなエントリから溢れ出る「東京が好き」って気持ちがいつもまぶじい。この「隅田川から逃げたかった女」にも出てくる、

見渡す限り埋め尽くす人の群れ、ごちゃごちゃと統一感のない広告たち。それぞれの店から協調性なく漏れれくる爆音。全体的に煤けた景色。

 

汚らしくて下品で、夢と現実の間でギリギリでバランスとってるみたいなこの街 

 

みたいなエモい形容を、私は一生東京に対してできない、と思う。だから印象に残るし、憧れ…とはちょっと違うけど、こういうレイヤーで東京を見るひとがいるんだなあ、という気持ちになる。

私は新宿も渋谷も嫌いだ。何ってとにかく汚い。治安も悪いし、人が多すぎて、なんかいつもじめじめしてる感じがする。通路に面してる飲食店が大体まずいなんて本当にこの街くらいだよ。そもそもまずい飯で店をだすな。新宿や渋谷に特に楽しい思い出もない。「JKのときに原宿でクレープを食べていた人」に対する漠然とした憧れは一生消えないと思うけど、でも、まだ東京に住む前、観光で東京に来た学生時代、原宿にあるインスタフォロワーが多いめっちゃバエなお洋服屋さんに行ったとき、「いらっしゃいませ」さえ言われなかったことが衝撃すぎて原宿のことを一生好きにならないと思う。笑 客とさえ思ってもらえなかったのだ。ダサくて金のなさそうな田舎者って見た目で判断された屈辱は私の心に深い傷を負わせてしまったのであった…。

今となっては笑い話だけど、こんな10年近く前の、たかだか5分くらいの出来事をいまだに覚えてるんだから東京コンプレックスってすごいですね〜

 

06 在宅地方民に怒れる女

「行けないけど応援してます」を俳優本人に言っちゃう人の神経は本当にわからんけど、そもそも俳優にリプする神経がわからんので、結論としてTwitterにいる人は変な人多い。

規模の大きいアイドルグループやミュージシャンを好きだと、地方在住でもわりと楽しめたりするんですけど(全国ツアーとか、ドームツアーとかがあるから)、2.5次元俳優や地下アイドルみたいな、規模は小さいけど距離の近さが売り的なコンテンツはマジで東京にしか現場がないことが多く、それを痛感するのも地方民ならでは。私は地元に住んでいたとき、東京でしかない公演(※初期の真剣乱舞祭のことです)のことはこの世に存在しない公演と思い込むことでことなきを得ていました。2.5次元は、公演は地方都市まで行くとしても、リリイベとかは基本東京ですしね〜。

今はライブビューイングというものが普及し、本当にいい時代になったと思う。ライビュを本公演と同じ価値があるとするかは人によって分かれると思うんですけど、個人的には「ないよりは絶対あったほうがいい文化」だと思っています。

 

地方出身者のくせに奢っていると思われるかもしれないのだが、私もこの方のいう「地方だから行けません」「東京はいいな〜」的言説にイラッとすることはあって、なんかの2.5次元(多分とうらぶ)の交通広告が東京の主要駅に貼られたときに「こういうの全部東京だよね。東京のことしか考えてない」的な怒りのリプを公式に送りつけてる人を見て、勝手に思っとけやと思ったことがあります。これは上京経験者としてむかついてるのもあるけど、近い仕事をしてる身としてもむかついたというか、「広告予算は有限なんや。東京が一番人が多いんや。交通広告は一番ターゲットの通行量の多い枠をとるのが一番効果があるんや。そんくらい考えればわかるやろ」という気持ちにもなった。わかる、わかるで、そもそも「一番人が多いところを優遇する」から結果的に「なんでも東京が優遇される」ことになるもんな。オタク事業に限らず、海外の有名なレストランとかサービスとかも絶対1番に東京に来るし。世の中の構造すべてに腹立ってて、そのひとつが2.5次元の交通広告だったてだけの話なんだけど、なんでこんなことになってしまうんだろうね……人と人はわかりあえませんね。

私も地元に住んでいたときは、東京の震度5は延々と放送するくせに、地方の豪雨やデカめの地震は伝えて即終了するニュースを見ながら、「私が見てるのは”全国”ニュースじゃないんか!?!?!?」とキレていたのに…人は変わってしまうものですね。

 

 

07 世界の中心がソウルだった女

K-POPの韓国の現場はマジで近くてやばい、というのは聞いたことがあり、私の知人にも、私が年に親の顔を見る回数の10倍くらい、韓国で推しの顔を撮ってる人がいる。どうやって仕事と両立してるのか不思議でたまらない。K-POPのファン文化って日本とは違うものが多くて本当に不思議で、「ファンが金を出して誕生日広告を出す」とか、「ファン主宰で交流イベントをする」とか、なんか…すごい、肖像権とか著作権どーなっとん?と思うことが結構あります。

推しが海外にいる、って人の話はおもしろい。東京以外に焦がれる街があるひとの視点が入ってるのはいい編集だなー。

 

08 試される大地で亀梨くんを追いかける女

札幌ドームを埋められるのは嵐と東方神起だけ、って言いますよね〜!1回だけ、札幌ドーム公演に行ったことがあり、そのときに札幌在住の友達に「ライブの次の日、飛行機まで時間あるから遊ぼうよ。網走監獄とか行きたいな」って行ったら「最低でも3日休みとってから言え」って怒られたことがあります。

地方在住オタクの良いところは「チケットに当たりやすい」っての本当にわかる!東京に来て、なんのジャンルのチケット当たらなすぎて発狂したもん。異常です。東京に住んでる同担、半分くらい死んでくれんかな〜。

地元に住んでたときは、歌舞伎とかミュージカルみたいな1ヶ月公演があるものは、「1回観てから、もう1回観るかどうかを決められた」んですけど、その生活が本当に恋しい。ていうか、これが普通だと私は今も思っている。面白いかどうかわからん公演のチケットを、半年前に複数枚買っておくのって変じゃない?東京にいる何かのオタクの人、目を覚まして。てか、1回観て、「なんていい公演なんだ!もう一度観たい!!」って思うからまたチケットを買うっていうのが、健全な人間の在り方なんじゃないか?????

ミュージカルを観て感動した帰り道、その足でチケットセンターに寄って、次の週末のチケットを取れていたあの日々が懐かしい。全公演完売でも「当日券10時から売りますよ」って言われて、10時に行って誰も並んでもなくて普通にチケットを取れていたあの頃が懐かしい。今からでもそうなりたい。もちろん、それができるのは、私の地元の人たちに歌舞伎やミュージカルなどの芸能を観る文化が根付いていないからであって、満席にならない舞台芸術を公演するのは運用側からすると負担でしかないっていうのはわかる、んですけど、でもなーと思うのが正直なところです。

 

09 沖縄で栗田まことに焦がれる女

沖縄!!!!!考えたこともなかった。沖縄に住むってかなり憧れるけど、オタクをするのは確かに大変そうだ。物流も本土とは違うだろうから、上記の「新刊が遅れる」どころの問題ではなさそう。

これ読みながら思ったんだけど

上京してから、おいしいものを食べるのと、人と会うのと、舞台とか映画を観に行くのにお金を使ってた

というような、”東京にしかない(と思われる)生活”、コロナで失った人多そう〜と思いました。でもじゃあ沖縄に住んでてもいいよねってなるかというと全然違うのもわかってて、「コロナによって物理的に公演がなくなる」とか「コロナによって物理的に生観劇は中止になって配信になる」のと、「東京で公演をやっているけど自分は見れない」のって精神的に全然別物だと思う。今の世の中だと、自分以外にもみんな我慢を強いられてるから平気なことも多いよね。普段の生活(オタ活含め)で他人と比べてしんどくなるのって、他人は楽しくやっていることを、私はできないってことだと思うので。

 

10 高知に戻って7年目の女

高知のジャニヲタ、多分あややさんかな。あややさんのようなしっかりした考えを持ちしっかりした文章を書く人が地方に住んでいるという事実は地方在住時の私を励ましてくれることが多かったし、今も励まされていると思う。

あんなに私は東京に恋していたのに、東京側は私を必要としていなかったのだと打ちのめされた。

この感覚、全く同じことを私も抱いたことがあってしんどい。なんなら私は2回味わったことがある。大学受験で東京の大学に落ち、新卒就活で東京の会社50社くらいに落とされた(結果東京の会社には1つも通らなかった)ので、本当に東京に呼ばれてない感がすごかった。私はこんなに東京に行きたいのに、地方出身の子供が上京できる2大チャンス「大学受験」と「就職」のどっちもで私は東京行きの切符を手にできなかった。私は地元で就職することになるのだが、本当に地元で働きたくなさすぎて悲しかった。親や親戚が「やっぱ地元で働くのが一番だよね♩」と嬉しそうなのもマジで嫌だった。一人暮らししたいと言ったのになんやかんやと丸め込まれて実家に住まなくてはいけなかったのも本当に嫌だった。東京に就職して渋谷近くで一人暮らしを始めた友達の近況を聞いては、実家の4畳のたたみの部屋をもらい、徒歩で会社まで行く自分と比較してしまいみじめだった。そのくせ会社の人たちは文明もデリカシーもないため、「いつまで実家に住むん?いつまでも親に甘えてちゃダメだぞ」と勝手に説教してくるので、本当に地元に関わる全てのことがイヤだった…うう…思い出すとお腹痛い…

私は地方コンプレックスを「1回東京に出る」ことでしか解決できなかった。多分この”高知に戻って7年目の女”さんも、大学で東京に出ているから折り合いをつけられている部分もあるのではないかなと思う。あとは仕事だよねえ。仕事が自分のコンプレックスを洗い流してくれる、ってこと、結構あると思う。

 

11 佐賀の星空を忘れた女

佐賀の人はミーハー、って説始めて聞いた。笑 TVQが写るから!って説は妙に説得力あってウケるな。

私はこの人ほど割り切れない。一生地元に戻らないと言えない。こんなに東京に憧れて地元を飛び出し、東京で好き勝手遊んでいるくせに、地元の「ちゃんとした人生(結婚、出産、育児、家を買う、親戚づきあいなど)」を歩んでる友達と会うと、かなりビビってしまう。地元より東京の方が上だと本気で思って東京に来たくせに、結婚して出産して家を買った友達と私の人生を比べると、「全然私の方が”下”じゃん…!?!」といやでも思い知らされる。

人生に上下とかないよっ!みたいな言説は本当にどうでもよくて、実際問題、他人と私は違うので、比べるとそこに違いがあって、客観的に見てどっちの方がライフステージを着々と進んでいるかということくらい普通にわかる。私は人と比べて人生が何周も遅いのだ。大学受験でも新卒就活でも東京に行けなかった人間が、社会人何年目かに東京に行こうとするなんて(しかも別に転勤とか結婚とかでなく、自力で行った)、普通に考えて遅すぎる。同級生はぼちぼち結婚とかして、自分の住まいを落ち着け始める頃に、私は、住んだこともない場所(東京)に引っ越そうとしていて、しかも引っ越してすぐに仕事で大きな挫折をして、東京に来てもなお東京に拒絶された感じで絶望していた。

人生って上手くいかん。私は普通の人より人生の歩み方が下手である…。

今は30歳が近づいてきて、数年前に比べると「人と私の人生は違う」ってことを実感をもって思えるようになってきて、自分の人生が他人と比べて周回遅れであることを、諦めも含めて受け入れられ始めた部分もある。それでも全然受け入れられてないこともたくさんあるし、他人に自分の考えや過去の経歴を話すとき、恥ずかしいから嘘を話すこともたくさんあるけど。今後、友達の人生はどんどん私と共通点がなくなっていくんだと思うと、しんどいなあと思うことはたくさんあるが、そもそも力みすぎっていうか、所詮みんな他人なんだよなあっていう、あきらめも必要なお年頃になってきてるなあと思います。

 

12 若手俳優の町を捨て埼玉と和解した女

地元が本州ですらない私は、埼玉の人のこういう感覚が本気でわからない。埼玉と千葉と神奈川なんてほぼ東京じゃんか!!!笑 なんなら私は栃木とか静岡まではほぼ東京だと思っていた。電車で東京に行ける範囲なら東京です。

私はこの方のいう

仕事も結構楽しいし、たぶん向いているんだと思う。私は、ここでのこの暮らしを、ようやく一人前になれたここでの仕事を、全て捨てて東京には行けない。

という感覚に共感できるところが大いにある。この同人誌は、テーマの特性上「オタ活と東京」が話の中心になっていますけど、実際問題、大人になってからの「私と東京」を語る上で、メインとなるのは仕事なんじゃないかなと思います。東京での仕事がめちゃくちゃうまくいっていて地方に帰りたい人ってあんまり見ないし、仕事や職場にどの程度「自分の居場所があると思うか」が、そのまんま「東京にいたいと思うか」に繋がっているのではないかと思う。

上京後の数年間、仕事で居場所がなかなか見つからず、でも東京にいたかった私は本気でつらかった。ここに私の居場所はないと毎日のように突きつけられて、それでもここに居たいと思ってる私は本当になんなんだろうといつも思っていた。地元は嫌いだけど、地元に帰ったら少なくとも家族がいて、私の居場所は確実に1つそこにあるとわかっていた。東京には、仕事はぎりぎりあるけど私がいなくなっても普通に仕事はまわるし、私が死んで悲しむ人はいない。

この方が埼玉と和解できたのは仕事が成長させてくれたからで、職場が自分の居場所のひとつになり、自己肯定感が芽生えたからだと思う。どれだけオタ活が楽しくても、孤独を深めたら人はそこでは生きていけないように思う。社会と自分がつながっているという実感、それが住む場所と密接に関わっていると思うし、結局、住む場所に対するコンプレックスって、「今の自分の人生を肯定できるか」って問題とかなり近い話だと思うのであった。

 

13 CLAMPで東京タワーに夢見た女

なんとなく、仙台で金なくしたひとにお金を貸した側の人のエピソードが頭をよぎった…けど、違う人かもしれない。

東京出身の人が、地方出身者に対して

何か根本的なところで絶対に勝てないんだろうなあと思ってしまう。もう、完全に最初から、負け戦なのだ。

と思うことがあるという事実について、私は何もコメントすることができない… 全然わからないので…笑 もちろんこれを書いた方も前段でかなり「文句言われるのは重々承知」的なことを書いているので、まあ、立場も変われば意見も変わるよなあということで。私に地方出身の気持ちしかわからないのと一緒で、東京出身の人には東京出身の気持ちしかわからないのは当然。

でもひとつだけ共感できることがあって、私が地元をとにかく出たかった理由の1つは「もう友達が1人もいなかったから」だった。学生時代に仲が良かった友達はみんなそれぞれの地元に帰るか、地方転勤するか、大阪か東京で働いていて、私の働いていた地域に友達が全然いなかったのだ。仕事の同僚は年上の人ばかりで(同期がいなかった)友達って感じとは違ったし、となると休日に遊ぶ人が本当におらず、ある3連休に予定がひとつも入らなかったとき、「孤独すぎる」と親の前で泣いたことがある。いい年して意味不明な理由で泣き出した娘を見て相当ビビったと思うけど、私の母親はそのとき「家族と住んでるのに?」と言いつつ「でもわかる、家族がいてもさあ、他人と関わってないと人って孤独なんだよね」と本質的なことを言って慰めてくれた。そういうことか、と目からうろこの気持ちだった。実家にいて仕事もあって、何がこんなに私の孤独感を増幅させているのかわからなかったけど、家族にしか埋められない心の隙間もあれば、他人にしか埋められない隙間もあるとそのとき知った。

実際、東京に来てから、あの3連休のときに感じたようなどうしようもない孤独感を感じる機会は激減した。連休に予定がなくても、「予定を入れようと思えば入れられる」のと、「入れようと思っても入れられない」のでは全然違う。私が東京にいたいと思う理由の1つは、地元よりも東京の方が友達が多い、という、身も蓋もない理由である。私の友達が全員私の地元に引っ越すなら、私も引っ越すかもしれない。

まあコロナになってからはほぼ誰とも会ってないし、なんならオンライン飲みで地元の子や遠く離れたとこに住んでる子とも話すようになったり、またいろいろ変わってるんだけど。コロナになる前は「わざわざ遠くに住んでる友達とビデオ通話」なんて、海外に住んでる友達くらいしか考えられなかった。

私はこのエントリ内ですでに地元が嫌いって話を10回くらいしてるけど、でも私の親戚はほぼ全員地元にいるので、私にとって特別な街なのかな…と思わ…なくもない。まだわかんないです。

 

14 山陰の港町で光を探す女

でも今は、1人で東京へ飛び出していけなかった自分を見つめていたい。ただただ見つめて、東京など関係ないと思えるまで、過去の自分を突っ切りたい。

泣いちゃう。

kuriage-start.hatenablog.com

 私はこのエントリがすっごい好きでびっくりするくらい読み返している。多分すごく励まされた気がしたからだと思う。地方出身でそんな自分が嫌で、どうしても東京に行きたくてでも東京に行けなくて…という、ほぼ同じような経験をしたことがある私は「どんなにいやなことしかなくてもまずは働いて自分を取り戻さなくてはいけない」という意思にしびれたのだった。

私も挫折して地元で働き始めたとき、毎日死ぬほどいやだったけど、何年か働いて、この方が言っているのとまさに同じで、”東京への強烈な気持ちはぬるく溶けていった”のだった。いろいろあってその後東京に行ったけど、行くかどうかかなり迷った。迷った理由は「別にこのままでも不都合はない」と思ったからだったのを覚えている。そう思い始めている自分にびっくりした。

人生は続くし、時は経つし。そうこうしてるうちに、周りの環境も自分の気持ちもどんどん変わる。20歳くらいのとき私の前で「もう地元戻れないわ私〜」とイキっていた友達、今一番地元帰りたがってる。20代って本当にめまぐるしくいろんなことが変わって過ぎ去っていくから、「頑張れなかった」と思うことも、通り道でしかない、よね。

 

 

 

おわり。

私は地元のことも東京のことも憎いので、自分語りがしたいだけの呪詛レビューになってしまった。地元にいたとき「ここには私の居場所はない!」と思って上京したものの、東京に来たら来たで別に居場所はなかったので、ただ単に私はこの世に居場所がないということに気づいたのでした。

コロナになって余計にいろいろ考える。「ねえ、東京いる意味なくない?早く地元帰ろうや」と言ってくる友人もいれば、「家いる時間増えたし東京でマンション買おっかな〜★」とか言ってる友人もいる。私は友人たちのように明確にどうなりたいかがまだわからない。来年に延期されてしまった東京オリンピックまで、果たして私は東京にいるのか、まったくもってわからない。社会人になってからずっと、1年後の自分がどうなっているのかわからない不安感と共に生きていて、でもそれって言うなれば無計画ってことなので、このままなんとなく生きていくの、めっちゃ怖いなと思っている。

けど、もう少しだけ東京にいたいかな…となんとなく思う。理由ははっきりとはよくわからない。楽しいけど、つらいことも死ぬほどある。人生で一番病んだのは東京に来てからだった。結局私にとって「地元か東京か」っていうのは、「私はどうしたら自分の人生を肯定できる?」っていう果てしない問いみたいなものだ。がんばるしかない。

 

 

けど本当に東京オリンピック、来年やるのかな?笑

つくづく東京とオリンピックって相性悪いすよね。1940のときも戦争っていう「どの国が持ち回りだったとしても中止になったはず」の理由で白紙になり、2020は疫病でまーーーたもめている。さすがに組織委員の人かわいそうだなって思いながら動向を見つめています。東京オリンピックがたとえなくなったとしても、あると思ってたからなんだかんだ2020年7月まで東京にいることができましたので、今日は節目の日ということで。

 

 

昔書いた『悪友DX 美意識』の感想はこちら

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ツイステイベント『ゴースト・マリッジ ~運命のプロポーズ〜』楽しかったね

 

ばーっと感想。

 

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マジで人望がないイデア

イデアくんが珍しく騒動の中心になったと思ったら、誰もイデアを助ける気がなくて笑ってしまった。ヴィル様の「普段は人を避けておいて、困ったときだけ頼るなんてムシがよすぎるでしょう」ってセリフ、正論すぎんだよな。いつも正論しか言わないヴィル様だいすき。

最近思ってるんだけど、ナイトレイヴンカレッジの生徒みんな、良くも悪くもあんまり他人に興味がないのが良いところだよなーって思います。特に他寮の生徒に対する興味のなさ、ウケる。「あんまり」ないのがポイントで、お互いを認識はしてるけど、強く興味をもったり強く嫌ったりせず、なんか全員ほどほどに付き合ってる感がおもしろい。なのでこういう、全寮巻き込み型イベントのときは学園長が無理やりな理屈をこねてみんなをイベントに参加させようとしてるよね。

私はイデアのことをルックスだけは美青年なんじゃないかなーと思ったりもするんですけど(不健康なルックスに枢やな先生の美意識を感じる…!)、喋り方がダメすぎるのであった。

 

夢の180cm以上選抜

こういう方法で各寮からキャラクラーが選抜されていくの、いいよねえ。リーチ兄弟が2人とも190cmあるっていうのめちゃくちゃときめいてるんだけど、それについてのリドル君の「身長さえ高ければフロイドのようにふざけた奴でもいいというのか?」って悪口、直球すぎんだろ。それに対するフロイドの意地悪返し「あれっ?金魚ちゃんどこいった?」もマジで性格が悪くて笑いました。

こんなときもリドルに対して「身長なんて個性の1つだよ」って甘いトレイくん…

ヴィルとレオナはお互いにずっと悪口を言ってて良いコンビですねえ。付き合い長そう。私はずっとレオナが20歳という設定に謎を持っていて、要は2留してんの?という疑問がずっとあるわけなんですが(ダブってるのは公式で明言されてますけど、1留なら19歳のはず)…その点ヴィルは18歳なので、順当にいくとヴィルが1年生だったときレオナが3年生だった可能性があるわけで、いつからこんなにタメ口バチバチライバルな王子様と女王様みたいな関係になったのか、常々疑問に思っています。かわいいんだけどさ。レオナが185cmの王子様、ヴィルが183cmのモデルということで、並んでると相当派手で目立つだろうなーって思う。

 

男子高校生たちの恋愛観が見えてかわいい

一部、とんでもないハイスペ男たちの集団なので結構忘れがちだが、ナイトレイヴンカレッジの生徒たちって「全寮制の男子校に通ってるティーンエイジャー」なんですよね…笑 普通の男の子っぽい側面がちょっと見えたのも楽しかった。妖しくダークな枢やなワールドから無理やりディズニーの全年齢な世界観に引きずりおろされるみたいな感覚、あるよね。笑

トレイくん、「よろしく、お姫様」ってセリフをいきなり言える時点でどう考えてもリア恋枠だと思うんですけど、お姫様を口説き慣れてないっていう等身大の高校3年生、かわいいなあ!ビンタされてキレ散らかす他の子たちと違って「やっぱダメかーー」って笑ってるのトレイくんすぎる。優しすぎるんだお前は。ケーキ屋の息子っていう普通すぎる家の子なのが逆にいい。

ここでも「俺らの中で唯一本物の王子様なのに…」って、レオナが”王子様”として扱われているの好きでした。

ジャックくんの恋愛観も真面目でよい。

あとリーチ兄弟には人の心がないことを再確認。

一番大活躍だったエースの恋愛観素晴らしかったですね!まともすぎる。ディズニーが長いこと「王子様と結婚」=「ハッピーエンドの記号」として扱っていた歴史を知っているので、なおのことヴィランズ側のエースが「まず『王子様』を結婚相手の必須条件にすんな」って言うのはパンチ効いててにやにやしました。

 

次章主人公のポムフィオーレたちのキャラがちょっと見えた

ヴィルは今までのイベントストーリーでも結構出てきていたものの、エペルとルークはほぼどんなキャラかわからないままここまで来ていたので(私が2人のSR以上をあまり持っていないのもあると思う)、今回のストーリーでちょっとわかって面白かった。特にルーク、あんたそんなキャラやったのね…!と思いました。いや別にイメージと違うことはないはないんだけど、ちゃんとこういうときに他の生徒のために動けるほうなんやね、という…。縦読みポエムくそ笑った。あと彼の人格を形成する要素が「狩人」なのが結構はっきりしました。これでポムフィオーレの役回りは、ヴィルが女王、エペルが白雪姫、ルークが狩人なのかなってことがややはっきりしてきたわけですが…。でも他寮を見ても、オマージュ元の作品のキャラクターが必ずしも1人のツイステキャラに割り振られているわけでもないし(私はリーチ兄弟のビジュアル面でのオマージュ元はアースラの手下のウツボ双子だとは思ってるけど、2人の性格はアリエル要素が含まれてると思う)、元作品において狩人なんて大した役回りでもなかったと思うので、ルークはなんでこんなにヴィルのことを好きなのか(ただ単に美しいから気に入ってるだけなの??謎)とかも、5章でわかるといいなーと思います。

私はルークSR式典服とレオナSR実験服のストーリーを最近読み、ルークって多分イデア以上に他寮の生徒から好かれてなさそうってびんびんに感じてしまってドキドキしている…笑 て言うかこの人どう見ても18歳と思えん。35歳くらいに見える。

エペル、マジフト部って時点で中身は体育会系なんだろうなと想像してたけど、案の定そうでした。笑 姫に見えるよねー。ジャックみたいな筋肉男子とエペルみたいな姫系男子が仲良くしてるの見るとほっこりしちゃう。

 

ハーツラビュルの友情かわいい

ハーツラビュルは一番人数が多いこともありわちゃわちゃ感がかわいい。リドルって他寮の3年生のことはちゃんと「○○先輩」って呼ぶんだね。トレイは幼馴染だからともかく、よく考えたらなんでケイトのことも呼び捨てなん?って思いました。笑

ていうか、ケイトが優しいんだよな。

ケイトの「オレ、リドルくんが最初にキレたに購買のパン1つ♩」やら「……そんなのあったね〜!?」やらにいちいち優しさを感じてしまいます。年下寮長を煙たがるでもなく、邪険にするでもなく、「リドルくんいつも一生懸命で偉いね♩」みたいな軽やかな姿勢でいれるの本当に好きだなあと思う。

デュースのヤンキー口調が今回も見え見えで良きでした。

 

 

5章楽しみー。

でもハーツラビュルピックアップ召喚にどきどき。トレイとケイトのこと好きなのにあんまりカード揃ってないから、今からどきどきしている…。

 

 

ということで、今回のイベスト終了時点での各キャラクターに対するコメントなど(こないだ4章終わった時点でも書いたからあんまり変わってない子もいるけど)。

 

リドル:今回結構活躍だったね!育ちのいい男の子なんだなーって改めて思った。両親不仲なのに愛とは何かをきちんとわかってるところが意外だった。健気でえらい。先日リドルSR実験服のストーリーを読んだんですけど、トレイくんとの関係が不思議すぎます。

エース:将来良い男に育つと確信。イベントSSR、リドルとのデュオ魔法も新ボイスで!

デュース:基本おろおろしているデュースが元ヤンで母親思いっていう設定、日に日に好きになる。笑 今回のイベストでも「そんなことになったら母さんが泣く」って、基本、”お母さんを喜ばせたい”が行動の原動力になってんのかわいいなあ。最近デュースSR式典服のストーリー読んだけど、いいねー!元ヤン!!って感じでした。笑 最近育ててる。

トレイ:元々リア恋の人だと思ってたけど、今回マジでこのひとリア恋だなって思った。笑 優しいっていうか、甘やかしがちなんだよ、リドルを。。今回、ゴーストのお姫様を周りの家臣ゴーストたちが甘やかしてダメにしてるっていうくだりで「耳が痛いな…」って、ほじくり返されてんのかわいかった、1章また読み返そうかしら。リドルSR実験服でのリドルとトレイの関係が謎すぎて、ケイトくんに「ちょっとちょっと!なにその訳あり感!」って突っ込まれてんの笑った。いやケイトとエーデュースが間にいるからなんとか爽やか等身大ハイスクールボーイズな寮に見えてるけど、トレイとリドルだけしかおらんかったら、まあまあスカラビアレベルで濃度濃すぎってなりそう。私はトレイとリドルのような、「別に恋愛関係ではないけど、なんとなく関係性が”彼氏”と”彼女”に割り振られてる男の子同士」にボーイズビッグエモーションを感じてしまうので、どきどきします。

ケイト:リドルSR実験服で、仲間に入れてよ〜ってすねるけーくんかわいい。「リドルのせいでトレイが風邪ひいたのになぜかトレイがリドルに謝っている」という謎謎謎な関係をけーくんが軽やかに突っ込んでくれてとても助かりました。私は意味不明すぎてドキドキオロオロすることしかできなかったので…。仲間外れにされるの嫌いそうだよなあって思う。今回のゴーストちゃんに対しても「自信アリアリだもん♩」って軽いノリで向かっていくのよかったですね。あと最近リリアSR式典服のストーリーも読んだんですけど、自分とリリアとカリムのことを指して「この学園の三大温和ボーイじゃん」って言ってるのめっちゃ好きだった。自覚あるのね。笑

レオナ:いっつも一番やりたくなさそうなこというのに、フェアリーガラに引き続きまたしても筆頭で参加してくれる王子様。笑 レオナSR実験服読んだけど、このひと意外と面倒見いいほうだよなーって思います。俺様で王子様でけだるげで女に優しくて意外と目下のものへの面倒見がいいってお前、見たことないけど絶対「おもしれー女」ってどこかの世界で言ったことあるやろ(限りなく近い言葉を既に本編で言っている)。

ラギー:最近ジャックSSRを読みまして、ラギーくんのサバサバした性格を改めて好きだなって思いました。どういう経緯でレオナの側近になったのか本当に気になる!!!後輩だけでなく同級生のことも「○○くん」って呼ぶとこかわいいですよね。育ちが悪いってのと良いギャップ。

ジャックSSRが出たのでストーリー読んだけど、ほんとにお前はいいやつだな…。2章以降、寮の中でどういうふうに立ち振る舞ってんのか気になってたから、こういうふうに先輩に尽くしてるのねって思った。あと今回のイベストとか、デュースSR式典服とかで、他寮の1年生たちと仲良くしてるっぽいの見ると楽しい。

アズール:今回のイベストの中だと「ジェイドだったら笑って見ているに決まっていますよ」ってアズールのセリフがダントツで好きでした。4章でジェイドに言われたい放題だったアズールのストレートな嫌味、最高です。隙あらば笑顔でアズールの悪口をねじこんでくるでおなじみのジェイドのことが私は大好きなんですけど、アズールもちゃんと悪口言っててウケる。あとお姫様口説くの下手だな。アズールが恋するとこ、見てみたい。

ジェイド:ルークにつけられてるあだ名がジェイドは「ムシュー・計画犯」でフロイドは「ムシュー・愉快犯」なの、センスありすぎると思った。ジェイドには本当に人の心がねえな。フロイドと2人で普段どんな話してるのか教えてほしすぎる。

フロイド:フロイドにも人の心はないんだけど、ジェイドに比べると「快か不快かで動いてる」のがわかるだけましかなあと思うようになってきた。最初はジェイドのほうが断然まともだと思っていたのに…笑 ジャックに「なに〜ウニちゃん語るじゃ〜ん」っていうフロイドくんの恋愛観は果たしてどんなもんなんでしょうか。ジャミルとあんなことがあったカリムのこと、私はかなりフロイドに面倒みてほしいと思ってるんだけど、はてさて…

カリム:リドルとアズールと3人で勉強しててびっくりした!!!笑 全員クラス違うのに、そしてリドルとアズールにはなんのメリットもなさそうなのに… 一体何があったらあの2人がカリムに勉強を教える会なんでものが発生するんや…カリムが悪意0で開催したとしか思えん…。最近カリムSR実験服とジャミルSR式典服を読みまして、4章後に読むとしんどいものがありますね…。カリムの「だってオレは、お前の作ったメシしか食わねーって約束だからな!」というセリフ、重すぎる。ジャミルのことをマジで全面的に信頼してるんだなあってわかるから。幼い頃から食べるものに毒を盛られまくっていたカリムが、基本あんまりジャミルの言うことを聞かないカリムが、「ジャミルの作ったものしか食べない」って約束だけは律儀に守ってるの、私は愛だと思う。まあ、そういう「人をすぐに信じすぎる」とこすらジャミルには重荷っていう、なんていうか…言葉は正しくないけど、究極の片想いってかんじだな。そして普通は好きな方が立場が弱いはずなのに、この2人はどう転んでもカリムの方が立場が上っていうのがしんどさしかないのであった。あとカリムSR実験服見たんだけど、もしかしてカリムってあんまり友達…いない……??てかカリムは友達だと思ってるけど相手は友達だと思ってないパターン…結構…ある…??(つら!!)なまじおぼっちゃまなだけに、「カリムと仲良くしてると金銭面でいいことがある」って利用されてる(ラギーがそうだった)風なすれすれの描写があって緊張した。でも思うとこのスーパーお人好しの大金持ちくん、そういうふうに利用される可能性ありすぎる。やっぱダメだ〜ジャミル…そばにいてあげてよ〜涙

ジャミルジャミルはカリムに人生17年間を丸ごと奪われてるけど、一方でカリムの命を握ってるのもジャミルっていう、なんとも複雑な関係性だなーって思います。ジャミル、カリムに自分のいないとこで死んで欲しいって思ったこと何回もありそう。私はジャミルがちゃんと等身大の17歳の男の子なとこがかなり好きで、なのにカリムの化粧までしてあげてるなんて、なんかすごいなあって思う。この2人は良くも悪くも、お互いの存在がないと自分という存在が成立しない、っていう人生になっちゃってるなあと思うし、どっちも望んでないのに、自分の命が相手の命に委ねられちゃってるのかわいそうだ。SAWのゲームかよ…(どういう例え?)あ〜早く5章のサポート役でがんばるジャミルくんを見せてください。私の情緒は乱れまくりです。幸せにおなり…

ヴィル:今回もヴィルさまの冷静なツッコミが冴えてました。「アンタたち以外は動けないって言ってるでしょ」www ヴィルさま、いつも大体怒ってるけど、怒ってる顔も美しくて好き。そして寮服姿を本編でまだあまり見ていない気がするんですけど、本当に女王様って感じの気迫のある美しいビジュアルでとても好きなので5章でたくさん見られるといいなー!それにしてもモデルだけでなく俳優業もやっているなんて最高じゃないですか。

エペル:今回ようやくこんなに長く喋ってるところを見れました。そういう子なのね!ヴィルとの仲が微妙そうなのも気になるんですけど、「僕たち1年生だけでもやれるってとこ見せてやろう!」ってセリフが妙に印象的で、よく考えたら1年生ってエペル含めて5人しかいないんだね。で、セベクがああなので、エーデュースやジャックと今後絡むことも増えそう。わくわく。

ルーク:今回結構印象変わったかも!でも本当に18歳には思えん。呼吸するように愛の言葉(多分なんの心もこもってない)をささやくっていうなかなかの問題児だと思いますが、ジャックSR実験服で「いつも話の通じねえ意味不明野郎」ってどストレート悪口言われてて笑った。ほんとにその通り過ぎる。今のところ一番謎な人でもあるんだけど、あのヴィルさまの右腕なので何か良いところがあるのかもしれない。わからん…5章よろしくお願いします。

イデア:オチ要員だったね。笑 183cmもあるし、黙ってたら本当かっこいいのにな…という夢が捨てきれずにいる。しゃべらないでくれ。

オルト:今回の件で、オルトは普通に全校生徒に認識されてると言うことがはっきり判明しました(いや…なんか…本当に学園の生徒なのかどうか微妙な感じじゃないですか…)

マレウス:なかなか本編にもイベストに出てきてくれないけど、よく考えたらこれこそ「ナチュラルにみんなの集まりに呼ばれない」っていうマレウスのキャラ設定なんだなー!笑

リリア:学園の三大温和ボーイズらしいよ。笑 

シルバー:ほんとにまだよくわからん。

セベク:なんのストーリーに出てきても「若様!!」とでかい声で叫んでいる男。もっと他の話はないんかい。

 

 

思ってたより長くなってしまった。

おしまいです。

 

 

4章の感想はこちら 

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2020夏のiHerb購入品(食べもの多め)

1年ぶりとかのアイハーブです。いくぞー!

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最近、食生活の改善をはかっているので、今まであんまり買ったことのない食品系にトライしてみました。

 

 

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California Gold Nutrition, ダークチョコレートホエイタンパク質アイソレート、908 g(2 lbs)

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食生活を改善しよーといろんな人のブログを読んでると、みんなタンパク質の話をしている。筋トレしてる人もみんなタンパク質の話をしている。

ということでプロテインを飲む生活にしてみたくて、ざーっと調べて、なんか初心者でも飲みやすそうだったこれを買ってみた。水で割ってみたら別においしくなくていきなり挫折したんだけど笑、牛乳とか豆乳とかで割ったら変わるかも?明日トライしてみます。

 

Nature's Plus, シェイカカップ、16 oz

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本当に人生初のプロテインだったので、シェイカーを買ってみた。というか、プロテインについて調べているときにどこにも「シェイカーを買いましょう」的な文言がなくて、当たり前すぎて書いてないのか、それともシェイカーがなくてもプロテインって別に飲めるもんなのか、どっち!?ってなりました。どっちなんですか?笑

 

 

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ThinkThin, ハイプロテインバー、ブラウニークランチ、5本、各60 g(2.1 oz) 

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ThinkThin, 高タンパク プロテインバー、チョコレートファッジ、5本、各60g(2.1oz)

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プロテインバーにもずっと興味があって、いったんコンビニに売ってるやつとかいくつか食べてみてからアイハーブのやつも買ってみました。とはいえプロテインバーって1つに20本とか入ってるのばっかで、まずかったらどーすんだよ!?と思っていたら、5本セットのものがあったので2つほど買ってみました。どっちもふつうにおいしい。カロリーメイトのチョコ味みたいな雰囲気。

仕事中の、「今がっつりごはんを食べたら確実に午後のパフォーマンスがおちてしまうが、おなかがすいていることが気になって集中できない…!」みたいなときにかじっています。

あと、深夜に甘いもの食べたくなったときの間食にすることもある。

 

Just The Cheese, 熟成チーズバー、12本、22g(0.8オンス)

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甘くないプロテインバーってないのかな?と思って探してたらこれが出てきた。プロテインバーではないです、でもタンパク質8g。しょっぱい系の間食がしたいときにいいかなと思って買ってみました。

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12個も入ってる。

 

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なんかこんな感じで2枚になってます。

味は、ほんとジャストチーズの名のとおり、チーズの味しかしません。チーズフォンデュとかチーズタッカルビのとろけたチーズが終盤こげてきて固まるじゃん、あの部分をこそげ落としたみたいな感じ(例え下手すぎ)。チーズがめっちゃ好きな人にはいいと思うけど、私はこういうガリガリのチーズそこまで好きじゃなかったっぽい。ふつうにおいしく食べられるけど、リピはないかも。

 

 

Kettle Foods, ポテトチップス、ハニーディジョン、 5 oz (141 g)

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食生活の改善どこいった?って感じですけど、世のアイハーブおすすめ品ブログを読むと高確率で出てくるので気になっており、買ってみました。食感は堅めで、味もあまじょっぱくておいしい!!…んだけど、途中で、「なんかこれお好み焼きとかたこ焼きのスナック菓子の味に似てない?」という謎の気づきをしてしまった。

※イメージ

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そう思うとそうにしか感じられなくなり、幸か不幸か、ハマらずにすみました。笑

 

 

Maxim Hygiene Products, マキシムハイジーンプロダクツ, オーガニック・コットン 丸型、80枚

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前も買ったことがあるコットン。金額調整で買った気がする。まあ、たくさんあっても困るもんでもないから…

最近は拭き取り化粧水なんかにも使ってる。

 

TheraBreath, フレッシュブレスウォッシュリンス、マイルドミントフレーバー、3 fl oz (88.7 ml)

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これもアイハーブおすすめ品ブログで本当によく見るのですが、味がまずすぎて使えなかったらどうしようと思ってミニサイズを購入。結果、むりじゃなかった!たしかに口の中スッキリします。外出前とかにうがいしてる。本商品を買うかは検討。

 

 

5月くらいから食生活を前より意識するようになって、全体的に食べる量を減らしたり、夜ごはんの炭水化物を控えたりとこまごまトライしているのですが、ケンタッキーからレッドホットチキンが出てしまったため私の安定した食生活は破壊されました。

私はKFCのレッドホットチキンが異常に好きで、マジで週5くらいで食べてるので、レッドホットの夏がきて嬉しいけど、いっそのこと早く終わってほしさすらある。この世にあると永遠に食べてしまうから…

ジャンクフードを人より好きなのは自覚していますし、あんまりにも控えていると「好きなものも食べずに生きる人生になんの意味が?」とか思ってしまいがちなので、ジャンクフードを食べても前後で調整しながら、ブクブク太らないように気をつけようと思います。

 

私の紹介コードはASB1914です、よかったら〜!

 

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https://twitter.com/aonticxx

 

 

 

エチュードハウスのメイクスポンジが可愛すぎる

みんなー!メイクスポンジは好きかーーっ!!

 

私は大好きーーーーー!!!!!

 

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先日、ETUDE HOUSEの店舗にふらりと立ち寄ったらとんでもなく可愛いメイクスポンジのコーナーがあったのでご報告。その名も「Puff Factory」ですって。

お菓子屋さんみたいな店頭什器にレインボーのメイクスポンジたち…立ち止まらずにはおれんだろ!

なんとも気が利いてるのが「ドロップ型」「フラット型」「ウエッジ型」と、3つのスポンジ形が用意されていることなんです。これで大体どんな形のスポンジが好きって人も買える!

 

しかもさらにさらに可愛いのが、ただ店頭什器が可愛いだけじゃなく…スポンジの入れ物が卵の入れ物の形なんです!!

 

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可愛すぎるーーーーー!!!!!

 

韓国コスメってこういうところが本当にすごいと思います。「直感的に可愛いと思うプロダクトデザイン」を開発するセンスが凄すぎる。なんかさ、企画とか開発とかの仕事をしてるとつい「商品のストーリー」とかをあーだこーだこねくり回して考えがちじゃないですか?「スポンジ入れを作ろう」となっても、スポンジの本来の用途は…とか、女性がスポンジに求める機能は…とか、戦略に一貫性を持たせようとしすぎて、無難なものに落ち着きがち。

それを、「卵の容器に入ってたら可愛くない?」というアイデアにひとっとびできて、しかもそれにチーム全員が賛同して商品化できる、っていうのが本当にすごいと思うんです。韓国コスメって、パッケージのデザインだけじゃなくて、「形」からして個性的で変わってて可愛いものが多いですけど、今回はそれをしみじみ感じました。

スポンジが卵の入れ物に入ってるとか、理由とかわかんなくても直感的に可愛すぎません!?!?!気付いたら買ってた。

 

今までスポンジはリアルテクニクスとエコツールズを使ってきていて、私にはフラットな面があるほうが塗りやすいということがわかっていたので、「フラット型」を4つ買いました。

 

手持ちのスポンジと並べてみた画像がこちら。

 

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左から2番目がETUDE HOUSEのやつ。大きさも見た目もリアルテクニクスと同じくらいです。

硬さはこの中だと一番柔らかいです。ふにふに。ただ、使ってみた感じ、ファンデが染み込みすぎるということはなかったし、リアテクと同じように使えましたよーー!!

 

しかも1個250円!おかいどく!なのに4個入りだと750円!!あれま!!

卵パックは2個入りからありました。

HAPPY!!!

 

この「PUFF FACTORY」、いつから店舗にあるんですか?と聞いてみたところ、すべての店舗にあるわけではなく、最近新しくできた店舗や、リニューアルした店舗にのみ、この可愛い什器がセットしてあるとのこと。スポンジ自体は単品でどこの店舗にもある、みたいなことをおっしゃってました。

 

もう一生コスメは買わないと思っていたのに、「そういえば家にラメがなかったな」と思ってグリッターコーナーを見ていたら、案内してくれた店員さんの目元がキラッキラで可愛すぎて「お姉さんがいま付けているのは何ですか?」と聞いたところ、シングルアイシャドウPK006だと教えてもらいました。気付いたら買ってました。

けどグリッターも買っちゃった。

 

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写真左の「ルックアット マイジュエルアイズ PK006(580円)」、ベースはブラウン(中間色っぽい)なんですけど、チラチラの青ラメがぎっしりですごく可愛いんです!店員さんのアイメイクが上手かったから可愛く見えたのかなあとも思ったけど、実際に今日自分でメイクしてみたら、目の彫りが深くなって見える上に、青ラメがちらちらきらきらで本当に本当にかわいい!1日中自分の顔見てました。在宅勤務のいいところはどれだけ自分の顔を見てても怒られないことですね。

写真右の「ミラーホリック リキッドアイズ PK003(1,250円)」はですね…、韓国のこういうグリッターに関しては以前、periperaの似たようなアイテムを持っていたことがあるのですが…

lipscosme.com

なんか当時の私は⭐️4とかつけてますけど、思い起こすと、つけた瞬間は可愛いけど時間が経つと固まってゴミに見えるという大問題のあるグリッターでした。実際、これをつけていた日に会社の人に「目に何かついてるよ」と言われたことがあり、多分目ヤニだと思われてた説ある。ラメですと当時の私は言えなかった…

という苦い思い出があるのですが、エチュードのこちらは見た目のラメラメもさることながら、時間が経っても固まらないというすんばらしいグリッターでした!今日はこのグリッターを下瞼に塗りまくりましたけど、涙袋がきらきらでとてもとても可愛かったです。最高!

 

謎のスウォッチ画像も撮ってみたので一応載せておきます。なんの参考にもならーん!!

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グリッターは公式Instagramがあったので貼っておきます。8色展開で、私が買ったPK003はピンクベースのもの。白ベースと悩んだけど、ナチュラルに肌になじんで多色ラメがきらきらして可愛いので大正解でした!!

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時節柄、まだまだ肌に直接タッチアップが難しかったり、いろいろありますけど、えいやっで買ったもの全部大成功だったので久々にお買い物記録なんて書いちゃいました。

エチュードハウスはいつなんどきも可愛いものしかなくて素晴らしい。ピンク中心だけど甘カワじゃなくて、個性的なガーリーさが大爆発してるとこがずっとずっと大好きです。

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ブログに書きたいネタが死ぬほど溜まっているのでちまちまと放出していきたいです。それではまた!

 

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『ロケットマン』と考える、誰からも愛されない自分を受容する難しさ

ロケットマン|サカキシンイチロウ|note

 

ロケットマン』がAmazonプライムに入ったと聞いて、改めてもう一度観てみたらやっぱり好きな映画だなあと思ったので、公開当時何度も映画館に通っていたときに途中まで書いていた(そして力尽きた)下書きを書き上げてみることにしました。

 

 

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ロケットマン』を初めて観たとき、しまったこれ友達と観るんじゃなかった、と思った。どんな感想も陳腐になると思って、帰り道うまく喋れなかった。思ったことも感じたこともたくさんあったけど、口にした瞬間から全部映画を矮小化してしまう気がしてこわかった。これが「表現」なんだな~と思った。言語以外の方法で、人の心を動かすってこういうことなんだなあと。

 


『ロケットマン』本予告

 

 

華やかなミュージカル映画なのに、観ている間私はずっとつらかった。同じ監督が類似のテーマで描いた『ボヘミアン・ラプソディ』と、似てるとこもたくさんあったと感じたけど、それよりはるかにつらかった。エルトン・ジョンのこと1ミリも知らなかったし、曲もひとつも聞いたことなかったけど、私はこれをあと何回か観ないといけないと思った。感想が思いつかない。何から話せばいいのかわからない。すごく良い映画だと思ったし、エルトン・ジョンの音楽も好きだと思った、けど、1回目鑑賞後はどうしても言葉が出てこなくて、というか、自分の持ちうる言葉で切り取って小さくまとめてはいけない気がして、しばらく胸でじくじくさせていた。

 

私がこの映画がとにかくつらかったのは、誰からも愛されないという「孤独」だけを描いていたのではなく、「誰からも愛されない状態で、自分を大切にして健康的に生きることは、本当に本当に難しい」というところをえぐるように描いていたからだ。そして、それは私自身に思い当たるところもあって、だからこそつらかった。

 

エルトン・ジョンの半生は、まず両親から全然愛されていないというところから始まる。虐待や暴力はないが、「マジで子供に無関心」という、幼いレジーの心をじわじわと締め付けるシーンが何度も何度もあって、よくここまで描けるなと思うほどキツかった。多分子供のときは気づかなかっただろう、あんな幼い子供が、王立音楽院に通わせてもらってる子供が、自分は親に愛されてないって気づくまで、そしてその状態を「自分は悲しいと思ってる」って自覚するまで、どれだけ傷ついてきただろうと想像する。子供はそんなことわかんないし、主張もできないし、だからこそ庇護下に置かなきゃいけないのに、現実として親に向いてない人というのはいる。

 

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ブルネットで大柄な美人お母さん。女優さんの元のルックスと全然違うらしい

 

さらにいうとエルトンは恋人からもまったく愛されていない日々が続く。ただでさえゲイであることと向き合うのに苦労している彼が、初めて自分を受け入れてくれた人(実際にエルトンはジョン・リードが初体験の相手だったらしい)から全然大事にされていないことを突きつけられ続けるシーンは本当につらい。

 

そして、観てるこっちがわかるのは、エルトンは親に対しても恋人に対しても、何度も「試し行動」をとっていることだ(ちなみに全部弾かれてるので余計つらいんだけど…)。典型的なアダルトチルドレン。親に愛されずに育った子供がどういうトラウマを抱えて、愛情飢餓なまま大人になった人が周囲の人間にどういう態度をとるようになるか、っていうのをびしばし書いていて、エルトンこの映画を自分で監修しながらつらかっただろうな、と思った。客観的に自分の過去を見れるようになるまでにどれほどの時間を要しただろうか。

そしてエルトンは生涯のビジネスパートナーとなるバーニーに対しても試し行動をとってしまうので、バーニーも一度はエルトンから離れていってしまう。そりゃそうだ、誰だってこんな不安定な人に頼られたくないよ、ってわかっちゃう気持ちもあるけど、でも、このひとの人生の難しいところは、「一般的には『無償の愛』をもらってもおかしくない人から愛されてこなかった」ってとこだと思う。子供を愛さない親もそりゃこの世にはいるだろうけど、でも、「子供のことは無条件で愛してしまう」って人の方が多いんじゃないかと思う。世の中には子供が犯罪者だろうと見捨てない親もいるわけで、そこまで極端な例じゃなくとも、子供が悪いことをしたり、見た目が少々かわいくなかったりしても、親はそういうことを気にしなかったりする。でもエルトンは世界中で有名になり大金持ちになってもまったく親から関心を示されないっていう、なかなかの親の元に育ってしまった。大人になる過程で何度も何度も「今なら受け入れてもらえるかも」って淡い期待をもって親と向かい合って、そのたびに冷たく跳ね除けられるのを見るは苦しかった。

恋人のジョン・リードも同様で、最初は愛し合ってたと思うけど、だんだん見るからに愛されなくなっていって、でもエルトンは彼を好きなのですごくしんどかったと思う。親に電話で冷たいことを言われ「誰からも愛されないって言われた…」と呆然としているとき、たしかにエルトンはつらかったんだろうけど、同時に、こんなことを恋人に話すのは”そんなことないよ”ってハグしてほしいから言ってるに決まってるのに、ジョン・リードときたらストレートでエルトンを殴るのでびっくりしてしまった。最悪すぎる男!ガワがリチャード・マッデンだから色男なだけでこうやって書くと最低最悪だな…

 

そしてタロンくん表情の演技がうますぎて、相手の機嫌を伺うときの顔、傷ついているときの作り笑顔、動揺しているときの表情の揺れなど全部絶妙すぎて本当につらくなる…

 

 

1回目観たときはとにかくこれは「孤独と健康」についての物語にしか見えなくて、相当苦しかった。華やかなミュージカル映画としても好きだったけど、ハッピーエンド!!!!!!!!!!!!!って感じでもなかった。ちょうどそのとき『ジョーカー』も観ていたし、当時は坂口杏里ちゃんがゴシップを賑わせていた頃で、いろいろなことが私の中でぐるぐるしていた。

 

 

一時期私はずっと坂口杏里ちゃんのことを考えていたので…

 

親からも恋人からも愛されない状態で、しかもスターになってからは周りに心を許せる人もほぼおらず、そんな状態で自分を認め愛してあげるっていうのがいかに難しいかというのは想像にかたくない。仕方ない部分は大いにあると思った。

私はここが『ボヘミアン・ラプソディー』とは違うところだと思っていて、フレディも孤独に苦しんだスターのひとり(彼もゲイだった)だけど、彼は家族からは愛されていたし、家族のように近い距離のバンドメンバーもいた。バンドが売れる前の青年期からずっと一緒にいるメアリー(元々恋人で、別れてからも近くに家を持ち過ごした)もいた。フレディの場合は、「自分の周りの人はみんなステディな恋人や家族がいるのに、自分には1対1で向き合ってくれる人がいない」ってとこからくる孤独心に苦しんでいたと思うけど、エルトンの場合は「そもそも誰からも愛されていない」という深い深い大問題を抱えていた。

 

この状態が難しいのは、自分の努力ではどうにもできないことだ。「他人に自分を愛してもらう」って、特に苦労せずできる人もいれば、エルトンのように何をどうやってもできない人もいる。音楽の天才で、世界中にファンがいて、何億も稼ぐスターになって、でもそういう努力はエルトンを「愛される人」には形成してくれなかった。親を大事にしたり、冷静に向き合ったり、高価なものをプレゼントしたり、親を何度も許そうとしたりなど、彼なりにやれることはやっているように思ったけど、相手の感情は相手にしかコントロールできないので、その努力が実るとは限らない。実際、あんまり実らなかったようだ。

 

本当は他人からの評価なんてどうでもよくて、自分が自分を認めてあげられれば幸せ!って思えるのが一番なんだろうけど、人間ってそんなに強くないので、他者からの承認が一番手っ取り早く自己肯定感を高める術なんじゃないだろうか…と私は思っている。イギリスがどうなのかは知らんけどアメリカはとにかく大人が子供を褒めまくって自己肯定感を高める教育をすると聞いたことがあるから、そういうふうに育てられなかったエルトンが自分を受容するまでに本当に遠回りした道のり、キツかっただろうな。アルコール依存、薬物依存、セックス依存、買い物依存などさまざまな依存症で自分を痛めつけ麻痺させないととてもじゃないけど誰からも愛されない自分を直視できないようになっていってしまった彼のことを、私は他人事と思えないのであった。誰だってこうなる可能性はあると思うから。

 

人の感想を読んだりして2回目観たときは、これってバーニーとの友情の話でもあるのかとようやく気づいた。いや監修にエルトンとバーニー本人が入っているらしいから、そりゃそうなんだと思うけど、私的にはエルトンの「誰からも愛されなさ」が強烈すぎて(なんならバーニーも愛さない側の人に最初は見えていた)、そこまで目がいかなかった…。

バーニーは「何があってもそばにいてくれる人」ではない。若い頃は恋愛的な意味でバーニーを好きだったエルトンに対し、「君を愛してる、でも…違う愛だ」と答え、それから50年いっしょにいる。複雑な関係だと思う。バーニーが書いた歌詞にエルトンが曲をつけて歌う、それだけの関係ではないはず。エルトンの弱さもすごさもいちばん近くで見ててわかってた人だけど、「恋人」とか「家族」の枠組みには入らないので、無償の愛を注ぐ人ではない(それも私には難しくて、エルトンも「自分の孤独をわかってくれる人」と出会い一度結婚している。けどその人は女性だったため結婚生活がうまくいかなかった。人として好きでも、性愛が伴っていないと特別な関係にはなれないのか…と思ったりした)

でも、本作で一番エルトンを個人として大事にし何度も向き合ったのは間違いなくバーニーだった。セラピーに訪問したときに「自分で立ち直れ」と言って、寄り添わなかった代わりに、歌詞を差し出したバーニー。出会った頃みたいにシンプルに2人と音楽だけがそこにあって、間違いなく再スタートの合図だった。「エルトンが歌うべきことをバーニーが歌詞にする」ってすごく変わった関係だと思うけど、これもひとつの関係性の形だと思うと私にはまぶしかった。バーニー、サンキュー…

ビジネスパートナーではあるけれど、友情があり、ブラザーフッドがある。売れない時代からタッグを組んで、エルトンのスターダムを一緒に駆け上がった思い出もある。エルトンにとっては恋愛的な意味で好きだった人でもあって、そういう気持ちがその後0になったかどうかなんて本人たちにしかわからない。最後の曲、失恋から立ち直る歌なのかもしれないけど、リハビリを終え再度立ち上がるエルトンの新たな門出の歌としてあまりにも美しく晴々としていて素晴らしかった!

 

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ナイスコンビ!

 

まあ結局、エルトンも25年前に生涯の夫となる人に出会って真実の愛を知り、子供も2人います!ってので締めくくられていて、いや、素晴らしいことではある、あるのわかってるんだけど、「結局他人がパートナーとなったことで孤独を埋められたのかあ〜〜〜」…と思った。欧米のカップル文化すごいなあとも思うし、日本でも毒親育ちとかの人のエッセイって「そんな私も今では優しいパートナーに恵まれ…」的な描かれ方をしているのを見ることが多く、なんかまあ、そうか…って思う。

自分が自分の力だけで自分を愛せるようになる方法、なんてこの世にあるんだろうか。他人と支え合って生きていく方が生きやすいのなんて知ってるけど、でもどうしようもできなくない?って思うこと、生きてて結構ある。他人に対して思うこともあるし、自分に対して思うときもある。難しいなあ。他者と自分。愛されること、受容されること。社会の中に自分の居場所があると信じられること。なんだかな。

 

まあそんなかんじで、自分がここ数年向き合っているイシューと重なることが多くあり、そういう意味でも特別な映画体験でした。

エンドロールが素晴らしすぎて!劇中の衣装とエルトン本人の写真を並べる演出、エルトンファンも映画ファンも楽しくなれて最高。これボヘミアン・ラプソディでもやってほしかった…!笑 一番の見所はオチ的な感じで最後に現れるエルトン幼少期と子役ちゃんが並べてある写真なんだけど、似すぎて大爆笑なのでぜひ観てみてください。辛辣なほど孤独な話だけど、最後のこの写真でみんなクスリと笑っちゃうような、秀逸な終わり方。

子役が2人ともとっても上手く、子役時代を上手に描けてたからこそエルトンが生涯に渡って苦しむアダルトチルドレンなとこがよく描けていたと思う。最後に大人エルトンが幼少期エルトンをハグするシーンがあって、そこがカタルシスだった。自分で自分を認めてあげられるようになるまで、を、こういう形で表現するのかあと思った。誰からも愛されず寂しかった自分、今も自分の心の中で「ハグして」と訴えてくる小さな男の子を、自分が受け入れてあけることで、ようやく自分も今の自分を認めてあげられる、みたいな。

ハンサムなプロデューサーのレイやバーニーも子役出身の役者さんとのことで、なんかそういう、音楽と映画を作る人たちの層の厚さを感じられるというか、この映画製作に参加したいろんな人にとってキャリアのターニングポイントになるような作品だったんじゃないかなあと思えるところも好きでした。

 

 

 

 

余談だけど、映画で観たときとアマプラで字幕が変わっているようで(そんなことあるんだね)、自分的にすごく好きだったニュアンスがいくつか変わってしまっていたのが悲しい…英語がわかればな。

 あと喧嘩したあと「ごめん」と謝るエルトンに”I know.”というバーニー、映画館では「わかってる」だったのがアマプラだと「ああ」になってて、これも「わかってる」のほうが大事なニュアンスだったんじゃないかなー…と思ったりしている。

 

史実的なことは町山さんのこの記事で学んだよ。エルトンとバーニーの関係性についても書いてある…

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これからも何度も観たい大好きな映画です。

 

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